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2011/11/03

伊豆沼 2011/10/29

08:30-17:20 晴れ

 今季2回目の伊豆沼。

 この日,思いがけず,シジュウカラガンたちと出会うことができた。
 それほど探さなくっても20羽程度とは出会えたので,全体ではもっともっとたくさん来ているのだと思う。

 午後から行った二工区周辺には,下の写真のように,ガンが大量に入っていた。
 手前に写っている群れのほか,奥に点々と見えるオオハクチョウの群れ周辺やその左手にも大きな群れが入っていた。

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 群れの近くで車から出て観察している人もいたが,その度胸がなかったので,水路脇の土手に車を止め,やや離れたところから観察する。

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 何の期待も,また予想もしていなかったが,18倍の手ぶれ防止機能付双眼鏡で眺めると,手前の群れの中にシジュウカラガンが混じっているのを見つけた。

 18倍の双眼鏡は見え味自体は高価な双眼鏡に及ばないが,海鳥やガンなど近寄れない鳥を見るには必須で,すっかり手放せなくなってしまっている。今回も大活躍。

 下の写真は,100-400㎜のズームレンズをより望遠側にし,また,シジュウカラガンの群れ全体が入るように撮影したものだ。このレンズは,こちらが動かなくっても,群れ全体を入れたり,個々を拡大したりできるので,これも手放せない。

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 マガンの群れの中に,黒い首に白い頬がよく目立つガンたちがいるのがわかる。

 このとき,双眼鏡で何度も確認し,11羽を数えた。
 上の写真ではどうだろう。11羽確認できるだろうか。

 500mm+1.4エクテンダーに取り替え,また,トリミングするとすると,こうなる。
 カメラ自体1.6倍なので,500×1.4×1.6 = 1120mm となり,さらに画素数が上がっているのでトリミングが効き,昔ほど鳥に近寄らなくっても全然大丈夫になった。
 技術の進歩は凄いものだ。

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 群れ全体はわからなくなるが,個々の表情がより良く見える。

 一応探してはみたのだが,足環は見えず。
 

 そのうち,首をピンと伸ばし始めた。
 警戒姿勢だ。

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 もしかして…,と思う間に,あっさりと飛んでしまった。

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 周囲のマガンたちは普通にくつろいでいたのに,警戒して飛んだのはシジュウカラガンたちだけだ。

 何で? と思い周囲や上空を見渡したが,理由は不明。ノスリが1羽,近くの畔に止まっていたが,ノスリに反応するわけがない。人が寄った気配もない。そうなら周囲のマガンたちも全部飛んでしまうはずだ。
 もしかして,車の中にいた私に殺気を感じたか?

 飛び去る後ろ姿を撮影し,数を再確認する。

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 さっき下にいたときは11羽だと思っていたが,この群れは13羽だった。
 右端の2羽はやや「?」だが,もしかすると,13羽いたのかもしれない。
 この群れは,どんどん東側に遠ざかって行き,終いには見えなくなってしまった。

 気を取り直し,残された群れをもう一度確認すると,飛んだはずのシジュウカラガンがまだ見えた。

 ほかにもシジュウカラガンがいたようだ。

 双眼鏡で数えると,こちらには6羽いる。

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 寝ている個体も含め,写真にも6羽が写っている。

 こちらの方は落ち着いているようなので,車をバックさせて角度を変え,さらに確認してみる。

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 やっぱり6羽。

 そして,このほかに3羽の群れもいた。

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 最初に飛んでしまった群れを11羽だとしても,この群れの中だけで,11羽+6羽+3羽=20羽 いたことになる。

 八木山動物公園のホームページによると,昨季の第一報(11/25)で宮城県に56羽の飛来が確認されていたようだが,今年もその程度にはなると思うし,さらに羽数の上積みが期待できそうだ。
 油断はできないが,関係の方々の努力により,シジュウカラガンはすでに「珍鳥」ではなくなりつつある感がある。

 寝ているガンたちを見ていてもつまらないので,やや遠くはなってしまうが,沼側の農道に移動して角度を変えて見ることにした。

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 稲わらが背景にあって,草むらが前景にある。前後がボケて,色調もきれいだ。
 この時期にしか撮影できない1枚だった。

 こうして楽しんでいると,ずっと向こうの方で何かが起きたようだ。

 おびただしい数のガンたちが一斉に飛び立っていた。

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 そして,この群れ,こちらの方に飛んできて,空を覆い尽くす。

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 空に一面のガン,地上にも一面のガン。
 空気はガンの声で満たされている。

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 そして,目の前の田んぼに降りはじめる。

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 しかし,一旦火が付いたガンたちが落ち着くわけがない。

 降りた,と思う間もなく,今までいたガンたちも引き連れて,一斉に飛び立った。

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 この迫力たるや。

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 沼の方や西の方に分散して飛び去る。

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 そして,目の前の田んぼには何もいなくなってしまった。
 遠くまで見渡しても残っているのはオオハクチョウだけ。

 しかし,そのオオハクチョウも首を伸ばして警戒姿勢を解いていない。
 ハクチョウは図太い神経を持っていて,少々のことで飛ぶことはなのだが,このときばかりは違っていた。

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 ガンたちのパニックが伝播したのだろうか。
 沼の方に移動してしまい,そして誰もいなくなった。

 それにしても一体何があったのだろう。

 ガンは警戒心がとても強いので,ちょっとしたことで,万を越えるガンを飛ばしてしまうことがある。警戒距離内に入ってしまうと,極端な話,見ていた双眼鏡を下ろすだけでも反応されることがある。
 距離にもよるが,ガンを観察するときはできるだけ車から降りない方が良い。

 一方で,この直後,水路の向こう側で,こんな光景を見ることもできた。

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 さっき飛んだガンたちかどうかはわからないが,至近距離で農作業をしていても,全く意に介していない様子だ。

 のどかではあるが,凄い,とても凄い光景だ。

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 耕運機が近づいても,飛ぶことなく,なんと,歩いて避(よ)ける始末。
 何ともうらやましいが,この人も,ガンたちを何とも思ってない。

 この光景を見て,誰でも近づけると思ったら大間違い。私たちのような鳥見人が真似して近付こうものなら,一斉に飛ばしてしまうこととなる。

 ここのガンたちにとって,農業者は警戒の対象ではない。
 同じ土地に生活する仲間のようなものと認識しているのに違いない。

 とても良い関係なのだろうな。

 そして,シジュウカラガンはこの周辺の群れの中にも混ざっていた。

 さっき一度飛んでしまったので重複している可能性もあるが,こちらの方は単独だったので,たぶん違う個体だと思う。

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 意識して探してみると,この個体のほかにも入っていた。

 簡単なようでいて,このように混ざっていると意外にわかりにくい。

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 今は上の3枚の写真を見てすぐにわかるが,しばらく経つと,「あれ,どこだっけ?」となるに違いない。後の楽しみだ。

 もちろん,このように顔を上げてくれるとすぐにわかる。

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 角度を変えてみるとこんな風。

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 首を立て…。
 あ,鳴いた。

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 飛ぶな,と思ったら,飛んだ。

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 翼の裏がきれいだ。

 このガンも単独だったので,仲間と合流できれば良いのだが…。

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 上にもメモしたが,シジュウカラガンは,かなりの数がもう渡ってきていると思う。

 秋田の大潟村では,渡りの時期にシジュウカラガン単独の大きな群れも観察できるようになったが,ここでもシジュウカラガン単独の大きな群れを見たいものだ。

 シジュウカラガンのほかには,カリガネやサカツラガン,ハクガンなどは見つけられなかったが,ヒシクイは飛来してきているようだった。

 獅子ケ鼻に5羽。

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 亜種オオヒシクイは,マガンよりずいぶんと大きく,くちばしも立派だ。

 そして,三工区から淡水魚館に抜ける道の脇の水面に2羽。

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 この2羽は朝に上空を飛んでいたこの2羽と同個体かもしれない。

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 変わったところでは,三工区の水路にこんなカモが入っていた。

 カモ自体はごく普通のカモなのだが,ここで見たのは初めて。 オシドリだ。

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 地味な姿だが,くちばしが赤いので♂だ。
 この日,この鳥は,この水路に朝から晩まで丸1日滞在していた。

 獅子ケ鼻にはこんなのもいた。

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 アメリカヒドリとヒドリガモとのハイブリッドだ。アメリカヒドリ自体より遭遇率が高いかもしれないが,この出会いは,じわりと嬉しかった。

【出会えた鳥たち】

マガン,オオハクチョウ,スズメ,ジョウビタキ,マガモ,コガモ,オナガガモ,ホオジロ,モズ,ハシブトガラス,アオサギ,ダイサギ,シジュウカラ,タヒバリ,ヒバリ,トビ,カルガモ,ヒドリガモ,オオバン,ハマシギ,ヒシクイ,ハシビロガモ,アメリカヒドリ交雑,ベニマシコ,キンクロハジロ,シジュウカラガン,タシギ,セグロセキレイ,ハクセキレイ,カワセミ,ノスリ,ハシボソガラス,アオジ,ウグイス,ヒヨドリ,ホシハジロ

 

【写真】

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0501 宮城県/伊豆沼」カテゴリの記事

コメント

yamameさん、こんばんは。ご無沙汰しています。今日(11/3)伊豆沼三工区でUさんと、シジュウカラガン43羽を見て来ました。朝8羽だったのですがどこからか飛んで来たようです。マガンの数もいるわいるわ圧巻でしたよ。

投稿: さむさわ | 2011/11/03 22:15

さむさわさん,おはようございます。
シジュウカラガン情報をありがとうございます。43羽とは凄いです。2人分の両手両足を使っても数え切れません。やはり来ているんですね~。
10/29は三工区はさっぱりだったのですが,日によって違うようですね。

投稿: yamame | 2011/11/04 07:21

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