« 飛島 2010/10/24 | トップページ | 苫小牧-八戸航路 2010/11/07 »

2010/12/27

八戸-苫小牧航路 2010/11/06

08:45 晴れ

 10/10の八戸-苫小牧航路ではハジロミズナギドリをたっぷり楽しんだが,もう少しするとミナミオナガミズナギドリが見られるようになる,と,鳥友から教えてもらった。

 今回は出航前から,そして,港内から鳥を楽しむことができた。

 1か月前に来たときより港内がカモメ類でにぎやかになってきた感じ。ウミネコやオオセグロカモメのほかにユリカモメも入り始めたようだ。

 そして,出航を待っている間,頭の上ををハヤブサが通り過ぎた。

101107s_0043

 船が動き始めると,港内にいたヒメウが飛び交いメタリックな体を見せてくれ,また,防波堤に沿って,ワシカモメが飛ぶ姿も見えた。

101107s_0147

101107s_0139

 そして,スズガモたちも次々に飛び始めた。
 翼のパターンを観察するチャンスだ。

101107s_0080

101107s_0084

101107s_0096

101107s_0113

 気持ち良く出港できた。

 さて,今回も種類別にメモしていこう。

<ミナミオナガミズナギドリ>

 今回の航路のメインはミナミオナガミズナギドリだった。

 10:50に最初の2羽が現れた後,13:00に3羽,13:10に3羽,14:30に2羽 と現れた。どの個体も近くに寄ってくることはなかったが,これだけ出会えれば満足だ。

 これは10:50,最初に現れた2羽だ。

101106s_0595

101106s_0596

 初めて見る鳥だったのでつい見る方を優先してしまい,撮影しようと思ったときはすっかり後ろ姿となってしまった。

 13:00に出会ったときの写真も後ろ姿になってしまったが,このときは体の上面も下面ももっと良く撮影できていた。

101106s_0782

101106s_0783

101106s_0785

101106s_0787

 図鑑のイメージから,カモメ類のように白っぽく,海では目立つ色だと思っていたが,背景の海面に溶け込んでしまい,ややもすると見失ってしまうような色合いだった。
 体の上面に海の波模様があるようなものだった。

 しかし,体下面はほとんどの部分が白く,ミズナギドリ特有のひらひらした飛び方をすると,この白さがフラッシュし,とても良く目立っていた。
 オオミズナギドリも下面が白いが,それよりも白さが際立っている。

101106s_0791

101106s_0792

101106s_0800

101106s_0808_2

 2羽がペアでいることが多かったが,並んで飛ぶとこんな感じだ。

101106s_0848

101106s_0898_2

 海上での保護色とフラッシュする白が見えたり見えなかったりする。

 13:10に出会った個体はもっと近くを飛んでくれた。

101106s_0950

101106s_0952

101106s_0953

101106s_0954

101106s_0955_02

101106s_0956

101106s_0958

101106s_0959

101106s_0960

101106s_0961

101106s_0962

101106s_0963

 翼のM模様が目立ち,また,名前どおりや尾の長さも特徴的な鳥だ。

 そして,それ以上に印象的だったのが,カツラをかぶったようなこの頭だった。白い頭の鳥を捕まえてきて,誰かがマジックで黒く塗りつぶしたような感じだ。
 このような顔の鳥はこの鳥以外に思い浮かばない。

 

<コアホウドリ>

 コアホウドリは13:05に1度現れ,その後パタッと出なくなったが,14:50前後から続けざまに何羽も現れた。1か月前に乗ったときと同様,苫小牧に近い海域に溜まっていたようだ。

101106s_1707

 前回の航路鳥見の記録でもたくさんの写真を掲載したので,ここでは体下面が見えるアップ写真のみ掲載しておこう。

101106s_673

101106s_1527

101106s_1670

101106s_1716

101106s_1740

 個体ごとに翼下面の模様が違うので,上の写真を比較して,違う個体を探すと面白い。同一個体もあれば違う個体もあるはずだ。

<トウゾクカモメ>

 苫小牧沖では,コアホウドリだけでなく,数多くのトウゾクカモメと出会うことができた。一度現れ始めたら,次々に現れ,船の前を斜めに通過して行った。

101106s_0759

101106s_0771

101106t_0064

101106t_0068

101106t_0072

 トウゾクカモメは,成鳥・幼鳥の別のほか,同じ幼鳥でも淡色型・中間型・暗色型とさまざまなタイプがあるようだ。
 今回もさまざまなタイプの個体が現れた。

101106t_0105

101106t_0148

101106t_0156

101106t_0168

101106t_0220

101106t_0234

101106t_0345

101106t_0372

 単体で出ることが多かったが,ときには数羽が一時に現れることもあった。

<フルマカモメ>

 トウゾクカモメと同様,苫小牧に近くなってから次々に現れた。トウゾクカモメの何倍もの数で,ときには大きな群れとなっていた。

101106s_1468

101106s_1389

101106s_1395

101106s_1396

101106s_1400

101106s_1394

 これだけ数が多いと中には近くに寄ってくる個体もある。

101106s_1287

101106s_1296

101106s_1300

101106s_1318

101106s_1319

 この個体の翼はぼろぼろに見える。空飛ぶ雑巾(ぞうきん)だ。
 チョウの仲間でも翅がボロボロになった個体をよく見るが,鳥の場合は換羽で新鮮な羽に更新されるので救いがある。

 こちらの方はきれいな翼の個体だ。

101106s_1417

101106s_1773

101106s_1794

 今回は淡い色のタイプが多かったが,黒っぽいタイプの個体もいくつか観察できた。

101106s_1489

101106s_1496

 残念ながら白いタイプの個体とは今回も出会えなかった。 

<ミツユビカモメ>

 1か月前のこの航路では苫小牧港近くで幼鳥1羽しか見つけられなかったが,今回は山ほどの数の個体と出会うことができた。八戸港を出てまもなく現れ始め,苫小牧近くになってからさらに多くの群れと出会うことができた。

101106s_0362

101106s_0368

101106s_0644

101106t_0003

101106t_0010

101106t_0033

101106t_0049

101106t_0211

101106t_0214

101106t_0273

 苫小牧に近づいてくると日が傾いてきて,ミツユビカモメにレフ板の光を当てているようにきれいに背景から浮かんで見えた。

101106t_0274

 苫小牧港では,港の防波堤にも群れが入っていた。

101106t_0411

101106t_0421

101106t_0438

101106t_0442

101106t_0451

 ミツユビカモメは,この海域に群れの本体が入り始めてきたようだった。
 しっかりと探したわけではないが,ざっと見たところ,幼鳥は混じっていないようだった。成鳥の方が早いのだろうか。

<その他カモメ類>

 ミツユビカモメに限らず,他のカモメ類も南下してきていたようで,海上でいくつかの群れと出会った。

101106s_0336

101106s_0349

101106s_0357

 下のセグロカモメは,どの個体も翼の羽が不揃いだったり,左右対称に欠損したりしている。換羽の途中のようだ。換羽が終わって翼が完璧になってから渡るのではなく,換羽しながら南下しているようだ。

101106s_0383

101106s_0390

101106s_0402

101106s_0429

<ミズナギドリsp>

 足がピンクだったので,単純にアカアシミズナギドリだとばかり思っていたが,写真で見返してみると何だか怪しくなってきた。
 これは一体何だろう。

101106t_0080

101106t_0081

 足がピンクだが,くちばしの色が怪しい。また,翼の下面もこんなだっけ。
 頭が大きめのプロポーションで,上面の翼先半分が黒くなっているのが特徴的だ。

101106t_0091

101106t_0094

 1羽だけでなく数羽見かけたが,何だ?

Sp_101106s_1087

Sp_101106s_1099

 足がピンク色のミズナギドリって…。

<カワラヒワ>

 そう,そう。
 忘れてならないのがカワラヒワだ。

101106s_0678

 海上を小鳥の群れが飛んでいたので,何だ? と双眼鏡で確認するとカワラヒワだった。これも渡りの途中らしい。
 何回か観察することができた。

101106s_0680

101106s_0686

101106s_0711

101106s_0715

 日頃カワラヒワの飛翔写真など撮ろうなんて思いつきもしないが,撮ってみると撮れるもんだ。翼の表も裏もきれいに撮影できていた。
 カメラの能力に脱帽だ。

 次の写真はまるで空を飛ぶ魚の群れのようだ。

101106s_0730

 カワラヒワの凹尾が魚の尾びれのように見える。

<その他の鳥>

 上に記したほか,オオミズナギドリやウトウ,ウミスズメなどとも出会えた。

101106s_0446

101106t_0207

101106s_0167

<イシイルカ>

 イシイルカは,13:45 と 14:40 の2回現れた。

 姿を見ることはできなかったが,独特の水しぶきを上げて,海面下スレスレをスピード感たっぷりに泳いでいた。

101106s_1037

101106s_1039

101106s_1042

101106s_1043

101106s_1053

<最後に>

 上に記したように,今回の航路では苫小牧近くになってから,コアホウドリやトウゾクカモメ,フルマカモメなどが次々に現れ,フィーバー状態になった。そのため,一杯状態になったCFカードを交換する間もなかった。
 カメラのメディアの状態なんて考える余裕もなく,興奮状態で撮影を続けていた。

 結果,負荷をかけ過ぎてしまったのか2,000枚もの撮影データが入っている16GBのCFカードにアクセスできない状態になってしまった。後悔先に立たず。取り返しがつかないことをしてしまった。

 それを救ってくれたのが,優しい鳥友たち。
 データを復活させるソフトが出回っているという。

 専門店に持ち込もうかと思っていたが,まさか,ダメになったデータを自力で復元できるとは思いもよらなかった。世の中,便利なソフトがあるものだ。
 あるソフトを使ったら,諦めかけていたデータ全てを復元できたほか,フォーマットして消した過去データまで復元されていた。

 おかげでこの記録を残すこともできている。
 感謝である。

【出会えた鳥たち】

オオセグロカモメ,ユリカモメ,ウミウ,ウミネコ,ヒメウ,ハヤブサ,ハシブトガラス,スズガモ,ホオジロガモ,セグロカモメ,ワシカモメ,ウミスズメ,ミツユビカモメ,オオミズナギドリ,トウゾクカモメ,カモメ,ハイイロミズナギドリ,ミナミオナガミズナギドリ,カワラヒワ,コアホウドリ,クロアシアホウドリ,フルマカモメ,ウトウ,アカアシミズナギドリ

【追記】

 翌朝出る八戸行きのフェリーで帰ることとしていたため,今回は苫小牧市内のビジネスホテルに1泊した。

101106c_0020

 そして,夕食用に,近くのスーパーで,サッポロクラシックの '10富良野VINTAGE を仕入れた。

 サッポロクラシック自体,北海道以外では入手がむずかしいフルーティな味わいのビールなのだが,思いがけず貴重なビールを味わうことができた。

 同じく仕入れた北海道の赤飯には甘納豆が入っていた。北海道民にとって赤飯には甘納豆が欠かせないようだ。

101106c_0024

« 飛島 2010/10/24 | トップページ | 苫小牧-八戸航路 2010/11/07 »

0000 航路」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
ミナミオナガは北の海で見られるミズナギでは特に綺麗ですね。
今年はやや南下が遅れていたようで、11月下旬にも見られたようです。
片道で10羽とはすごいです。

黒いミズナギドリは興味深いです。
最初の4枚は同一個体でしょうか。
嘴以外はアカアシミズナギっぽい印象ですが、このような嘴のアカアシは聞いたことがありません。
オナガミズナギ暗色とも違うようで、他に該当種がいないのでアカアシかなと思ったのですが…。
後の2枚はハイイロミズナギのような印象を受けました。
ハイイロも個体や光線によって脚が淡色に見えることもあります。
またアカアシとハイイロは飛び方が全然違うので、現場ではそこで識別しています。
アカアシはオオミズナギに似た飛び方、ハイイロはもっと羽ばたきが速いです。

ミツユビは11月頃なら幼鳥が増え始めます。
防波堤にいる群れの中にも幼鳥が一羽混じっていますね。
今年は10~11月にかけてアカアシミツユビの幼鳥がたくさん記録されたので私も結構探しましたが、津軽海峡で1羽を確認したのみでした。

投稿: kim | 2010/12/28 01:49

kimさん,いつもコメントありがとうございます。
ミナミオナガミズナギドリは初めてだったので出会えただけでも満足でした。片道で10羽てのは多い方だったんですね。
足がピンクのミズナギドリは見る人が見ればすぐわかるのでしょうが,まだよくわかっていません。まだまだ海に通わないといけません。最初の4枚はたぶん同じ個体です。
ミツユビカモメはよくこの写真から幼鳥を探しだしましたね。さすがです。
アカアシミツユビカモメが多く観察されたようですが,南下したのであれば北上する春にかけてまだチャンスがあるかもしれないですね。

投稿: yamame | 2010/12/28 07:15

yamameさん、初めまして、kuraと申します。
大学院で海鳥の研究の真似事をしています(^_^;)
大学のkimの先輩になります(笑)

たまたま検索をしていてブログを見させていただきました!
八戸-苫小牧いいですね!!

さてさてこの脚のピンク色っぽいミズナギドリですが、ハイイロミズナギドリでいいように思います。
日本周辺で見られる黒いミズナギドリは、ハシボソ、ハイイロ、アカアシ、オナガ暗色、コミズナギあたりかと思います。

翼下面が銀色なのはハイイロ・ハシボソ的です。
嘴がピンク色でないアカアシは見た事がないです。
アナドリは尾の形状が異なります。
オナガ暗色はもっと尾が長いです(尾端を優に越えます)。

ハイイロorハシボソは難しいですが、嘴の形状、翼の長さ、全体の雰囲気からハイイロでいいように思います。
秋の北日本は、ハシボソはほとんどいないように感じています。

研究の関係で、ハシボソミズナギドリをたくさん解剖する機会があったのですが、
稀にこのようにピンク色がかった脚の個体がいます。
ハイイロでは見た事がないですが・・・

まだまだ、未知な部分が多い外洋性海鳥ですが、
yamameさんのようにしっかり観察されている方がいらっしゃると心強く思います!!

突然の長文で失礼しましたm(__)m

投稿: kura | 2011/01/13 22:18

kuraさん,はじめまして。
詳細なコメントをありがとうございます。基本的に単独探鳥なので,このように助言いただけるととても嬉しいです。とても参考になりました。
数をこなせばわかるようになるだろうと漠然と考えていますが,やはり基本的知識は必要ですね。
今後もよろしくお願いいたします。

投稿: yamame | 2011/01/14 07:59

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 飛島 2010/10/24 | トップページ | 苫小牧-八戸航路 2010/11/07 »