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2010/11/30

春国岱 2010/09/24

05:00 晴れ

 朝食前の2時間程度の鳥見だ。
 前日の午後は海の方を歩いたので,今度は風蓮湖を渡った林側の遊歩道を歩いてみよう。

 まだ薄暗い時間帯に民宿を出て,春国岱(しゅんくにたい)に向かう。湖畔にある宿だったので,出てすぐ現地に到着する。

 空にはまだ月がくっきりと出ていた。

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 さて,車を降りて歩こうと,ふと橋のたもとを振り向くと,そこにカモメ類の群れが佇んでいた。前日は海岸沿いをずいぶん歩いてようやくカモメ類と出会えたのだが,この日はあっけなく,そこにいた。

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 オオセグロカモメとウミネコだけだったらスルーしてしまおうと思いながら双眼鏡で見てみると,ひときわ白い大きなカモメが1羽混ざっていた。

 シロカモメだ。

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 シロカモメがいるのなら,通り過ぎてしまう訳にはいかない。
 ごあいさつしなくては。

 まだ薄暗い中,カモメたちの横に車を付けて撮影を始める。

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 シロカモメは全体に白っぽい淡い体色で,尾のように後ろに突き出した初列風切も白い。体のどこにも濃い色がない。
 虹彩の色が金色なのも良い。

 前日,やや小さめのめんこい顔付きのセグロカモメがいたが,この日も,この群れの中に小さいセグロカモメが混ざっていた。

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 セグロカモメはオオセグロカモメとほぼ同じ大きさのはずなのだが,こうして比較してみると,このセグロカモメは,オオセグロカモメとウミネコの中間くらいの大きさだ。

 ずいぶん小さい。

 前日のセグロカモメも小さかったが,顔付きや頭の形,虹彩の色などが違うので,これは別個体だ。

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 セグロカモメの個体差をあまり気にしたことがないが,このように小さいタイプのセグロカモメも普通にいるのだろうか。

 また,最初は全然気付かなかったが,ウミネコに混ざってカモメも1羽入っていた。

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 久しぶりに見るカモメのめんこい顔だった。

 さて,カモメ類に夢中になっていると時間がなくなる。

 この場所に日が差し込むのを待って,シロカモメが朝日の色に染まるのを見たい気持ちもあったが,朝食前の限られた時間だった。

 カモメ類をひと通りチェックしてから,そそくさと遊歩道に向かった。

 遊歩道入口には今年生まれのスズメの子どもたちが朝日を浴びて,目がきらきらと輝いていた。

 新鮮な朝に新鮮な羽の子どもはよく合う。
 清々しい気持ちになる。

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 前日の曇天とは異なり,まぶしいくらいの晴天だ。

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 歩き始めてすぐ,静かな湖面に響き渡るような ピッ,ピッ という鋭い声が聞こえてきた。

 聞こえてきた方を探すと,声の主はこの鳥だった。

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 ミヤコドリだ。

 湖面上を我がもの顔に飛び回っていた。
 ホイッスルを吹くような響き渡る声で,かつ,派手なこの姿。目立つことこの上なし。

 湖面を何度か巡回してから高度を上げ,海の方に飛び去っていった。

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 どうもテトラポットの向こう側の砂浜に降りたようだ。テトラポットの隙間から覗くと,前日は満潮で砂浜が出ていなかった場所に砂浜が出ているようだった。

 後で宿のご主人に聞いたのだが,ここには定期的に来るそうだ。砂浜の方に餌となる二枚貝が棲息しているのだろう。

 ミヤコドリが飛び去った直後,今度は白い大きな鳥が湖面上を飛んできた。
 昨日も出会ったタンチョウだった。

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 昨日は夕方帰る間際も風蓮湖の対岸で餌を取っていたが,ねぐらは別の場所にあるのだろう。海の方角から飛んできて,風蓮湖の対岸に降り立った。

 降り立つとき,しっかりJALマークになっていたのが面白い。

 カモメ類や子スズメ,ミヤコドリ,タンチョウなどに足止めされ,遊歩道の入口付近でずいぶん時間を取ってしまった。急がないと。

 歩き始めると,前日と同じところにトウネンが佇んでおり,朝の光で影が長く伸びていた。

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 木道を進み,左に折れて,橋を渡ると,このような風景が広がっていた。

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 湿原風景そのものだ。

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 とても雰囲気が良い。

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 またもや時間を忘れ,しばし佇む。

 ここにはタヒバリが多数入っており,さらに引き留められた。

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 タヒバリは前日も観察できたが,前日よりもずいぶん数が多くなった印象だった。20羽くらいの群れだったと思う。

 この場所からさらに進むと右手にこんな場所があった。

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 この奥にはエゾシカの群れが見え隠れしており,エゾシカを撮影している間,ジシギが1羽,足元から飛び立った。

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 木道に沿ってはミソサザイの姿も見え隠れしていた。

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 このすぐ先が林になっており,クマゲラも棲息している,という話だったが,宿のご主人からの情報によると今年は木道からは観察されていないらしい。

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 わずかな可能性であっても,いないかな~,と鳥の気配を探ったが,クマゲラには出会えず。

 キツツキ類がいたにはいたが,北海道ではごく普通に見られるアカゲラだけだった。

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 林の中の遊歩道は,一部歩けなくなっていたこともあり,林に入るとあっという間に行き止まり。
 肩透かしを食らわせられた気分だったが,時間があまりなかったので,これはこれで良し。

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 来た道を引き返すと,さっきタヒバリが多数いたポイントに,タンチョウが入っていた。
 さっき飛んできたタンチョウがここまで移動してきたようだ。

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 木道のすぐ脇にいたので,望遠レンズでは全身が入り切らない。

 一旦通り過ぎてから,距離を置いて撮影する。

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 ツルと日常的に付き合ったことはないのだが,今まで出会ったツルは,どの個体も人を恐れることがなかった。
 この2羽も私を警戒する様子はない。

 図体が大きいので自分に自信があるということなのか。それとも,私があなどられていたのか。

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 2羽のうちの1羽には足環が付けられており,番号は下の写真のとおりだった。

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 このツルはこんなパフォーマンスも見せてくれた。

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 タンチョウの立ち姿で黒い尾のように見える三列風切が,この写真でよく見える。

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 タンチョウは数年前まで1度も見たことがない鳥だったが,1度出会った後は,堰を切るように何度も繰り返し出会えている。

 写真も山ほど撮った。

 しかし,出会えなかった期間が長かったので,何度出会っても無視することができない鳥になっている。

 今回も短い時間ながらつい夢中になった。

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 ちなみに,タンチョウの背景に赤い色の草が見えるが,これはアッケシソウ(サンゴ草)だ。
 塩気のある湿原に生える希少植物で,これから秋にかけて赤くなってくる。

 2時間弱の短い時間だったが,とても気持ちの良い朝だった。

 この時期でもこれだけ気持ち良いなら盛期はどんなだろう。
 花や夏鳥で華やかな季節はもっと気持ち良いフィールドに違いない。
 

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 この後,一旦宿に戻っておいしい朝食をいただき,今度は落石港に向かう。

 また来ます。

【出会えた鳥たち】

ハシブトガラス,ハシボソガラス,ハクセキレイ,シロカモメ,ウミネコ,オオセグロカモメ,セグロカモメ,スズメ,ミヤコドリ,タンチョウ,アオサギ,トビ,ヒバリ,タヒバリ,オナガガモ,ミソサザイ,アカゲラ,ゴジュウカラ,シジュウカラ,ヒガラ,トウネン,キアシシギ,ユリカモメ

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0004 北海道/道東」カテゴリの記事

コメント

こんばんは!
函館に住んでおります鳥屋の者です。
前から覗かせていただいておりました。

カモメは私も好きですが、難しいですね…。
この子もセグロだと思いますが、最後の写真を見ると本当に小さいですね。
こういう典型的じゃない個体にはいつも頭を悩まされます。

私もブログを書いているのですが、リンクさせて頂いてもよろしいでしょうか?
突然のコメントで申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

投稿: kim | 2010/12/01 19:13

 はじめまして
 以前からお寄りいただいていたようですね。数あるブログからお寄りいただいても更新が滞っていて心苦しいばかりです。
 おかげ様で張っていたはずの写真が抜けているのが気付き,補正することができました。ありがとうございます。
 オオセグロやウミネコと一緒に写っているものです。

 家の息子も水産学部在籍で今度卒業です。野鳥にはあまりこだわっていない奴なのでたぶん面識はないと思います。

 リンクはokですので,よろしくお願いいたします。

投稿: yamame | 2010/12/01 23:35

ありがとうございます。早速リンクさせていただきます。
実は私は息子さんの研究室の向かいにおりまして、一度一緒に飲んだ際にこのブログのことを教えてもらいました。
それ以前から覗かせてはいただいていたのですが、縁を感じてコメントさせていただいた次第です。

話が変わりますが、9/23の記事のカモメの群れにカナダカモメが1羽写っているようです。
2枚目の写真で、中央左寄りで正面を向いて顔を左に向けている個体です。
飛んだ際の初列パターンがカナダのものに見えます。
その後の可愛い個体も背が薄くカナダのようにも見えますが、同一個体でしょうか。
初列P6伸長中で7~10が旧羽と換羽状況は一致しますが、パターンを見ないとわかりませんね…。
こんなに早い時期からカナダが出るのはさすが道東です!

投稿: kim | 2010/12/02 00:28

そうでしたか。あいつ,北海道で余計なことを口走っているようですね。不肖息子ですがよろしくお願いします。
言われて良く見ると飛んでいる写真にカナダっぽいのが写っていましたね。カモメは楽しいのですが,紛らわしい種があってむずかしいです。
めんこい顔の個体はカナダは可能性も考えて別の写真で初列のパターンを確認したのですが,セグロカモメっぽかったです。

投稿: yamame | 2010/12/02 07:56

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