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2010/09/20

県南 2010/09/04

06:00  晴れ

 前週の日曜日,とても楽しい思いをしたので,それに味をしめ,この日も岩沼や名取の田んぼを回ってみた。
 しかし,そうそう思うとおりにはならなかった。

 まず岩沼の田んぼに行ってみたが,猛暑続きのせいか前回良い感じだった田んぼが干からびて,シギチが寄りつくような状態ではなくなっていた。

 シギチがいないので,いてもいつもはあまり気にしないチュウサギが目に入る。
 夏の黒い嘴から冬の黄色い嘴に移行しつつあるようだ。

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 前回はテキトーにしか見ていなかったので泥かどうか確信が持てなかったが,確かに色が変わる途中の状態だった。
 シギチも良いが,普通種のこういう個体を見つけるのもまた楽しい。

 季節の移り変わりが実感できる。

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 片田をブルブルっと震わせたら,隠れていた飾り羽がきれいに見えた。

 30年以上前の学生時代,山形では白いサギがほとんど見られなかった。だから,伊豆沼遠征などで白いサギを見るととても感動したものだった。

 それも今は昔,白いサギを見て観察したり撮影したりする鳥見人は,山形県人でもほとんどいなくなったかもしれない。

 さて,鳥の海の方に移動すると,潮が引いて良い具合に干潟状になっていたが,いたのはチュウシャクシギ程度。

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 とは言え,まだ新鮮な朝の空気の中,とてもきれいに見えた。

 周囲の田んぼでは,タカブシギ多数に,ヒバリシギ少々,という感じ。前回複数見られたエリマキシギの姿はもう見えなくなっていた。

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 また,この周辺にはまだ嘴が黒いチュウサギも観察できた。

 この時期,ほとんどの個体の嘴が黄色くなっていたが,まだこういう個体もいるにはいた。面白い。

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 このチュウサギのすぐ近くにはこのような花も満開状態だった。
 このフィールドのブログ記事ではいつも出てくるミズアオイだ。

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 鳥の海では海岸の方まで行こうか迷ったが,暑くなってきたので敬遠。

 前回中途半端に終わった名取の田んぼに向かう。

 しかし,ここも全然だめ。

 後から考えると,畔やその陰をしっかり見ていなかったので,何かいたのかもしれないが,初っ端にこんな光景と出会ってしまい,あきらめモードになってしまった。

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 田んぼに降りていたノスリにハヤブサが突っかかっていって,派手にやりあっていた。

 こういう状況にあって,シギチを探そうという気にはなりにくい。
 猛禽を見に行ったわけではないのだが,近くをチョウゲンボウも飛んでいた。

 家を出るときは,丸1日この周辺の田んぼで遊んでいようと思っていたのだが,朝の時点でもう行くところがなくなった。

 仕方なく,再び鳥の海の方に向かう。
 さっき見なかった海の方を見てみよう。

 移動途中,仙台空港IC付近で凄い光景と出会った。
 元々アマサギは群れを作るサギなのだが,これほど数多く集まるのは珍しいのではないだろうか。

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 秋も深まり寒くなった時期にもアマサギの群れを見た記憶があるのだが,このように集まっているということは,もうそろそろ渡って行くのだろうか。

 さて,鳥の海だ。

 まずは河口の内側を見る。

 早速見つけた。ラッキー。

 キリアイ1羽とソリハシシギ2羽だった。

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 私のすぐ近くをトコトコ歩いていたが,まもなく左手のヨシ原の陰に移動してしまう。
 行った先を目で追いかけると,ヨシの間に何かうずくまっているのが見えた。

 あらら。

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 立ち上がろうともがいていたが,この時点で,自力では何ともならず。

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 このオグロシギ,この後元気になったのだろうか。

 ここで,顔見知りの面々と出会い,しばし歓談。
 船をチャーターして海鳥を見ている話などを聞かされ,口の中,よだれだらけにされてしまう。

 浜の方にもオグロシギ,ソリハシシギ,トウネン,ミユビシギ,メダイチドリなどがいた,と教えていただいたので,皆と別れ,浜の方に向かう。親切な情報に感謝。

 いた,いた。

 でも,いたのはトウネンにハマシギ,ミユビシギ,メダイチドリだけ。
 ソリハシシギとオグロシギは波打ち際から離れた所にいたのかもしれない。

 この写真はメダイチドリが頭上を警戒しているところだが,「メダイ」(目大)の名のとおり目が大きくみえる。

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 目がドーム状に飛びだしているようにも見える。

 立ち上がるとこんなに背が高い。
 同じ個体だが,全然印象が異なる。

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 上のメダイチドリも幼鳥だが,一緒にいたハマシギも同じく今年生まれの幼鳥だった。

 そう思って見るせいか,体中どこもかしこも新鮮で初々しい。
 嘴も羽もとてもきれいだ。

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 嘴が軟いシギは,ある程度自分で曲げられるようだが,このハマシギもそう。
 ほら,こんなに曲げられるよ,と恥ずかしげに見せてくれた。

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 トウネンはちょこまか動き回っていることが多く,波打ち際ではミユビシギと一緒になって走り回る姿も印象的だ。
 しかし,ときにはこんな姿も見せてくれる。

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 小さな子どもが遊び疲れて,つい眠りかけたような表情だ。

 上にちょこっとふれたミユビシギの中にはこんな個体もいた。

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 ミユビシギは波打ち際を素早く走り,波と追いかけっこする鳥で,波に追いつかれる姿はあまり見ない。
 しかし,この個体は,油断している間に波につかまってしまった。

 これも今年生まれの幼鳥のようだ。

 子どもは行動面でもめんこさを見せてくれる。

 浜辺でしばらくこの子たちに遊んでもらったが,暑くて,ここに長時間いると干からびてしまいそうだ。上からの日差しに加え,足元の焼けた砂からの熱もかなりのものだ。

 暑いので,最後に蒲生を覗いてお終いにしよう。

 蒲生では最初に七北田川の方に行ってみる。

 ここは相変わらず人が多く,暑かったせいか,子どもに水着を着せて水遊びさせている。七北田川はあまり水質が良くないので,子どもを入れるのは良くないと思うのだが,それを言うほどおせっかいではない。

 水遊びしている子どものすぐ近くにいたのが,このオバシギ4羽。

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 オバシギは人を恐れることがあまりなく,撮影しているときその人の股をくぐった,という伝説さえある鳥だ。
 だから,子どもが近くでばしゃばしゃしていても嫌がるような素振りがない。

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 しかし,上を気にするような仕草を見せた後,突然バーっと飛び立った。

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 なんだ!?

 一瞬遅れて,W型に翼をすぼめた黒い影がサーっと目の前を通過して行った。

 シギチに付き物のハヤブサだった。

 この日は名取でも出会っているので2回目だ。
 ハヤブサ狙いで来たのであれば大歓迎なのだが,シギチを見ているのを邪魔されたのではたまったものではない。

 人懐こいオバシギでもハヤブサが来れば飛んでしまう。

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 オバシギは4羽とも無事に逃げ,姿が見えなくなったが,ハヤブサの方は名残惜しげに上空を何度か旋回してから姿を消した。

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 ハヤブサにシギチをクリアされたので,一旦日和山まで戻る。

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 干潮時には干潟になっている場所がすっかり水に覆われており,日和山前のシギチは無理だ。

 日和山の上から奥にいるサギ類を観察しているとき,上空を何度もミサゴが通過していったので,ついシャッターを切ってしまう。

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 その後,日和山を降りて北側の遊歩道を歩いて行くと,鳥見をしている方々がいらした。支部の方々のようだ。
 お聞きすると,ここで6種ものシギを観察した,という。

 蒲生には何度も来ているが,ピンスポットで,それだけの種類のシギが観察できるとは凄い。蒲生干潟は昔ながらのシギチ経由地なのだが,まだまだいけるようだ。
 腐っても鯛,行楽地化してもやはり蒲生の実力は奥深い。

 防潮堤工事後,アシが幾分まばらになったような気がするし,遊歩道とそれ以外の場所が完全に仕切られて,かえって見やすくなったかもしれない。

 ただ,潮が満ちてきて干潟がほとんど水面下に隠れてしまったので,このときは何にも見えず。

 さらに奥に進むと,お昼前に鳥の海であったKgさんとまた出会った。
 お聞きすると,奥の養魚場の方にクロハラアジサシが飛んでいる,という。

 見ると,いた,いた。
 独特のふわふわする飛び方で養魚場の上を舞っている。

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 最後の写真では小さな魚を捕えている。
 渡りの途中でもしっかり栄養補給して力を付けないと生き延びていけない。

 前日に名取市の閖上海岸にも別個体がいたようなので,ちょうどこの時期に宮城県を通過していたようだ。

 さぁ,もう夕方になるので帰ろう,と来た道を戻っていくと,さっき何もいなかった場所にシギの姿があった。
 人気(ひとけ)がなくなったので姿を現したのかもしれない。

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 この日,ここでは標識調査のため支部の有志の方々が泊まり込むようだった。いつもながら頭が下がる思いだ。

 こういう姿を目にするたび,何も貢献していない自分が恥ずかしくなる。

 この日は,田んぼシギチは外してしまったが,最後,出会うことが少ないクロハラアジサシと出会えたのは収穫だった。
 おかげ様で,良い気持ちで家路に付くことができた。

【写真】(シギチが入るのはこんな田んぼ?)

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0504 宮城県/岩沼-亘理」カテゴリの記事

コメント

Hです。お世話になっております。

このオグロシギ、私が標識放鳥したものだと思います。
当日Aさんからも歩けないオグロシギがいるとご報告を受けておりました。
Aさんが見守ってくださりその後歩けるようになり、飛び立って行ったということでした。
元気になったとのことでほっとしています。
放鳥した時はこんな状態ではなかったのですが、確認が足りなかったのかもしれないです。
このような事故が二度と起こらないようにさらなる注意をして行きたいと思います。

ご心配をおかけ致しました。

投稿: H | 2010/10/01 02:00

Hさん,おはようございます。
この翌週に竜飛に行ったとき,同じくバンディングをしている方と親しくお話しする機会があったのですが,とても気を使う作業のようですね。
いくら注意しても事故は起きると思いますので,そうしたことを無駄にしないよう,標識を付けた鳥を見つけた私たちの責任も大きいかもしれません。リングやフラッグを付けた鳥を見つけたら必ず報告しないと…。

投稿: yamame | 2010/10/01 07:11

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