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2010/06/18

石巻-岩沼-亘理-名取 2010/05/16

(石巻) 05:55 晴れ
(岩沼) 07:45 晴れ
(鳥の海) 09:30 晴れ
(名取) 15:30 晴れ

 春はシギチシーズンを素通りさせてしまう年もあるが,今年もそれに近い行動を取っている。季節が逃げていく前に,県内の沿岸地域を巡回してみよう。

 まず石巻の埋立地に行くと,工事が進んで景色がすっかり変わってしまっているのにびっくり。いつかはこうなるものと思っていたが,そのときが来たようだ。
 ここの工事は事業仕分けされなかったようだ。

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 シギチを観察できないことはないと思うが,往時のようなにぎわいは,もう期待できないだろう。とてもお世話になったポイントなのに残念だ。

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 諦めざるを得ない。

 県南,岩沼の田んぼに向かう。

 シギチが比較的濃い田んぼから巡回を始めると,まもなくチュウシャクシギと出会うことができた。早朝の石巻でも見かけていたが,やはり田んぼにいるシギは雰囲気が良い。格別だ。緑色の背景は心を落ち着かせてくれる。

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 次いで,メダイチドリやキアシシギも。

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 どれもシギチの基本種だが,出会えただけで,じんわりとうれしい。
 フィールドに出ないと,この鳥たちとも出会えないままになっていたところだった。

 田んぼにはダイサギも結構入っていて,足が赤い亜種ダイサギがいないかと探してみたが,残念ながら全部亜種チュウダイサギのようだった。
 亜種ダイサギは冬鳥。もう北に帰ってしまったようだ。

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 どんどん南下すると鳥の海にたどり着く。

 鳥の海はちょうど潮干狩りシーズンなので心配していたが,今季の潮干狩り会場は橋を渡った蛭塚(北側にある島)西側に限定されていた。
 おかげで,シギチ観察への影響はほとんどなかった。

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 北側のフィッシャリーナ付近から巡回を始める。
 着いてすぐに出会えたのは,田んぼでも出会えたチュウシャクシギとキアシシギだった。よく見るとオオソリハシシギもいる。

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 車を進めると,アオアシシギとも出会えた。

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 アオアシシギは北側にもいたが,南側に回ると,思いがけず近くにいてくれた。声も良いシギだが,姿も良い。

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 南側からは,キアシシギが採餌しているところも間近に観察できた。

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 左から2番目の写真を見ると,この個体,左足に足環をしている。ここの主のHさんの仕事かな。
 左から3番目の写真は目をつむっているところが写っている。たいていのシギは水の間際でこのように目をつむるのだが,これが,何とも言えず,めんこい。

 南東側にはダイサギがいることが多いが,ここのダイサギもすべて亜種チュウダイサギだった。

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 海岸まで出ると,この日もモーターパラグライダー(エンジン付きのパラグライダー)の団体がいて,砂浜の上空を低く飛び回っていた。本人たちは気持ち良いのだろうが,こちらからするとエンジン音がうるさいったらない。
 サーフィンのイベントをやっているときも音響がうるさいが,こちらはそれよりひどい。

 と,いうのはこちらの一方的な思いにすぎないが,少なくとも,人がソーッとシギチに寄って撮影しているときに,わざわざ上空から近寄ってこないでほしい。
 爆音が最悪。

 さて,気を取り直してシギチだ。

 実際,シギチは私ほど神経質ではないので,サーファーが海岸を歩いていても,上空でパラグライダーが爆音を響かせていても,いるときにはいる。
 しかし,この日は砂浜には何もいなかった。

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 防潮堤を越え,内陸側に移動すると,いつものように,いつものシロチドリたちが佇んでいた。こいつらを見るとなぜかホッとする。

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 シロチドリは県内の浜辺のほとんどの場所で繁殖していると思うが,この周辺でも毎年繁殖しているようだ。

 繁殖つながりで,ここで数年繁殖していたコアジサシのことを思い返していたら,なんと,その声が聞こえてきた。

 上空を探すと,数羽が飛び交っているのが見えた。
 数はあまり多くなかったが,ここでまた繁殖しているのかもしれない。

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 このコアジサシは小さな魚をくわえている。
 プロポーズの小道具に使うのか,ヒナに与えるのか。さぁ,どっち?

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 いずれ繁殖につながっている光景だ。

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 鳥の海の海岸は人が多く出入りするが,ちょうど誰も行かないような所だった。カラスの害はあるかもしれないが,ここであれば,人の害はなさそうだ。

 これで思い出したので,鳥の海から離れ,時間をかけて,毎年コアジサシが繁殖している場所を覗きに行ってみた。

 すると,ここは誰も入れないよう,立入禁止区域となっていた。

 素晴らしい。

 防波堤の内側から,はるか先の浜辺を見ることになったが,ときどきこちらの方まで飛んでくる。

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 遠くの浜辺では,何かに驚いてのことなのか,一斉に飛び立ち,見事な群翔を見せてくれる。
 以前よりだいぶ増えたようだ。

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 100を優に超える個体がここで繁殖しているようだった。ここや鳥の海が繁殖地として定着してくれば,蒲生海岸での繁殖が復活するのも時間の問題のように思われる。

 ここでは,セグロセキレイの子どもがもう巣立ちをしており,親が心配そうに近くに付き添っていた。
 子どものあどけない表情は,人にも通じるめんこさだ。

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 セグロセキレイは中流部の河原にいるイメージだが,宮城の県南では海岸で見かけることも多い。

 で,鳥の海にまた向かう。

 鳥の海に向かう途中,田んぼにアマサギの群れが入っているのを見つけた。いるはずのアマサギと出会えなくって,少しストレスがたまってきていたが,ホッとした。

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 しかし,今季は数が少ないようだ。こらからもっと増えるとよいのだが…。

 次,近くにあるサギ類のコロニーに寄ると,道路際まで鬱蒼としていた竹や木々が伐採され,ずいぶんとすっきりした光景になっていた。
 道路脇の側溝にまでヒナが落ちていた状態だったし,騒音や臭いがひどかったので,生活環境がずいぶん改善されたようだ。

 それでも,相変わらず,同じ場所で多くのサギ類が繁殖していた。

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 コサギ,チュウサギ,ダイサギ,アマサギ,ゴイサギの5種が全部ここで繁殖している。

 鳥の海に戻ると,チュウシャクシギやオオソリハシシギ,キアシシギなど,さっきと同じメンバーがいた。
 変わり映えしないが,何となく眺めていると,チュウシャクシギは,大きなカニを捕え,足を一所懸命外すパフォーマンスを見せてくれた。

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 いつも足を外して胴体だけにしてから飲み込むので,そこまで撮影しようと思っていたのだが,このときは放り出して飲み込まなかった。何だったのだろう。

 そんなこんなしている内に,小さなシギの大きな群れが飛んできた。干潟の上を,右に行ったり,左に行ったり,と飛びまわり,最後にははるかかなたに降り立った。
 夏羽になってお腹が黒くなったハマシギの群れだった。

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 もう一度飛び立って,もっと近くに寄ってこないかとしばらく待ったが,叶えられず。
 その間,メダイチドリ1羽と赤くなったトウネン2羽が飛んできたが,これも遠くって,トリミングしても証拠写真にもならないような写真しか撮影できず。

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 そろそろ時間だ。
 最後に名取の田んぼに寄ってから帰ることとした。

 名取の田んぼですぐに出会ったのは,やはりこの鳥。
 チュウシャクシギだった。このシギは,この日どこに行っても,そこにいる,という風だった。久しぶりの田んぼで,またしばらく来れないと思うと,出会う機会はなんぼあっても良い。

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 このチュウシャクシギをさっくりと撮影してから,続いて田んぼ巡回をすると,ひとつの田んぼにチュウシャクシギとオオソリハシシギがごっちゃりと固まっていた。

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 興奮のあまり初心者のように急に車を止めてしまったので,一旦飛ばしてしまったが,すぐに戻ってきてくれた。オオソリハシシギが田んぼの真ん中に,チュウシャクシギが畔に,と分かれて降り立った。

 チュウシャクシギは夏も冬も変わりないが,オオソリハシシギ♂はレンガ色になる。これが何とも嬉しい。
 これを撮影しようと,レンズを向けたが,今度はすぐに寝てしまった。

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 待っていてもなかなか顔を上げないので,順光側に車を移動してみた。
 やや遠くなる。

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 上の写真のように人が近くの農道を通っても寝たまま。しかし,何の利用もないように見えても,何かの拍子に一斉に顔を上げたりする。よくわからない連中だ。

 元いた場所に戻り,気長に待って,動き始めるのを待つこととした。

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 満足,満足。

 さぁ,もう帰ろう。

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 この日に出会えたのは,ごくごく普通の鳥たちだけだったが,油断している間にどんどん過ぎ去って行く季節の尻尾を捕まえることができた。
 貴重な1日だった。

 少しホッとした。

【出会えた鳥たち】

(石巻)
ヒバリ,オオヨシキリ,ツバメ,ハクセキレイ,ハシブトガラス,キジ,ウミネコ,チュウシャクシギ,ハマシギ?

(岩沼)
オオヨシキリ,ムクドリ,ハシボソガラス,ヒヨドリ,ハシブトガラス,ウグイス,ツバメ,ハクセキレイ,ダイサギ,ヒバリ,アオサギ,チュウシャクシギ,メダイチドリ,ヒバリ,スズメ,キアシシギ,カッコウ,カワラヒワ,カルガモ,チュウサギ,クロツグミ,モズ,ホオアカ

(鳥の海)
キアシシギ,チュウシャクシギ,オオソリハシシギ,アオアシシギ,ウミネコ,ダイサギ,ハシブトガラス,ハシボソガラス,カルガモ,コサギ,ユリカモメ,ホオジロ,トビ,セッカ,シロチドリ,ハクセキレイ,コアジサシ,セグロセキレイ,アオジ,ツバメ,アマサギ,カイツブリ,ゴイサギ,ハマシギ,メダイチドリ,トウネン,キジ

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