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2010/05/20

八戸-苫小牧航路 2010/04/24

08:45  曇り後晴れ

 昨年の4月25日頃の話しだ。

 天候が大荒れになり,数万羽のハイイロヒレアシシギが青森県東岸一帯に入ったという。写真や動画まで見せていただいた。渡りで通過するのはちょうどこの時期なのだろうか。
 船に乗って検証してみるしかない。

 いつものように八戸に前泊して,08:45八戸港出航のシルバーフェリーに乗船する。苫小牧港に入港する15:30頃までが鳥見の時間となる。

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 まずは,八戸港でヒメウが楽しませてくれた。
 出航した船が近くを通ると,赤くなった顔が見えた。凄い。興奮しながらシャッターを切った。ヒメウと出会うのは冬が多いので,真っ赤な顔を見る機会は滅多にない。感激だった。

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 また,4月下旬というのにまだクロガモも残っていて,船が近くを通ると,飛んだり泳いだりして遠ざかって行った。みかん色の嘴がきれいだ。
 たぶん,これが今季の見納めだろう。来季までのお別れだ。

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 さて,外洋だ。

 出航してから30分程過ぎてから,ウトウなどがポツポツ出始め,ヒレアシシギの群れと出会う前に,ミズナギドリと遭遇した。

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 ハシボソミズナギドリは,季節が反対のオーストラリアで繁殖し北上してくるのだが,5~6月だというイメージがあった。4月のこの時期にこれほどの数と出会えるのは思いがけなかった。認識不足だった。
 またひとつ賢くなった。

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 しかし,繰り返し船に乗っても,ミズナギドリ類の識別は苦手だ。ハシボソミズナギドリとハイイロミズナギドリが区別できない。今回のミズナギドリは全部ハシボソミズナギドリと思って見ていたが,もしかするとハイイロミズナギドリも混ざっていたかもしれない。

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 ハシボソミズナギドリを夢中で撮影しているとき,ファインダーの中にこんな鳥が現れた。

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 トウゾクカモメだ。

 ミズナギドリのようなヒラヒラした飛び方ではなく,真っすぐに飛ぶので,見つけたときには後ろ姿を見送る形になってしまった。
 しかし,夏羽独特の長い尾羽が見られて大満足。不思議な形の尾羽だ。

 ヒレアシシギはミズナギドリが出た直後から出始めた。

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 出始めはパラパラとした群れだったが,お昼前の海域で数がピークになった。もちろん青森県沖だ。

 ピーク時には,百羽単位の群れが海上のいたるところに観察できた。浮いているものもあれば,飛んでいるものもある。浮いている大きな群れに船が突っ込と,次から次に飛び立ち,ときには大きな群れとなって,ひとつの生き物のようになっていた。

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 数が多く,やや遠かったので個体確認がおろそかになってしまったが,ほとんどがハイイロヒレアシシギで,アカエリヒレアシシギは少数派だった。

 宮城県では渡りの時期に陸地に迷い込んでくるのはアカエリヒレアシシギが多く,ハイイロヒレアシシギは滅多にないので,この時期の外洋ではこの光景が普通なのかもしれない。

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 上に張った1枚は,アカエリヒレアシシギっぽいのを,撮影した写真から探し出したものだ。他にも写っていたものがあったと思うが,山ほど撮った写真から嘴が針のように細い個体を探すのが大変だ。これ1枚で勘弁だ。

 ところで,ハイイロヒレアシシギというと,レンガ色の夏羽に白い顔が魅力的だ。

 遠くの海上にいた小さな鳥を動く船の上から撮影したので,1羽1羽を見分けるのは辛かったが,数多く撮影した中から,夏羽の体色がわかる写真を何枚か選んでみよう。
 どれもずいぶんトリミングしている。

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 こうして見ると,モノトーンの冬羽から鮮やかな夏羽までさまざまな段階の個体がいるのがわかる。赤くなった夏羽でも,♂と♀とはまた違う。
 面白い。

 予想通りハイイロヒレアシシギが大当たりで,頬が緩みっぱなしだ。予定が合えば,来年も4月25日前後の八戸航路に乗ってみたい。

 ハシボソミズナギドリとハイイロヒレアシシギ以外の海鳥についても記録しておこう。

 まずウミスズメだ。

 出会えた個体数は少なかったが,グレーの小さな背中がめんこかった。大きな海にあってこういう小さな海鳥と出会うと,ちっぽけで,とてもけなげに見える。
 この日は穏やかな海だったが,大荒れの日でも,この海で生活せざるを得ない。

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 ウミガラスの仲間では,いつものようにハシブトウミガラスを観察できた。
 「ハシブト」なしのウミガラスも観察できるようだが,私が出会うのはいつも「ハシブト」付きの方だ。絶対数が圧倒的に違うのだろうからやむを得ないとは思う。
 いずれ,白黒がはっきりしたペンギンのような体色がうれしい鳥だ。

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 こちらも海上でよく出会う鳥だ。
 天売島では,ウトウの繁殖地が観光スポットにもなっているが,たぶんこの周辺の島でも繁殖しているだろう。

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 アホウドリの仲間では,コアホウドリが1回出ただけだった。しかも,どんどん遠ざかって行く後ろ姿を見送っただけだった。今回は出会えただけでも良しとしておこう。初物がそれほどおいしくないのと同じ,と思っておこう。

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 クロアシアホウドリの方は観察できなかったが,まだ時期が早かったのかもしれない。

 海鳥らしい海鳥は以上。

 オオミズナギドリやフルマカモメとは出会えなかったのだが,久しぶりにこれだけの海鳥と出会えたのだから大満足だ。

 ちなみに,カモメ類では,ウミネコ,オオセグロカモメ,カモメ,シロカモメの4種を観察できた。ミツユビカモメは観察できなかった。まだいても良い時期だが,出会いのタイミングなのだろう。

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 出会ったカモメはどの個体もすっかり頭が真っ白になり,冬羽とは別人となっていた。冬羽のときより,なんとなく大人っぽく見える。

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 海獣では,イシイルカとキタオットセイと出会うことができた。

 イシイルカの群れとは4回出会えた。
 独特の扇型の水しぶきを見つけると,心臓がドキっと鳴って,嬉しくなる。

 イシイルカはイシイルカ型とリクゼン型に分けられているようだが,この海域にいるのはたぶんリクゼン型。リクゼンイルカとも呼ばれるタイプだ。
 いつも特徴がわかる写真を撮ろうとは試みているが,全身を見せてくれることがないので,叶えられずにいる。航路からの撮影では無理か。

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 今回カマイルカを観察することはできなかったが,こちらはもう少し後の時期になるのだろう。6月には,北の繁殖地に向かう大きな群れが観察できるはずだ。

 キタオットセイは苫小牧近くの海域に浮かんでいた。

 以前,群れが海面をジャンプしながら北上して行く姿を見たことがあるが,たいていは海面にぽっかりと浮かんで,所在なさげにしている。
 イルカと出会うと元気をもらうが,キタオットセイとの出会いは,ほんわかと和やかな気持ちにさせてくれる。

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 この日は,穏やかな海で,予想どおりハイイロヒレアシシギと出会え,さらに,思いがけず渡って行くハシボソミズナギドリの群れとも出会えた。

 午後4時に苫小牧港に着いた後,午後5時半に仙台行のフェリーに乗船するまでの1時間,満足感とほど良い疲れで,心地良く眠って休むことができた。

 最高の贅沢だった。
 こんなときにしか味わえない至福の時間。

 あ,そういえば書くのを忘れていた。クジラと思われる海獣とも出会っていたんだった。一応写真を張っておこう。ミズナギドリの背後で,この1頭がゆっくりと浮上と潜水を繰り返していた。

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 翌日は,海上での夜明けから仙台港に到着するまでの間の航路鳥見だ。

【出会えた鳥】

ウミネコ,ウミウ,ヒメウ,スズガモ,クロガモ,カンムリカイツブリ,オオセグロカモメ,トビ,ハシブトガラス,ウトウ,アカエリヒレアシシギ,ハイイロヒレアシシギ,ハシブトウミガラス,ハシボソミズナギドリ,ウミスズメ,コアホウドリ,カモメ,シロカモメ (18種)

【写真】

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