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2010/03/20

三沢漁港ほか 2010/02/06

雪のち曇りときどき晴れ 10:00

 どこか遠くに出かけたくなっていた。車で最低3時間以上遠くまで行って,日常生活で溜まった澱(おり)を振り払いたい。

 八戸やその南に連なる漁港には毎年行っているが,北には行ったことがなかった。南側は帰路に寄れるので,まずは北側に行くこととした。

 地図を見ると,おいらせ町に「百石漁港」が,三沢に「三沢漁港」があるようだ。それより北はかなり遠くだ。

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 この日は吹雪が凄く,5時前に家を出たのだが,八戸までずいぶん時間がかかった。東北自動車道に一部通行止があり一般道を走ったのもあるが,密度濃く雪が降っていたため,ヘッドライトが雪に吸収され,スピードが出せなかった。至近距離も見えず,目隠し運転に近い状態だった。大型トラックに追い越されると雪煙で全く何も見えなくなる。
 冬の遠出では何度かこんな死にそうな思いをしている。

 百石漁港に着いたのは10時頃だった。

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 港は工事中の看板が立っていたが,中を覗くとこの日工事は休みのようだ。釣り人が数人入っているだけで閑散としている。工事現場なので立ち入ってはいけなかったようだが,せっかく来たので,ちょこっとだけお邪魔することとした。
 雪はまだ降ってはいたが,それほどでもない。

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 期待したカモメ類はあまり数が入っていなかった。
 ただ,大型カモメは,セグロカモメが入っていて,オオセグロカモメが見られなかった。東北ではとても珍しいパターンだ。たまたまこのときだけだったのだろうか。それともこの港特有の傾向なのだろうか。
 他のカモメ類ではカモメとユリカモメが見られた。

 カモメ類は数が少なく期待外れだったが,ミミカイツブリがとても近くで観察できた。

 潜水を繰り返しながら近づいて来てくれた。久しぶりに至近距離で観察できた。

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 ミミカイツブリは地元でも観察できるが,とてもチャーミングなので,出会うとつい夢中になってしまう。顔の白と黒が明確に分かれていて,ハジロカイツブリよりもきりっとした印象だ。真っすぐな短い嘴も嬉しい。
 よく見ると下嘴の下から目にかけて赤いラインが入っており,また,瞳孔の縁が黄色くなっている。

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 この港には3羽のミミカイツブリが入っており,その内の2羽が特に仲が良さそうだった。一旦離れても,いつのまにか寄って行ってペアになっていた。
 人と重ね合わせるのは良くないが,こうして見ると,厳しい冬を生きていくなか,仲間がいる,というのはとても心強いのだと思う。寒くて腹ペコでひとりぼっちは辛い。

 この港はさらっと見るにとどめ,すぐに北上することとした。

 三沢漁港に到着したのは11時過ぎだった。

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 ここはかなり大きな漁港で,陸側から見て右端が海水浴場になっており,港自体は3区画に分かれている。左端の写真を拡大すると港の概要がわかる。
 右の港はカモメ類とスズガモの群れだけだったが,左の港はカモ類やカモメ類などが入っておりそれなりに楽しめた。
 しかしこの日一番面白かったのは真ん中の港だった。ここの岸壁には魚市場があったので,それなりにおこぼれも出る所なのだろう。

 ここで外せばさらに北上しようと思っていたが,かなり楽しめたので,この日はここで終日過ごすことになった。

 夕方までいることになった主な原因は,この2羽のダイバーだ。

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 オオハムとシロエリオオハムだ。
 最初にシロエリオオハムを見つけ,その後オオハムを見つけた。このどちらも近くからじっくりと見るのは初めてだったので,しゃぶるように楽しませてもらった。長時間観察している間に,どちらも至近距離から観察させてもらう機会もあり,とても充実した時間を過ごすことができた。

 実は,この翌日,別の場所でアビも同じように観察できたので,ダイバー3種を比較しながら,別記事にしてまとめようと思っている。
 なので,ここでは,いたことだけの記録にとどめておく。

 この港では,クロガモやウミアイサ,ホオジロガモなども楽しめた。

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 クロガモは外側の防波堤の内側に数十羽の群れが入っていたが,左側の港や魚市場前にも何羽か入っていた。
 特に,魚市場前にいたクロガモは,潜って岸壁の下にいる餌を取っていたようで,至近距離から観察することができた。どちらかというと岸から遠い海にいることが多いカモなので,このような機会は貴重だ。

 潜って捕っていたのは二枚貝だろうか。

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 くわえて浮上してきた後,苦労しながら丸ごと飲み込んでいた。こういう場面を以前も見たことがあるが,飲み込んだ後の貝の殻がとても気になる。体のどこかで砕かれて中身が消化されるとして,砕かれた殻はどういうタイミングでどのように排泄されるのだろう。
 排泄された殻を一度見てみたい。どんな状態になって出てくるのだろう。

 ウミアイサは左側の港に入っており,これも比較的近い距離で潜水を繰り返しているのを観察できた。

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 ウミアイサは海に行くとしょっちゅう出会う鳥だが,♂の派手な姿形と求愛のパフォーマンスで,毎度目を引かれてしまう。
 このウミアイサを撮影したときは,たまたま日が出ており,また,順光だったので,黒い頭の緑がかった光沢とルビーのような目がとてもきれいに見えた。

 ホオジロガモはきれいな成鳥もいたが,若い個体が何羽か入っていた。

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 ♂成鳥の白い体と特徴のある頭はとてもきれいだし,♀成鳥の嘴先端のオレンジ色もきれいだが,第1回冬羽は,地味で目立った所がない。
 だから,これまでは,見つけても撮影の対象にすることが少なかったが,この日は何となく,成鳥よりも若鳥の方に目が向いていた。

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 どちらも第1回冬羽だが,左の個体は体に白い部分が見え,嘴の根元にうっすらと白斑の前兆が見える。♂の子どもで間違いなし。
 右の個体は左の個体とはタイプが違うようだ。嘴先端に黄色味がないが,目の色が褐色味を帯びていて,♀の第1回冬羽のような感じだ。
 ちなみにホオジロガモの英名は Goldeneye だった。

 カモメ類はオオセグロカモメがほとんどで,これにワシカモメやセグロカモメがごく少数混ざっていた。数自体もそれほど多くはなかった。
 カモメもいたが,オオセグロカモメとは別の場所にいた。

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 オオセグロカモメは,冬季の海に行けばどこにでもおり,いわばカラスやスズメのような存在だ。だから,あまり撮影していなかったのだが,今季カモメ類に興味を持ち始めてから,撮影枚数が増えてきた。
 年齢ごとに体色や模様が異なり,同じ年齢でもそれぞれ個性があり面白い。

 オオセグロカモメを見慣れた目でセグロカモメやワシカモメを見ると,背の色が薄く,とてもきれいなカモメに見える。

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 左端は何も考えずにワシカモメと思って撮影していた個体だが,後で写真を見ると初列が黒く,セグロカモメのように見える。この個体,頭の斑がもやっとしており,虹彩も黒っぽく,顔付きはワシカモメだ。初列が黒っぽいワシカモメなのだろうか。
 真ん中と右端の写真は間違えようのないセグロカモメだが,左端のめんこい顔付きと比較するととても恐く感じる。あまりお近付きにはなりたくない感じだ。

 シロカモメは夕方になってから現れた。

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 名前どおり白っぽいカモメなので,薄暗い中さらにマイナス補正したら,暗すぎる写真になってしまい,レタッチして明るくした。我ながらおバカなことをしている。
 シロカモメは成鳥に出会うことが少ないので,出会うと当たりくじを引いたような嬉しい気持ちになる。黒っぽいところがどこにもなく,とてもきれいだ。

 カワウのことも書いておこう。

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 カワウは真ん中の港の左寄りにいたが,夕方にかけ数が多くなり,こんな状態になった。群れのすべて個体が同じ方向を向き,また,頭もやや上向きの同じ角度だ。まるで水面下を泳ぐ小魚の群れのようだ。
 これまで,海でこのようなカワウの群れを見た記憶がない。

 カワウは青森のこの地でもずいぶんと増えているようだ。一時絶滅を心配された鳥とは思えないほどの隆盛ぶりだ。

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 三沢漁港でたっぷり楽しみ,八戸の宿に向かう途中,百石漁港に寄ると,ここにもカワウがたくさん入っていた。音もなく降りしきる雪の中,静かに水面に浮かぶ黒い大きな群れは,何とも言いようのない雰囲気を醸し出していた。
 群れが持つ独特の存在感だ。

 目的の鳥も場所もなく,何となく遠くに来たのだが,思いがけない収穫のあった1日となった。
 荒れ気味の天気だったので,いつもは港外にいる鳥も港内に入っていたのかもしれない。

 この日の夜は,宿の近くでお腹がはちきれるほど食べて,飲んで,8時前には倒れこむようにして眠ってしまった。

 翌日は八戸の南側の沿岸を覗きながら家に帰る。

【観察できた鳥】

(百石漁港)
ミミカイツブリ,カワウ,カモメ,ユリカモメ,オナガガモ,スズガモ,ヒドリガモ,キンクロハジロ,セグロカモメ,ハシブトガラス,トビ,シノリガモ,ホオジロガモ,ミコアイサ,ハシボソガラス,シメ,カンムリカイツブリ,マガモ,クロガモ,スズメ,ムクドリ,ホオジロ (22種)

(三沢漁港)
クロガモ,スズガモ,ホオジロガモ,ハヤブサ,ハシボソガラス,ワシカモメ,ヒドリガモ,カワウ,オオハム,オオセグロカモメ,ウミアイサ,ミミカイツブリ,イソヒヨドリ,カンムリカイツブリ,ハジロカイツブリ,オオハム,カモメ,ヒメウ,トビ,マガモ,シロカモメ,ツグミ,マヒワ (23種)

【写真】(三沢漁港にはハヤブサが居付いていた。)

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コメント

yamameさん、こんばんは。
御無沙汰しております。
私も2月7日八戸へお誘いがあって行って来ました。
シノリガモ、クロガモ、オカヨシガモ、ハギマシコなど
津軽ではなかなか良い条件で見られない
鳥たちに会って来ました。

投稿: りんご | 2010/03/20 21:49

りんごさん
しばらくぶりでアップしたにも関わらずさっそくのコメントありがとうございました。
場所変われば鳥変わる,で,八戸ではまた独特の鳥が見られますよね~。私も2/7には八戸にいましたよ。

投稿: yamame | 2010/03/20 22:22

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