« 苫小牧‐仙台 2009/09/12 | トップページ | 船越-若美 2009/09/20 »

2009/11/14

石巻-岩沼-鳥の海 2009/09/13

(石巻) 06:30 快晴
(岩沼) 11:00 晴れ
(鳥の海) 13:00 曇り

 この日もシギチ探しへ。前回(9/8)と同じように石巻からだ。

 前回は,干潟南端真ん中付近の石がゴロゴロしている所に集まっていたが,この日は南西角に集まっていた。

090913c_0002090913c_0008 090913e_0672  トウネンがたくさんいて,その中にキリアイ,コオバシギなどが混ざっているのは前回と変わりなし。
 しかし,キョウジョシギ,ミユビシギ,ヨーロッパトウネンが抜け,ダイゼン,ハマシギ,ヒバリシギなどの新顔が何種類か加わり,メンバー構成が変わっていた。

 この時期のここはメンバーの入れ替わりがとても楽しみだ。

090913e_0654 090913e_0329090913e_0657   キリアイとコオバシギは前回来たときにさんざん撮影したが,この日も至近距離をチョコチョコするものだから,仕方なく撮影枚数を重ねてしまった。写真の整理にえらく時間のかかるってことは,頭の片隅にさえ思い浮かんでこない。
 たぶん,こういうとき,頭の中にエンドルフィンが大量に分泌され,脳がビタビタ浸かっているに違いないと思う。幸福感で周りの物が一切目に入らなくなってしまう。

 以降,新たに加わったメンバーを中心にメモしよう。

090913e_0508_2 090913e_0518 090913e_0473_2  ハマシギは3羽入っており,内1羽が幼鳥だった。
 大人のハマシギは夏羽から冬羽に換わりつつあり,背中がまだらになってきていた。薄い灰褐色の羽がたぶん冬の羽で,まもなくすっかり換わって上半分が均一の色になる。
 幼羽は胸から腹にかけて明瞭な黒斑が多数あり,また,背中の羽の縁が白っぽく,うろこ模様のように見える。

090913e_0357 090913e_0442 090913e_0447  トウネンの群れに混ざるとヒバリシギは良く目立つ。
 赤っぽい派手な体に加え,足が黄色っぽいので,寝ていてもそれとわかる。これも今年生まれの幼鳥のようだ。
 ヒバリシギは中趾が長いのが特徴だが,こうしてやや上からでないとよく見えない。こうしてわかりやすく中趾を撮影できたのは初めてかもしれない。

090913e_0749  ツルシギとコアオアシシギは遠くにいたのを,後からやってきたAIさんズに教えていただいた。干潟の南側から見ていたのだが,いたのは干潟北側の水辺だった。黒っぽくて足が赤いのと,白っぽくて足が黄色いのが仲良く並んで採餌していた。この近くにはキアシシギもいたが,撮影していた短い時間内では同じフレーム内に入ってくれなかった。
 この場所を朝見たときは,ツルシギとコアオアシシギがいなくって,キアシシギとダイゼンだけだった。いつの間にか入れ替わったようだ。

090913e_0762 090913e_0768 090913e_0771  チドリの仲間では,ダイゼンのほかに,メダイチドリとムナグロも入っていた。
 いつも気になるが,今回もメダイチドリの足の長さが気にかかった。オオメダイ期待症候群になったようだ。
 ムナグロは金色のきれいな個体が飛んで入って来てくれたが,降りたところが悪すぎ。背景もこんなだし,遠かった上,陽炎が立ってピンボケになってしまった。

 この日ここではAIさんズのほか,Ysさん,Kさん,Tさんなど久しぶりに何人かの鳥友人と出会うことができた。

 次は,前回良い思いをした岩沼田んぼに直行する。

090913c_0013 090913c_0018090913e_0930   岩沼田んぼでも,メンバーが入れ替わっており,タカブシギとクサシギが消え,オグロシギとトウネンが加わっていた。そして,アオアシシギやコアシシギたちは前回同様で,シギでにぎやかな田んぼ風景は基本的に同じだった。
 シーズン中にこういう場所を見つけるのと見つけないのとでは天と地の差がある。
 ありがたい。

 アオアシシギとコアオアシシギは,ここに飛来してから,農道やあぜ道を行き来する人や車を日常的に見てきたのだろう。前回より警戒心が薄れているような感じがあった。

090913e_1611 090913e_1622 090913e_1596  前回来たときにアオアシシギが偶然近くにいて大喜びしたが,この日はじっと風景に溶け込むようにしていたら,かなり近くに寄って来てくれた。警戒心が強いシギだとは思うが,ここまで人慣れ(車慣れ?)してくれていた。
 コアオアシシギと並ぶとどうしてもコアオアシシギの引き立て役になってしまうが,基本的には白くて清楚な鳥だと思う。
 やや大きめの白っぽい体と太めでやや上に沿った嘴がチャームポイントだ。

090913e_0901 090913e_1312 090913e_1674  アオアシシギよりは遠かったが,コアオアシシギも,撮影距離まで寄って来てくれた。
 こちらは,小さい白い体に,針のように細い嘴が魅力的なシギだ。同じ田んぼに3羽入っていて,歩きながら忙しそうに餌を探していた。
 1羽と2羽が別れて行動していたが,しばらく撮影している内,3羽が同じフレームの中に入ってくれた。

 オグロシギは前回いなかったシギだ。

090913e_1192_up_3 090913e_1201_2 090913e_1138  オオソリハシシギと似ているが,上にも下にも反ることなく真っすぐに伸びた長い嘴が,気持ち良い。この嘴を田んぼの泥に深く突き刺して餌を探す。だから,嘴まわりが泥だらけになることも多い。小さな子供がチョコアイスで口のまわりを汚すような感じだ。
 2羽入っていて,付かず離れず行動し,かなり近くまで寄って来てくれた。アオアシシギやコアオアシシギに比べると,警戒距離がうんと短いようだ。

090913e_1469 090913e_1481 090913e_1484  ツルシギは前回ほとんど姿を撮影できなかった。水深が深い場所に好んで入り,頭や体を水面下に隠していることが多かったためだ。
 しかし,今回はすっかり水が引いていたおかげで,草に隠れない限り,姿が丸見えだった。前回見ることができなかったオレンジ色の足もばっちり見ることができた。

090913e_1283 090913e_1711  こういう田んぼでの鳥見では,車を止めて,車の中から観察・撮影することとなるが,シギチが車を風景と同じように気にしなくなるまで,若干の時間を要する。
 このときは,ようやく風景に馴染んで,シギチたちの警戒が溶けてきていたので,もうしばらくここにいたい気持ちもあったが,時間が惜しいので,後ろ髪を引かれつつ,次に進むこととした。

 坦々麺の昼食を取ってから,次へ鳥の海に向かう。

090913e_1920 090913e_1763 090913f_176  鳥の海西側の水門を過ぎ,少し車を走らせたところで,白い小さなアジサシが飛ぶのを目の端に捉えた。お,この時期であれば沼アジサシか。急いで車を戻し確認するとそのとおり。2羽が水門を入った付近を飛んでいる。
 この場では種を特定する余裕がなかったが,家に帰ってから撮影写真で確認するとハジロクロハラアジサシ(長いので以下「ハジクロ」ということとする。)だった。

 車から降り,釣り人に混じるようにして三脚を立て,しばし撮影に没頭する。

090913e_1812 090913e_1992 090913f_033  天気の変わり目だったのか風が強く吹いて来て,風に吹き飛ばされるように飛ぶので,ファインダーにその姿を入れるのが大変。また,背景に合わせて,マニュアルにしたりAFにしたり,また,補正をそのたびに変えたりと,とても忙しい。
 近くにいた小さな子どもが興味を持って,「見せてぇ~」と来たが,一言,「だめ!」。そういう余裕はない。人生は厳しいものだ。

090913e_1902_2 090913e_1966 090913e_1996_2090913e_1998   ハジクロたちは,強風に吹き飛ばされそうになりながらも,遠くに,近くに,水面上をゆっくりと羽ばたいて飛び回っている。良く見ると,下を向いて餌を探しているようだ。
 コアジサシの場合は,ホバリングしながら餌となる魚に狙いを付けると,急降下してポチャンと落ち,魚を捕らえるのだが,ハジクロの場合は,徐々に降下し,すくうように餌を取ろうとしていた。
 同じ小型アジサシでも餌の取り方がずいぶん違う。

 餌を探して水面上を巡回するように飛ぶのは,ズグロカモメが干潟の上を巡回して飛ぶのと良く似ている。

090913e_2435090913e_2505090913e_2509    白い頭に黒いヘッドフォーンをかぶったような頭部だが,ある図鑑によると,この耳当て部分が,ハジクロは目より下まで及ぶが,クロハラアジサシ(長いので以下「クロアジ」ということとする。)は目より下まで下がらない,という。これに照らして見ると,耳当てが目より下まで及んでいる。

 しかし,別の図鑑によると,幼鳥・若鳥は個体差が大きく,確実な識別点とならない,という記述もある。これだけで判断するのは危険のようだ。

 次に背中側の羽色を見てみよう。

090913f_254090913e_2422090913e_2277 この2個体は背中の褐色が目立つが,ハジクロ成鳥だとすれば,夏羽は黒く,冬羽は翼と同じような灰色なので,冬羽に換わりかけでも褐色は出ないだろう。とすうれば,これはハジクロ成鳥ではない。クロアジ幼鳥の背中がわからないが,羽縁が淡くもっとうろこ状に見えるようだ。
 背中の羽色はハジクロ幼鳥の特徴と一致するようだ。

090913e_2017_3 090913e_2018_3  腰の色が白い,というのもハジクロの特徴と一致する。
 クロアジの方は腰と尾の色が淡灰色らしい。この部分は成鳥・幼鳥共通の両種の識別点になるようだ。ハシグロクロハラアジサシは腰の色が灰色だという。
 チャンスがあれば背中側を撮影しておけば,識別するのに役立つようだ。

 ということで,この2個体は,ハジロクロハラアジサシ幼鳥,ということで決定。

090913e_1930 090913e_1931 090913e_2078 090913e_2324  このとき,ハジクロが飛んでいるのを撮影するのがとても楽しく,際限なくシャッターを切ってしまい,CFカードを取り替えながら,1000枚以上撮影してしまった。
 上にも脳内麻薬(エンドルフィン)のことを書いたが,こういうとき,マラソンのランナーズハイに似た幸福感で脳が満たされ,シャッターを切る手が止まらなくなるのだと思う。

 ホント,幸せなひと時だった。

090913f_105 090913f_119 090913f_120  ここには,ユリカモメもおり,ハジクロが遠くに行って戻ってくるのに時間がかかるときなど,代わりにモデルになってくれた。頭が白から黒に変わる春もウキウキと嬉しい気分になるが,黒から白に変わっていく途中のこうした姿も興味深く,面白い。見方によっては髭男爵のヒゲのようにも見える。

 次は浜辺の方に行ってみる。

090913f_379  どん詰まりの空地に車を置いて外に出ると,あたり中,大音響が響いていた。わざわざMC機材まで持ち込んで,浜辺でサーフィンのイベントをやっているようだった。テントが張ってあり,お祭りのようなにぎやかさだ。
 前回来ていたときにミユビシギを見ていなければ,こういう光景に出会っただけで引き返したかもしれないが,ミユビシギは慣れっこいので,浜辺にいるかもしれない。突撃だ。

090913f_317 090913f_402 090913f_461  喧騒を抜け,浜辺で確認すると,やはりいた。
 ミユビシギとトウネンたちだった。人の喧騒からそれほど離れていない波打ち際を,いつもと変わらず行ったり来たりしている。全部で50羽程度いるようだった。中にヘラシギが混ざっていないか探すが,こちらはこの日もスカ。
 サーファーとシギの群れの組み合わせを撮影してから,河口の方に移動する。

 途中,大きめのチドリが1羽いたのに気付かず,飛ばしてしまったが,何かわからず。

090913f_431  その後,陸の方に回り込むと,人生シギチ浸けのHさんがバンディング準備をしていた。
 お話しをお聞きすると,オオメダイチドリが1羽入っている,という。しまった。さっき飛ばしてしまったのがそうだったのか。後悔先に立たず。
 引き返して同じところを探してみたが,シロチドリの群れしか見つけられなかった。
 単独行だと,オオメダイチドリが戻ってくるまで待つ根気もなし。

090913f_497 090913f_498  鳥の海から移動しようと,帰りにいつもチェックするポイントを覗く。
 と,驚いたことにアオアシシギが4羽入っていた。ここにアオアシシギが入るのは珍しい。ここで見るのは初めてかもしれない。良く見ると,タシギもいるし,イソシギもいた。
 いつもは入っていない場所にもシギチが入って来ており,盛期の雰囲気が盛り上がってきた感じだ。

 で,もう夕方になってきたが,最後にこの周辺の田んぼを回ってから帰ることとした。

 上空をタシギらしい鳥が何度も通って行く。雰囲気満点だ。

090913f_513 090913f_571 090913f_645  きっと近くの田んぼにも入っているだろうと,そういう目で「らしい」田んぼを探してみると,いた。見つけた。保護色でわかりずらかったが,1羽見つけると,どんどん目に入ってくる。最初は1羽だけだと思っていたが,その右にも左にも,また,奥にも手前にもおり,田んぼ1枚に10数羽は入っていたようだった。

090913f_696 090913f_744  ジシギ系が出ると,4種のうちどれかなぁ,と悩むことが多いが,今回は悩むことなし。
 ぐちゃぐちゃのこういう田んぼに,こんなにどっさり入るのはタシギに決まっている。て,こんなことで良いのか。
 あれぇ,そう考えると,こいつなんか模様が違うように見えてきたぞぉ。

 と,ジシギのドツボにハマって,この日はお終い。

 山ほど撮影し,撮影している間,幸福感一杯になった1日だったが,この後,写真整理の地獄が待っていたのであった。

【観察できた鳥】

(石巻)
カワラヒワ,ハシブトガラス,ハクセキレイ,ウミネコ,カルガモ,ダイゼン,キアシシギ,トウネン,スズガモ,オナガガモ,ヒバリ,キリアイ,オオセグロカモメ,コオバシギ,ヒバリシギ,ハマシギ,ムナグロ,コアオアシシギ,ツルシギ (19種)

(岩沼)  ※シギチのみ
アオアシシギ,コアオアシシギ,オグロシギ,ツルシギ,トウネン (5種)

(鳥の海)  ※シギチのみ
ミユビシギ,トウネン,シロチドリ,イソシギ,アオアシシギ,タシギ,クサシギ (7種)

【写真】(坦々麺は麺を食べた後に白いご飯を投入すると激ウマ!)

090913e_0340_2 090913e_0603 090913e_0091 090913e_0186 090913e_0210 090913e_0229 090913e_0261 090913e_0323 090913e_0602 090913e_0626 090913e_0694 090913c_0001 090913e_1041 090913e_1238 090913e_1450 090913e_1461 090913e_1496 090913e_1539 090913e_1574 090913e_1585 090913e_1617 090913e_1619 090913e_1622_2 090913e_1711_2 090913e_0896 090913e_1060 090913e_1317 090913e_1372 090913e_1380 090913e_1394 090913e_1413 090913e_1417 090913e_1421 090913e_1426 090913e_1647 090913e_1654 090913e_1660 090913e_1668 090913e_1674_2 090913e_1073 090913e_1080 090913e_1151 090913e_1168 090913e_1193 090913e_1202 090913e_1204 090913e_1120 090913e_0780 090913e_1721 090913c_0031 090913c_0024 090913f_488 090913f_193 090913f_203 090913e_2539 090913e_2540 090913e_2541 090913e_2546 090913e_2497 090913f_276 090913f_280 090913f_330 090913f_339 090913f_365 090913f_403 090913f_422 090913f_434 090913f_435 090913f_449 090913f_450 090913f_456 090913f_425 090913f_377 090913c_0027 090913c_0028 090913f_7765 

« 苫小牧‐仙台 2009/09/12 | トップページ | 船越-若美 2009/09/20 »

0504 宮城県/岩沼-亘理」カテゴリの記事

0513 宮城県/石巻」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 苫小牧‐仙台 2009/09/12 | トップページ | 船越-若美 2009/09/20 »