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2009/06/19

蔵王 2009/05/09

(蔵王野鳥の森) 05:55 晴れ 
(蔵王刈田岳) 10:00 晴れ

 翌日からバードウィーク。ベストシーズンだ。
 この時期,小さな頃から「蔵王野鳥の森」に連れてきているので娘を誘ったら,あっさり断られた。餌を与えて騙さないと付き合ってくれなくなってしまった。
 親だけになってしまったが仕方ない。

 朝ぐずぐずしてから出発したので,「蔵王野鳥の森」に着いたのはもう6時が近かった時間だった。ちょっと出遅れたかな,と思ったが,車から降りると,朝の空気に鳥のさえずりが満ちあふれていた。

 アカハラのまろやかで声量のあるさえずりがメインで,トラツグミやウグイスの声も聞こえる。近くでシジュウカラがさえずっているのも雰囲気を盛り上げてくれる。素晴らしい。最高の気分だ。

 鳥は姿形を見るのも良いが,早朝のコーラスもたまらない。

 ここの駐車場でHmさんご夫婦と偶然出会い,往路は同じルートを歩くことになった。

 朝の空気と鳥の声を楽しみながら,いつものように,往路はコゲラコースを歩き,復路はホオジロコースを歩いて1周することとする。登り下りの少ない楽ちんコースだ。

090509_0007090509_0009 090509_0012  鳥の声を楽しみながら,ゆっくり,ゆっくり,歩いて行くと,先を歩いていたHmさんご夫婦が立ち止まって何かを見ている。なんだろう,と見ると,カモシカだった。林道に佇んでこちらを見ている。
 カモシカとは何度も出会っているが,他の動物と異なり,人をあまり恐れない。逃げないので,気持ち悪く感じることもある。渓流沿いをずっと付いてこられたこともある。

 しばらく見ている間に,ゆっくりと下の方に移動していった。

090509g_0007090509g_0006  昨年は,コゲラコースとメジロコースと交わる付近で,キビタキやオオルリ,サンショウクイ,イカルなどが次々に現れ,2時間以上も1か所に居ついてしまったが,今回は何もなし。サンショウクイの声が聞こえるものの,見えるような感じはしない。そのまま通過し,何事もなく,あっけなく,コゲラコースのどんづまりまでたどり着いてしまった。

090509_0031 090509_0032 090509_0042  とはいえ,途中,キビタキやセンダイムシクイ,コルリ,ヤブサメなどのさえずりを,充分に楽しめたし,写真は撮れなかったものの,久しぶりにヤブサメとクロジの姿を見ることができた。林を歩くだけでも気持ち良かったので,これだけ楽しめれば十分満足だった。
 足元にはこんな花も咲いていた。

090509_0097090509_0157  あずまやで朝食休憩した後,復路のホオジロコースを歩き始めると,まもなくメジロコースと交わる付近に差しかかる。コゲラコースの下をUターンするようなコースなので,すぐ上にコゲラコースとメジロコースの交点が見える。
 さっき上のコゲラコースを通ったときは何も見えなかったが,今度は,いた。キビタキだ。

090509_0059 090509_0071 090509_0074  すぐに見えなくなってしまったので,再び出てくれるのを待っていると,今度はオオルリが現れた。
 新緑の中にオオルリの青が美しい。こちらも,もう1羽の♂と追いかけっこして,水路沿いに林の奥に消えてしまった。渡ってきたばかりのような雰囲気だった。

090509_0115 090509_0125 090509_0128 090509_0133  キビタキやオオルリが戻ってくるのを待っていたら,今度はゴジュウカラが現われた。ここはゴジュウカラの姿を観察できる機会も多い場所だ。
 このゴジュウカラは,ゆっくりと,木の上で羽づくろいをする姿を見せてくれ,羽づくろいが終わると,徐々に奥に移動して行った。

 そのまま佇んでいると,Hmさんご夫婦がやって来て,しばらく鳥談義。その間,キビタキも1度戻ってきてくれた。ここでHmさんご夫婦とはお別れ。お世話様。

090509_0191 090509_0257 090509_0293  そのままホオジロコースを進むと,すぐ近くからキビタキの声が聞こえる。声を頼りに姿を探すと,思いがけないほど近くでさえずっていた。逆光になっていたが,充分に姿を楽しめる距離だ。この姿を見ただけでここに来た甲斐があった。枝を移動しながら,ずっと近くでさえずってくれた。新緑の中でさえずるキビタキは,とてもきれいだ。この季節にこの姿を見られる幸せ。
 ツレと一緒に漫然と見ていたので気付かなかったが,若鳥だったようだ。

 鳥の姿はあまり見られなかったものの,早朝の鳥のコーラスをたっぷりと楽しめ,また,新緑の中を気持ちよく歩けて,とても気持ち良かった。

 予定よりずいぶん早かったので,時間がずいぶんある。せっかくなので,エコーラインを登って刈田岳まで行ってみた。ここまで来ればすぐそこだ。

090509g_0033 090509_0445090509g_0034  山頂駐車場に車を入れて歩いて行くと,お釜から馬の背,刈田岳にかけてアマツバメがぶんぶん飛んでいた。いつもなら時間がもったいないので,「いるなぁ~」なんて思いながら通り過ぎるところだが,この日,このときは,時間を持て余していた。
 久しぶりにアマツバメの飛翔写真にチャレンジしてみることとした。

090509_0365 090509_0410 090509_0499  アマツバメは,鎌を繋げたような鋭い翼で空気を切り裂き,かなりのスピードで飛び回る。近くを飛ぶときは,翼が風を切る鋭い音が聞こえるほどだ。「風切羽」という呼び名がうなずける瞬間だ。アマツバメの最大の魅力はこの翼だ。白い腰や別れている尾羽も,チャームポイントではある。

090509_0827 090509_0831 090509_0951  かなりのスピードで飛ぶ鳥だが,「ツバメ返し」をあまりしないので,それほど撮影しづらくはない。見ていれば飛ぶコースの予測がある程度できる。ただ,近くを飛ばれると,スピードに付いていけず,ファインダーに姿を入れておくのもままならない。かといって,点景となったアマツバメだけでは面白くない。…,こういうことで悩むのは何とも幸せだ。

 幸せな時間が続く。

090509_0485 090509_0486 090509_0487  アマツバメは「飛ぶこと」に極めて特化した鳥だ。足は退化し,1日のほとんどの時間帯は飛んでいる。食事や排せつはもちろん,羽づくろいや睡眠だって,飛びながら行うらしい。交尾も飛びながら行うということだったので,この2羽が絡み合うように寄ったときは,もしかして?!,と連写したが,決定的瞬間は訪れなかった。

 本当に飛びながら交尾するのだろうか。
 飛びながら交尾している写真を一度見てみたい。

090509_0819 090509_0808 090509_0814  いつも地上から見上げているので,全身がまっ黒で,腰だけ白い鳥だと思い込んでいたが,こうして写真を見てみると,お腹はまだら模様になっているし,喉の辺りは白くなっていた。顔に表情だってある。黒くてビュンビュン飛ぶだけの鳥ではなかった。よく上空をジュルジュル鳴きながら飛んでいるのを見かけるが,単体をじっくり見たことはなかったかもしれない。
 今回で距離が縮まったような感じだ。

 ところで,今回もツレと一緒だったが,私が撮影に夢中になっている間,何もしないでよくぞ付き合っていられるものだと感心する。常に仕事や家事で忙しくしているので,ボーッとして,ただいるのが好きなのかもしれない。

090509_0692 090509_0696 090509_0802  さて,ここにはアマツバメだけでなく,カヤクグリも入っていた。
 冬は自宅近くのサイカチ周辺などでも見かける鳥だが,すでにこんな高い所に戻って来ていた。あちらこちらでチリチリと鈴を振るような可憐な声でさえずっている。レストハウスの脇からも観察できたし,刈田岳の上の方でも観察できた。
 特に刈田岳にいた個体は,遊歩道のすぐ近くでさえずっていた。

090509_0891 090509_0907 これは刈田岳の頂上でアマツバメを撮影していたら,近くにやってきた群れだ。
 ここにやって来たばかりなのだろうか。ペアになっているふうでもなく,また,なわばり宣言をするような状態でもない。4羽が群れになって仲良く行動していた。
 普通の鳥はあまりそうは思わないが,カヤクグリが群れになっていると互いに仲が良さそうに見える。どうしてだろう。

 この日はお昼を食べてすぐに家に帰る予定だったが,気持ち良かったので,お昼を食べた後も寄り道してしまい,結局は夕方近くになってしまった。

 柴田町の田んぼでは一面に咲いたレンゲの花がとてもきれいだったし,秋保の山では見事なフジの花を見ることもできた。また,サイカチ周辺では久しぶりにミヤマセセリと出会うことができ,また,今季初のトンボも見かけた。

 誰かと一緒だと,不思議にガツガツすることなく,のんびりと鳥や空気を楽しむことができる。シャッターを押す代わりに,「ほら,あそこにいる。」で終わってしまう。いきおい写真の撮影枚数は激減するが,こういう日もたまには良いものだ。

【観察できた鳥】

(蔵王野鳥の森)
アカハラ,トラツグミ,ウグイス,シジュウカラ,ヒヨドリ,コゲラ,ノジコ,キジバト,ハクセキレイ,コルリ,キビタキ,ヤマガラ,カワラヒワ,メジロ,ヤブサメ,センダイムシクイ,ホオジロ,ハシブトガラス,コガラ,ゴジュウカラ,ツツドリ,クロジ,オオルリ,サンショウクイ,アカゲラ (26種)

(蔵王刈田岳)
ホオジロ,カヤクグリ,アオジ,ホシガラス,アマツバメ,ウグイス (6種)

【写真】(チョウはコチャバネセセリとミヤマセセリ)

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コメント

鳥大好き人さま

蔵王小鳥の森に行かれた折、やけにひとなつっこいニホンカモシカに遭遇されたとブログに掲載されていますが、もしかしてこのカモシカは、宮城鳥獣保護センターで二年間飼育された「ロッキー」ではないかと思いながら見入ってました。
左(カモシカ側)の角が折れた所、人慣れしている様子から
確信のようなものを感じてしまいました。

投稿: グース | 2009/06/19 21:01

グースさん,はじめまして。拙ブログにようこそ。
あいにく「ロッキー」のことは何も知りません。ニホンカモシカはたくさんいるし,どれも人をあまり恐れないのですが,ある程度ツノで個体識別できるようですから,特徴が同じなのであればその可能性はあると思います。「ロッキー」だとすれば良いですね。

投稿: yamame | 2009/06/20 19:15

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