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2009/01/07

由利海岸 2008/12/27

曇り時々雪  (暴風雪警報発令中)

 年末恒例の秋田への里帰りだ。
 仙台から月山道路経由で酒田まで行き,そこから北上するのがいつものパターン。秋田の由利海岸を通れるのが表の理由なのだが,「いやしっこ」なので,内心,酒田でおいしい昼食を食べられるのが何よりもの楽しみだ。

081227sa_039  この日になるまでは冬とは思えないくらいの穏やかな天候が続いていたのだが,運悪くこの日から寒波がやってきて,日本海側は暴風雪警報がずっと出ていた。こういうとき月山道路を通って奥羽山脈を越えると,ときおり雪が全面を覆い,前が全く見えなくなる。危ないったらない。楽しようと,前の車のテールランプを追って運転しても,そのランプさえ見えなくなるほど。

 何とか山を越えて鶴岡付近まで来るとひと安心。風が強く,時折ハンドルを取られるものの,この日は雪の降り方が少なかったため,道路は全然大丈夫だった。

081227sa_049 081227sa_054 081227sa_057  食堂が開くまでやや時間があったので,酒田のスワンパークに行ってみる。
 しかし誰もいない。まさか,と,思いつつ看板を探すと,やっぱり…。給餌を停止したらしい。気持はわかるし,抵抗しにくいことだが,過剰反応そのものだと思う。何年か経った後,こうした措置がどのように評価されるのだろうか。観光案内板がむなしく見える。

 時間をつぶす当てがなくなったので,酒田港に行くことにした。暴風のため,海が大荒れだったので,港に何か入っているかと期待してのことだった。

081227e_0036 081227e_0005 081227sa_059  大浜から北の方に向かい,港の中や周辺をチェックして行ったのだが,結局は何も見つからなかった。近くにいたスズガモに遊んでもらったくらいだった。
 それにしても,この日の波はすさまじく,ある場所では防波堤を波が乗り越え,車が走る道路にも大量の海水が打ちつけていた。サイレンを鳴らしたパトカーや救急車ともすれ違った。事故があったのかもしれない。
 この日の記録を見たら,最大瞬間風速で25m/sを超えていた。

081227sa_064  さて,最大の目的の昼食だ。
 以前,このブログを見て食べたくて行ったが辿り着けなかった,という人がいたので,もう一度きちんと場所を記しておこう。ここは,酒田港の飛島フェリー乗り場のの2階の食堂で,「海鮮どんや とびしま」というところだ。飛島に行くとき,いつもここで朝食を食べている。酒田に行ったら,ぜひ行ってみてほしい場所だ。

081227sa_061 081227sa_062_3  この「刺身舟盛膳」は超人気で,かつ,数量限定なので,11:30開始の15分以上前から並んでいないとありつけないこともある。昼食に1,000円は高い,という人もいると思うが,この内容で1,050円は絶対に安いと思う。刺身だけでお腹一杯になるボリュウムだ。行くたびに内容が変わっているのも嬉しい。。
 ここは「海鮮丼」(特上1,050円)や「とびしま膳」(1,050円)などもあるが,この「刺身舟盛膳」がイチオシだ。ウニやイクラなどもあるが,ここで食べるものではないと思っている。

 ちと熱く語りすぎたか。

 さて,昼食でお腹がいっぱいになってしまい,もう鳥なんかどうでも良い気分になっていたが,気を取り直して国道7号を北上。象潟(きさかた)漁港からチェックを始める。

081227sa_069 081227sb_122 081227_0085  象潟漁港では,海が大荒れだったためか,カモメ類やカモ類がどっさりと港内に入っていた。ワクワクするような光景だ。
 まずはカモメ類をチェックしていくと,オオセグロカモメやカモメに混ざって,ワシカモメとセグロカモメもいる。ミツユビカモメなどが混ざっていないかと探したが,これ以外のカモメ類は見つけられず。
 右端の写真は,港内に浮かんでいたセグロカモメだ。

081227e_0058 081227e_0194 081227e_0366 081227e_0398  ワシカモメは,2月頃には頭が真っ白の夏羽に変わってしまうが,今回ここにいたワシカモメたちは,しっかりと頭が灰褐色の冬羽だった。こういう姿を見れるのは,それほど長い期間ではない。貴重な姿だと思う。
 オオセグロカモメなどに比べるとソフトに見える頭の色が何とも味わい深い。

081227_0339 081227e_0220 081227_0108 081227_0110_2  ここのウミアイサは,港内ではなく,外海の方で見ることが多いのだが,この日に限っては港内に20羽程度入っていた。♂はグレーの体に茶色い胸,濃緑の頭がとてもきれいだ。
 右2枚の写真のように,♀の前では,相変わらず,奇妙な振り付けの求愛動作(?)を繰り返していた。見る方にしてみれば,何とも滑稽な姿なのだが,本人や♀たちにとっては魅力的に見えるのだろう。人間の尺度で見てはいけないものは世の中に沢山ある。

081227e_0116 081227e_0150 081227e_0182 081227e_0187_up  シノリガモも,ウミアイサと同じ数くらい,港内に入っていた。
 やや遠めのシノリガモを見ていると,すぐ目の前をペアのシノリガモたちがス~っと通り過ぎて行った。このカモは,ときおり至近距離で観察できることがある。基本的に警戒心があまりないのかもしれない。

081227e_0176 081227e_0170  シノリガモは,海にマッチしたとてもきれいなカモだと思う。
 海の濃い青,波しぶきの白,岩や海藻の茶色,それぞれの海の色を体に張り付けたようだ。単体で見るより,海の中に置いた方が良い。言ってしまえば皆同じなのだが,どうして? と思わずにはいられない体色・模様だ。
 海の色のくせして山の中の渓流で繁殖しているというのもまた不思議。

081227e_0153081227e_0134 081227e_0146  「どうして?」と言えば,以前から不思議に思っていたことがある。
 このカモは尾をペタっと水面に浸けているときと,ピンと立てているときがある。ピンと立てているときと寝かせているときとどう違うのだろう。知っている人は当たり前のように知っているのだろうがよくわからない。どうしてなんだろう?

081227sb_119 081227e_0333 081227e_0288  この港で今回大ラッキーだったのは沢山のヒメウを至近距離で観察できたことだ。
 象潟は元々ヒメウの好ポイントなのだが,これほど近くに,これほど沢山入っていたことは初めてだった。海が荒れているとこんなに良いこともある。
 振り返って考えると,この至福のひとときが,この日のピークだったと思う。

081227e_0257 081227e_0255  日が差さなかったので光沢のある姿を見ることができず,はっきり言って色はよくわからなかった。茶色っぽい幼鳥のように見える個体もあったが,断言できない。
 しかし,これだけ近ければ,何をか言わんや。
 水面の動きに応じて大きく揺れるヒメウを,無心でファインダーに入れ続けた。

081227e_0263 081227e_0291 081227e_0291_up  こんなショットもある。
 左の1枚はヒメウの正面顔。くちばしがこちらに向いているのが何とも言えずめんこい。
 右のはヒメウの中身が見えたところ。黒いだけだと思っていたら,こんなに暖かそうなダウンを黒い上着の下にまとっていた。良く考えれば当たり前のことなのだが,初めて中身を見させてもらった。

 たかが「ウ」だし,まっ黒だし,こんなの撮って何を喜んでいるんだ,と理解できない人がほとんどと思うが,好きなんだら仕方ない。

081227sa_088 081227sa_090 081227sa_102  漁港の北側の砂浜にも山ほどカモメ類が入っていたが,風が強く,外に出て観察できるような状態ではない。それでもちょこっとだけ覗きこんでみたら,一斉に飛び立った。
 お見事。
 他の生き物では,蚊柱とか,鷹柱とかいうが,これは何と言って表現するものなのだろう。数え切れないほどのカモメ類が,空に浮かんでいる。

081227sa_107 081227sa_106  これは,秋田の魚,鰰(ハタハタ)の卵のブリコだ。前年は少なくって心配していたが,今季は海岸のいたる所に無数に打ち寄せていた。大丈夫だったようでひと安心だ。
 秋田の冬は,沿岸で生きる多くの生き物が,鰰やブリコのおかげで生きていると思う。カモメ類がこれほど多く居ついているのも,鰰がいてこそだ。

 秋田の人間もそう。秋田で生まれ育った人間誰もが,たぶん,ハタハタには思い出や思い入れがあると思う。私が小さなときは木箱で買って,冬の間,ずっと食べていたような気もする。ブリコはおやつ代わりに丼にてんこ盛りだった。

081227sa_101  ちなみに,今はブリコを採ってはいけないことになっている。一時激減したため,数年間禁漁までしてようやく回復したところなので,継続して大事にしていかなければならない。
 そもそも,ブリコはこうして産み付けられて卵塊状になったものは,皮(殻)が固くなっているので,殻を吐き出しながらでないと食べられない。ブリコは,ブリコハタハタ(子を持った鰰の雌)のお腹から取ったものが,殻も軟くて一番おいしい。
 私は柔らかいブリコを,生のままネギと味噌と大根おろしであえたものが大好きだ。

 象潟を抜けると,今度は金浦(このうら)漁港が目標だ。

081227sa_109 081227sb_133 081227sb_145  金浦漁港付近には,それほど風がない日でも海が荒れ,波の花が飛んでくる場所がある。日本海側の海を味わえる場所なので,ここに寄り道することが多いのだが,特に今回は強風のため海は大荒れで,大迫力だった。しばし海に見入ってしまった。
 岸に近いところでは,波飛沫がメレンゲ状に白く固まって,波の花になっていた。

 残念ながら,金浦漁港にはカモメ類しか観察できなかったが,数だけは相変わらずとても多かった。港内の波間に浮かんでいるものもあれば,港の上に上がって風に耐えているものもある。

081227e_0422 081227e_0432 081227e_0436  風に耐えているカモメ達に寄って行くと,それぞれが風に向かって姿勢を低くし,足を踏ん張っている。何ともけなげな姿だ。
 左端がセグロカモメで,右2枚がウミネコなのだが,右端のウミネコは,頭がもう真っ白になっている上,目に赤い縁取りができている。まだ12月なのに,もう夏羽! こんなに早かったか。

081227e_0449 081227e_0441_01 081227e_0441_02  ここから北に移動すると,カモメ類の宝庫である平沢漁港なのだが,ここでもさしたる成果なし。海が荒れているからといって,アビ類やウミスズメ類などが港内に入ってくるとは限らないということだ。
 いつになくウミアイサが近くにいてくれたが,すでに象潟で満足した後だった。

081227e_0456 081227e_0450_up 081227e_0494081227e_0473   それでも,撮るものは撮る。
 左端は,象潟でみたシノリガモのように尾をピンと立てた姿だ。ウミアイサのこんな格好はあまり記憶にない。このポーズにどんな意味があるのだろう。
 その隣りは,ウミアイサ♂の顔を拡大してみたものだ。海が荒れていても何だか楽しげに見えるのは,弓なりに反ったくちばしのせいだろう。にこにこ笑っているようだ。荒海を楽しんでいるかのような表情だ。

081227e_0481 081227e_0468 081227sb_162  ブリコはここにも数多く打ち上げられており,このブリコ狙って,ウミネコたちが集まっていた。このウミネコたちにしてみれば,ご馳走の山に舞い降りている状況だ。ケーキ好きの女の子がホールケーキにまみれているようなものか。想像するだに恐ろしい。
 「フリコの採捕禁止」という看板が掲げられていたが,これはウミネコたちには全く関係ない。

 この後,日が暮れそうだったので,急ぎで道川の港まで飛ばしていったが,残念ながらこちらも何も入っていなかった。残念。

 実家に帰ると,ブリコと秋田の酒が私を待っていてくれた。

【観察できた鳥】(の一部)

オオセグロカモメ,ウミネコ,ウミアイサ,シノリガモ,マガモ,オナガガモ,ヒドリガモ,ワシカモメ,セグロカモメ,ウミウ,カモメ,ハシブトガラス,カルガモ,ミミカイツブリ,ヒメウ

【写真】(最初のは象潟のコガモ)

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