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2008/11/30

伊豆沼ほか 2008/11/22-24

(22日) 伊豆沼 09:15 晴れ
(23日) 古川 09:30 雨のち晴れ
(24日) 伊豆沼 05:30 晴れのち曇り

 この3連休は,1日目は1人でふらふら。2日目の午後からは,Aさんとともに茨城の方々とご一緒させていただいた。ここに記録するまで間が空いてしまい,詳細は忘れてしまったので,今回は三日間に出会った鳥をランダムに拾い書きするに留めることとしよう。

081124s_028 081124s_026  これは連休3日目のお昼過ぎに出会ったオナガガモだ。伊豆沼新田の淡水魚館向かいの池にいた。オナガガモの群れは「見えても見えない」ことが多いので,私は全然わからなかったが,近くにいた方が気付いてくれた。背中にアンテナが生えている。「矢ガモ」のたぐいではなく,衛星追跡用の送信機が装着されているようだ。

081124s_034 081124s_035  11/13の報道によると,今年2月に衛星追跡用送信機を着けられて伊豆沼・内沼で放鳥された36羽の内,2羽がこの周辺に帰ってきたらしい。報道から日にちが経過しているので,もっと増えている可能性もあるし,入れ替わっている可能性もある。
 ネットにこれまでの成果がないかと探してみたら,環境省の鳥インフルエンザ関係のホームページにあった。環境省が東京大学に委託して実施している「渡り鳥の飛来経路の解明事業」だった。標識調査と違って,渡りの経路がわかるのが面白い。
 大きな装置に見えるが,これでもずいぶん小型軽量化されたということだ。

081122e_151 081122e_159 081122e_212  これは,連休1日目の一番最初に出会ったミコアイサだ。伊豆沼の獅子ケ鼻にいたものだ。
 冬になると県内いたる所の沼や池に入るが,出会うとなぜか嬉しくなる鳥のひとつだ。「パンダガモ」という愛称のとおり,冬羽の♂はパンダ模様だが,飛来したばかりのときはエクリプス状態で,♂♀の見分けがむずかしい。この時期,♂がもうこんなに白くなっているとは思っていなかったので,嬉しさ倍増だった。

081123e_011 081123e_045 081123e_052 081123e_106  アメリカコハクチョウとは2日目の朝,大崎市古川の田んぼで出会った。
 最初は,土にくちばしを突っ込んでいるせいで黄色い部分が見えないのかと思って見ていたが,顔を上げても黄色い部分がわずかだった。1羽を見つけたら,そのすぐそばにもう1羽いた。アメリカコハクチョウとは毎年のようにどこかで出会っているが,2羽一緒というのはあまり記憶にない。

(20.12.1 追記) 「あまり記憶にない。」と,書いたが以前福島の阿武隈川で2羽一緒のを観察していた。ブログにも掲載していたのをすっかり忘れていた。お恥ずかしい。

081123e_126 081123e_159 081123e_176 081123e_212  この2羽は,私が見ている間,離れることなく餌を取っていた。餌を取るのに夢中でだんだん互いの距離が離れても,離れたことに気が付くと,再び寄り添うようにしていた。とても仲睦まじそう。ハクチョウやガンの仲間は家族単位で動くので,こうした光景を見るのも楽しみのひとつだ。遠くまで迷って来てしまい,互いに心細いのかな,などと想像してしまう。
 この2羽が向き合って,首でハートマークを作るのを狙ったが,タイムアウト。残念だった。

081122e_448 081122e_465 081122e_498_02  ノスリは連休を通してあちらこちらで見かけたが,撮影したのは初日午前中の伊豆沼3工区でだ。今回も後ろからピッと出ている写真を撮っていたが,掲載は遠慮しておこう。私ももう飽きた。ノスリの名誉回復のため,渋めのカッコ良さげの写真を張っておく。
 冬の枯れ景色にノスリの濃茶の姿が馴染んでいる。左端の写真の背景に見えるのはマガンの群れだ。ここならではの風景だ。

081124e_168 081124e_170 081124e_204  猛禽つながり。これは,連休3日目,蕪栗にいたオジロワシだ。
 北側駐車場の車を止めてすぐ,一緒にいたAさんが見つけてくれた。駐車場からではスコープで見てもかなり遠かったが,沼の方まで歩いて行くと,なんぼかは近くなった。ただし,写真撮影してシャープに大きく撮れる距離ではない。トリミングしてもせいぜいこの程度。
 上半身が白っぽかったので,完全な成鳥だと思って見ていたが,尾に黒い部分があった,という方もいた。もしかすると4~5歳の若鳥だったのかもしれない。何度か通って確認できればいずれわかるだろう。

 この日,ここではオオタカ成鳥とチュウヒ成鳥・幼鳥も同時に観察することができた。人の目がたくさんあると,自分で探す必要がなくなるので楽ちんだ。

081124s_070 081124e_092 081124s_022  この日の蕪栗沼にはヒシクイ(亜種オオヒシクイ)が山ほど入っていた。ここはヒシクイを近くから観察できる絶好のポイントとなっているが,この日は特に近かったようだ。人が頻繁に訪れるようになると,人の姿を見ても恐れなくなるのだろう。たぶん30人以上の人が土手の上にいたと思うが,こいつらは平然としていた。

081124e_118 081124e_086 081124e_166 081124e_100  また,大きなヒシクイに紛れて,1羽のオオハシシギがいた。今季初だった。見るものを見ておかないと落ち着かないが,これでホッとした。お陰様だった。
 オオハシシギは中型のシギなのだが,亜種オオヒシクイの群れの中にいると,とても小さく見える。オオヒシクイとのツーショットは,ここならではの写真ではないか。

081124e_218 081124e_220 081124e_243  沼まで歩いて行く途中,フワフワとタゲリの群れが北の方に飛び去って行くのを見かけていた。沼から飛び去って残念だと思っていたが,オジロワシやヒシクイなどを観察している間,沼の中に戻って来てくれた。35~40羽程度の群れだったと思う。冠羽が長い大人と冠羽が短い子どもが混ざった群れだった。ハクチョウやガンなど家族単位で移動する鳥もあるのだが,幼鳥同士が群れを作る鳥が多いと思う。タゲリは違うのだろうか。
 相変わらず,翼の白と黒のコントラストや金属光沢のある体色が美しい。

 さて,ランダムに拾い書きしてきたが,そろそろガンのことも書き留めておこう。

 ハクガンは茨城の方々がまもなく伊豆沼に到着しようとする頃,Aさんが見つけだしてくれた。お昼頃は沼の中にいて,午後になって二工区の田んぼに移動してきたという。

081123e_340 081123e_421 081123e_408  携帯で知らせてもらって現地に行くと,大きなマガンの群れに3羽のハクガンが混ざっていた。例の3羽だ。近くにはいるものの,1羽と2羽に分かれている3羽だ。
 群れ全体が落ち着いて休んでいるようだったので,まもなく到着する方々にも見ていただくことができるだろう。Aさんが出迎えに行っている間,私が見張っていることとなった。

081123e_444 081123e_450 081123e_458  ところが,そろそろ到着というとき,突然,一斉に飛んでしまった。何をきっかけに飛んだのか不明だが,きれいさっぱり何もいなくなってしまった。休んでいるガンは2時~3時頃に飛んでしまうが,この日はこの時間がそうだったのかもしれない。
 遠方からいらした方々に,初っ端からハクガンを見ていただけると思っていたのに,とても残念だ。

 しかし,きっと戻ってくるだろうと,Aさんと到着した茨城の方々は沼の岸辺近くで,私はさっきまで群れがいた場所が見える2工区土手の上で待っていた。
 幸い,待つ時間はそれほど必要なかった。

081123e_529_00 081123e_533 081123e_544  ほどなく,ガンたちの大きな群れが空を覆い,その中に,こちらに向かって飛んでくるハクガン3羽を見つけた。最初は遠かったが,真っ直ぐにこちらに向かい,どんどん大きくなってくる。まさかと思ったが,私の頭上を,まさに「かぶって」飛んで行った。このときこの土手には東京からいらしたという方と私の2人だけ。何ということ。

081123e_554 081123e_568 081123e_573 081123e_577  最初は,カメラのファインダーに3羽すべてが入っていたが,近づくにつれ大きくなって入りきらなくなり,2羽に絞った。それでも,どんどん近付いてくるものだから,最後には1羽に絞った。頭上を通過していくときは,距離が近すぎて,ファインダーの中に収めるのも大変。この間,たぶん息をするのも忘れていたと思う。至福の時間だった。
 名残惜しく,頭上を通過した後の後姿も撮影していた。

081123e_583 081123e_586 081123e_595 081123e_596  こんな経験は初めて。たぶん一生忘れない。
 お客様がいらっしゃるというのでここにいたのであって,普通に巡回していたら経験できなかっただろう。何が幸いするかわからない。ご案内するつもりでやって来て,私だけがこんな良い思いをして心苦しい。いらした皆さんには心から感謝する。
 ハクガン3羽は,さっきいた田んぼの近くの田んぼに降り立ったようだった。

 Aさんも茨城の方々も程なくこちらにやって来た。

081123e_456 081123e_498 081123e_729  しかし,マガンもハクガンも,降りたと思うとまもなく飛び立つことの繰り返しで,なかなかひと所に落ち着かない。誰かが追いかけているとか,農作業の人が入っているとかではないのだが,落ち着かず,そんな状態がしばらく続いた。やはりそういう時間帯だったのだろう。

081123s_036 081123s_065 081123s_064 081123s_045  この間,雨上がりの澄んだ空気の中,きれいな青空やそこに浮かんだ雲をバックに,無数のガンたちの飛翔をじっくりと味わうことができた。こんな好条件は滅多にないこと。
 これらの写真は,3倍ズームのコンパクトデジカメで撮影したものだ。少しでも雰囲気が伝わるだろうか。青くて広い空をガンたちが舞っている光景。どんなにうまく撮っても,呼び交わす鳴き声や心地良い空気の動きなどの雰囲気は写真で伝えることはできない。

081123e_743 081123e_761081123e_763_2   ガンたちが飛ぶのを見て楽しんでいる内,たった1度だけ,ハクガンが絶好の場所を飛んでくれた。土手の上にいたので仰角があまりなく,また,順光の条件だった。撮影にちょうど良い距離を,「見て見て」,というように,ゆっくりと右から左に通過してくれた。
 このときは私だけでなく,土手の上にいた他の方々も一緒に観察し,また,撮影を堪能できたはずだ。

081123e_777 081123e_788 081123e_791 081123e_790_02  陽が傾き,やや赤みを帯びてきた光が,レフ板で照らすようにハクガンたちに当たっていた。狙って何度通い続けても,こんな機会は訪れるものではない。来たばかりでこんな場面に出会えるなんて,この方々はなんて幸運なのだろう。「引き」の強い方々のおかげで,私もおこぼれにあずかった感じだ。
 ちなみに,左2枚と右2枚は別個体だ。

081123e_813 081123e_814 081123e_818 081123e_825  青空バックも良かったが,ほんのりと紫がかってきた雲がバックになったとき,さらに美しくなった。写真スタジオでは,こんな雰囲気の背景があると思うが,こちらは自然のもの。澄んだ空気,光,距離,背景などの好条件が幾重にも重なり,ありえないようなシチュエーションだった。
 どの方もこのときに撮影したものはハクガン写真の保存版になったことと思う。

081124e_262 081124e_296  シジュウカラガンは,連休3日目で茨城の方々が帰る直前,Rmさんからご連絡をいただき,皆で観察することができた。6羽中4羽は緑の足環を付けていた。
 この4羽はシジュウカラガン羽数回復事業で放鳥されたものだ。残りの足環が見えない2羽は,これらの個体の子どもたちに違いない。

081124e_315 081124e_315_2  あいにく遠くて,現場では足環の番号が読めなかったが,デジスコ撮影していたRmさんの写真で「32」と「62」の番号が確認できた。羽数回復事業第3報によると,この2羽は11/22に大崎市古川で一緒にいた3羽のうち2羽のようだ。11/22は35羽の群れの中にいたようだ。そういえば,11/22も11/23も,二工区土手で朝の飛び立ちを待っていた方が30羽以上の群れを観察している。

 情報を提供いただいたRmさんには大感謝だ。

081124e_330 081124e_336  カリガネは連休初日の22日も観察していたが,このときは寝てばかりで結局撮影できなかった。上記のシジュウカラガンを見ているとき,同じ群れにカリガネがいる,ということだったが,シジュウカラガン優先だったので,最初は探しもしなかった。
 シジュウカラガンたちが飛び去った後,探して撮影したのだが,かなり遠かった。

 それにしても,茨城からいらした方々の強運には驚いた。

081123s_091 081123s_077 081124s_017  天気が晴れていたのは滞在している間だけ。到着1~2時間前までは雨模様だったし,帰った直後から天気が崩れ,翌朝にはぐちゃぐちゃの雪が積もる状態だった。
 鳥も,ガン5種のほか,オジロワシやオオタカ,トモエガモ,オオハシシギにタゲリまで観察できている。下見したときは全くダメだったのに,本番のときの鳥の賑わいはすごいものだった。この強運を分けてほしいものだ。

 この3連休は,多くの方々と新たに知り合いになれたのが,最大の収穫だった。
 今回の再現を期待してもらっては困るが,ぜひまた来年もいらしてほしい。

【観察できた鳥】

 本文と下の写真を参照。

【写真】(カイツブリはふわふわ)

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コメント

yamameさん
こんにちは!
3日間とも行かれてたのですね!
恐れ入りました^^;
オジロワシやアメリカコハクチョウ等、まだまだ見れてません。いつもいつも詳細な記載、勉強になります。
先日、蕪栗沼と白鳥地区の間の土手からタゲリを見ることができたのですが、あまりにも遠かったです・・・。

投稿: りもふ | 2008/12/01 16:04

りもふさん,このときはありがとうございました。お陰様でした。
オジロワシもアメリカコハクチョウも難易度はそれほど高くないので,今季フィールドに通っていれば必ず見られると思います。アメ~の方は,仙台市内の大沼でも可能性はあります。幸運をお祈りいたします。

投稿: yamame | 2008/12/01 18:13

yamameさん、こんばんは。
23日、24日とお世話になりました。
またお疲れ様でした。
yamameさん、茨城の方々と楽しい探鳥になりました。
見てもらいたいと思っていたハクガン、シジュウカラガン、カリガネとオジロワシが見れて本当に良かったです。
これも、k.k.さんやりもふさんの情報提供があったからですね。
ありがとうございます。
同時期に伊豆沼、蕪栗沼を周っていたツアーの方々にも感謝です。
トモエガモがいるのを教えたからでしょう、カリガネをスコープに入れてもれいました。

投稿: AI | 2008/12/01 22:09

> これも、k.k.さんやりもふさんの情報提供があったからですね。

そうですね。なんて親切な方々ばかりだったんでしょう。私なんかすっかり案内されていましたっけ。おかげさまでした。m(__)m

またよろしくお願いいたします。

投稿: yamame | 2008/12/01 22:50

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