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2008/11/05

蕪栗沼 2008/10/30

08:10 曇り時々晴れ

 前週は土日とも出かけられなかったので久しぶりの鳥見だ。日曜出勤の代休だった。この日の目的は,蕪栗沼周辺にいるという「白いマガン」3兄弟を見ること。まだ蕪栗沼周辺にいてくれるだろうか。

081030s_006 081030e_0003 081030s_011  蕪栗沼周辺に8時頃には到着したが,朝早いとまだガンたちが田んぼに落ちついていない。落ち着くまでの時間帯,冬小鳥などをチェックしよう。
 南側駐車場付近に佇んで気配を窺っていると,オオジュリンやカシラダカ,ベニマシコなど冬小鳥たちの声が聞こえてきた。どれも今季初だ。こちらでは姿を見るのがむずかしそうだったので,北側駐車場の方に移動し,道を歩くこととした。

081030e_0143 081030e_0050 081030e_0112 081030e_0133  北側駐車場に到着すると,そこでジョウビタキ♀とベニマシコ♂♀が出迎えてくれた。
 ジョウビタキは相変わらず人を恐れずに近くにやってくる。反対にベニマシコたちは藪の中で餌を探しており,なかなか撮影できるような場所に出てくれなかった。隙間から撮影するが,うまくいかない。終いには,飛んできたモズに追い払われてしまった。
 冬はまだこれから。まだまだチャンスはあるだろう。

081030e_0168 081030e_0423 081030e_0543  蕪栗沼に向かう土手道を歩いていると,ガンたちが鳴きながら上空を通過して行く。なかなか良い雰囲気だ。この周辺では,飛んでいるマガンなどいつでも撮影できるのだが,気分が良いのでついレンズを向けてしまう。ガハン,ガハンという声は,マガンでなく,ヒシクイだ。蕪栗沼は,ヒシクイのうち亜種オオヒシクイが多数観察できるポイントになっている。

081030e_0453 081030e_0459 081030e_0479  空を見ていると,こんなのも飛んできた。チュウヒだ。チュウヒは,ここに来れば必ず,と言っても良いほど出会える鳥だ。
 しかし,このように近くで撮影できる機会はそれほど多くない。どの鳥も,子どもは警戒心がなく,人をあまり気にしない傾向があるようだ。。
 チュウヒの幼鳥は,頭がクリーム色だ。下半身の褐色との対比が美しい。

 実は,こんな色合いのウルトラ怪獣がいたはずなんだがなぁ,と,ず~っと悩んでいたが,「ウルトラマン」の第25話「怪彗星ツイフォン」に登場した「冷凍怪獣ギガス」だったことがわかった。雪男をイメージした怪獣だ。もやもやが晴れてスッキリ。
 ちなみに,この回にはドラコ(”マルフォイ”ではなく怪獣の名前)もレッドキングも登場していた。ウルトラマンがレッドキングを浮かして「八つ裂き光輪」でバラバラにしたのが印象的だった。

081030ee_007 081030e_0436 081030e_0531  さて,沼に到着して中を覗きこむと,すぐそこにシギたちが入っていた。ここではシギがいても遠いことが多いが,この日は比較的近くにいてくれた。アオアシシギ2,コアオアシシギ1,ツルシギ3,エリマキシギ1,ハマシギ3の計10羽の群れだ。ここでよく見るオオハシシギもいないかと探したが,こちらは見つからず。

081030e_0230 081030e_0307 081030e_0320_2 081030e_0189  シギが目の前にいると,冬小鳥とか,ガンとか,シギ以外の全部をすっかり忘れてしまう。コアオアシシギは手前でちょこまか見え隠れしているし,アオアシシギやツルシギはその奥で魅力を振りまいている。エリマキシギも良い味を出している。しばらくの時間,集中して楽しませてもらった。充実したひととき。
 このツルシギの写真(左から3番目)のようなのが,私は大好き。

 しばらくシギたちに付き合ってもらってから田んぼに移動。

 さぁ,今度は目的の白いマガンを探すぞ~,と北駐車場から出て,土手の上から田んぼを見まわすと,…,…,いた。3羽揃っている。あっけなし。
 飛ぶ様子もないので,ゆっくりと寄って行こう。

081030e_0586 081030e_0587 081030e_0588  途中いたのがこのノスリ。この季節からトビ並みにたくさん見られるので珍しくもないのだが,もしかすると,ちょっとしたチャンスかもしれない。車をとめて見ている内に,期待どおり尾羽をピッと上げて,白いものをピュッと出す。こういうのは何度も見ているので,撮り逃すことはない。この行動は飛び立つ前段だとも知っている。で,撮影できたのがこの写真。
 ピュッてのは下に張っておくこととする。

081030e_0600  続いて,さっき土手の上から見たマガンの群れに近づくが,白いマガンはどこにも見当たらない。ノスリと遊んでいる間に移動してしまったのか。少し心配したが,すぐに探し出すことができた。寝ていても白っぽいので,目立つこと,目立つこと。
 しばらく前に話を聞いて,撮影した画像も見せてもらっていたが,自分の目で見るのはこれが初めてだった。ようやく会うことができた。

081030e_0673 081030e_0685 081030e_0722 081030e_0735  もしかするとマガンではないかもしれないと期待していたが,実物を見ると,やはりマガン以外の何物でもない。体の色は,真っ白というほどではなく,普通のマガンの色を,すごく,すごく薄くした感じだ。瞳の色が赤くないし,色はあるので,完全な色素欠乏(アルビノ)ではないようだ。全体的に色素が少ない,いわゆる「バフ変」というタイプのようだ。兄弟3人とも同じなので,個別の事情ではなく,遺伝的なものかもしれない。
 「白い」と言っても,3兄弟の白さは一様ではなかった。

081030e_0753 081030e_0767  この写真の手前に並んでいる普通タイプのマガンも兄弟なのだろうか。
 そういう目で見ると互いに似ているようだ。すぐ隣の白いマガンとはくちばしの付け根の黒い模様がそっくりで,顔つきも似ている。くちばしに着目すると,一番奥の白いマガンは卵嘴(らんし)の名残のようにくちばしの先端に黒い突起があり,下くちばしが黒っぽい。手前のマガンも同じだ。それぞれ互いに似ている所がある。
 となると,3兄弟ではなく4兄弟以上なのか。

※ 卵嘴(らんし)
 ヒナがふ化するとき,内側から殻を割るために嘴の先端にある突起。

081030e_0918 081030e_0922 081030e_0927  全身が白くってもハクガンと決定的に違うのは翼の先が黒くないこと。羽づくろいや伸びのときでも翼が観察できるが,飛んだときに一番よくわかる。欲を出して車から出たときに飛んでしまったものだが,運良く羽ばたく姿をばっちり撮影できた。
 左端の写真には白いマガンが2羽写っているが,羽ばたいている姿を見ると,色の濃淡がはっきりわかる。上にも書いたが,3羽の白さは一様ではなかった。

081030e_0953 081030e_0957  幸い,このガンたちは,それほど遠くには行かないで,ちょっと離れた田んぼに降りてくれていた。さきほどの場所では多数のマガンに混ざっていてよくわからなかったが,どうもこの6羽がユニットのようだ。お腹の黒斑などを見ると,このうち2羽が成鳥で,白いタイプを含めた4羽が幼鳥のようだ。親2羽と子ども4羽の家族である可能性が高い。

081030e_1027 081030e_1009 081030e_1002  この白いタイプはまだ子どものようだが,来年,再来年とどのようなおとなになっていくのか,とても楽しみだ。もっと白くなっていくのか,それとも普通の色に近づいて行くのか。はたまた変わらずにこのままなのか。また,大人になって現われるお腹の黒い班はどのように出てくるのか。さらにくちばしの色はどのように変わっていくのか。楽しみは尽きない。
 もっとも,来年普通の体色になってしまったらわからなくなってしまう。

081030s_018 081030ee_087 081030e_1101  これで,「白いマガン見る!」という,この日の目的は達成できたが,この他に部分白化のマガンも入っているという情報をいただいていたので,これで満足してはいけない。
 しかし,蕪栗沼周辺を結構広い範囲で巡回しても見つけることができなかった。
 こちらのお楽しみは先伸ばしとなった。この日は,これ以上欲張らないことにしよう。

 そんなこんなでやや遅い時間となったが,最後に,ハクガンが3羽いたという伊豆沼3工区に寄ってみることとした。見つければ儲けもん。

081030s_027  しかし,そうそううまく行かないのが鳥見の常だ。
 着いたのがもう午後3時半を過ぎた頃だったが,3工区には今季最低というくらい,ガンの数が少なかった。数が少ない上,ターゲットがハクガンなので,すぐにチェックが終わる。あ~あ,と思い,ふと遠くを見ると,空にきれいな虹が架かっていた。
 消えない内に急いで水辺に移動すると,鏡のような水面に虹が映っていた。

081030ee_126081030ee_189_2  2工区では,奥(北)の方にガンの群れがどっさりと入っていた。陽が傾いてきていたので,土手の上から,落ちて行く陽とガンたちの飛び交う姿を楽しんだ。
 このときの実際の光景とはやや雰囲気が違うが,撮影するとこのような抒情的な写真になる。金色になった空を背景にガンたちが飛ぶ光景をとても美しく撮影できる。

081030ee_227 081030s_041 081030s_043  そうこうしている内に陽が沈みかけてきた。ここで粘る手もあったが,ガンのねぐら入りの時間までいるのは今季初だったので,まずは,沼を前景に陽が落ちるところを見たかった。
 今年はハスの枯れた葉がたくさん沼に残っているので,その向こう側に陽が沈んで行った。

081030e_1238 081030e_1254  この日は新月だったので,日没後はたちまち暗くなってしまった。その中を,一旦田んぼに集結したガンたちが,どんどん沼に帰ってきた。遠くに大群が見えるときもあり,また,ときおり,私の頭上を通過して行く大きな群れもある。そうしたときは空一面ガンで埋め尽くされる感じになり,ガンたちの鳴く声で空気が充満する。

 この日はこれで終わり。ねぐら入りを最後まで見ないで引き上げた。帰り道,車を運転しながら,この日運良く見ることができた白い「マガン3兄弟」を反すうしていた。
 

【観察できた鳥】

マガン,アオサギ,スズメ,モズ,オオジュリン,ホオジロ,ハシボソガラス,マガモ,オナガガモ,カシラダカ,ウグイス,ダイサギ,トビ,ジョウビタキ,ヒシクイ,ヒバリ,アオジ,カワラヒワ,ハクセキレイ,ベニマシコ,シジュウカラ,ヒヨドリ,チュウヒ,コガモ,カケス,ハマシギ,エリマキシギ,ツルシギ,アオアシシギ,コアオアシシギ,ヒドリガモ,オナガ,ハシブトガラス,アカゲラ,カイツブリ,ハシビロガモ,セグロセキレイ,タヒバリ,ノスリ,キジバト,シメ,カワセミ,オオハクチョウ,コハクチョウ (44種)

【写真】(要注意! ~ ノスリのウン○シーン2セット入り)

081030ee_039 081030e_0037 081030e_0528 081030e_1099 081030e_0571 081030e_0581 081030e_0582 081030e_0583 081030e_1115 081030e_1119 081030e_1121 081030e_1122 081030e_0919 081030e_0923 081030e_0926 081030e_0927_2 081030e_1090 081030e_0854 081030s_013 081030s_001 081030e_1161 081030e_1163 081030e_1170 081030e_1307 081030s_052

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0502 宮城県/蕪栗」カテゴリの記事

コメント

こんにちは!
白いマガンさん『マガン3兄弟』は不思議ですね~。やはり家族のようでしたから、遺伝的なものなのでしょうか・・・。
この週末は蕪栗沼のタゲリさんを見に行こうと思ってます。先週は遠くで飛ぶ群れをチラッと見かけただけでしたので^^;
残念ながらまだ未見なのです。

差し支えなければ、リンクさせて頂いても宜しいでしょうか?
宜しくお願い致します。

投稿: りもふ | 2008/11/07 15:49

りもふさん,おはようございます。
今年はマガンの白いのがこれ以外にも入っているようです。一体,何羽,どんなタイプのがいるのか,興味が尽きないです。
タゲリはガンを見ているときフワフワと浮いている群れをときどき目にしますので,近いうちにゲットできると思います。伊豆沼の方でも見かけますよ。

リンクの件については全然OKです。こちらからもさせていただきますので,よろしくお願いいたします。

投稿: yamame | 2008/11/08 07:03

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