« 兜沼公園 2008/07/12 | トップページ | 京葉線沿線 2008/08/31 »

2008/08/23

岩沼-鳥の海 2008/08/16

(岩沼) 6:10 曇り
(鳥の海) 8:20 曇り

 北海道の整理が長引きしばらくひきこもっていたが,ようやく先が見えてきたので久々にフィールドに出かけた。この時期はやはりシギチ,なかでも大好きなヒバリシギに会いたい。

080816e_0008 080816e_0022 080816e_0026  現地に行く途中の田んぼでは,バンの親子が姿を現してくれていた。車をゆっくりとめると,子どもたち皆,さーっと稲の中に隠れたが,この子1羽だけポツンと残されていた。どこにも要領の悪い子が1人はいるもんだ。家の長男みたいなもんだ。
 久しぶりの鳥見で初っ端にバン親子と出会えた。幸先が良い。

080816e_0030 080816e_0044  岩沼の田んぼに着いて,休耕田を1枚ずつゆっくりとチェックしていくと,まもなくシギチが入っている田んぼを見つけることができた。ゆっくりと近づいたが,手前のタシギに気付かず,4羽飛んでいってしまった。申し訳ない。
 奥の方に残っていたシギチを確認するとタカブシギたちだった。タカブシギは田んぼシギチの基本種だが,この鳥も器量良しで大好きだ。

080816e_0191 080816e_0219 080816e_0167 080816e_0114  他にいないかと双眼鏡で探すと,キアシシギ,続いて,ヒバリシギを見つけた。会いたかった鳥にいきなり会えてしまった。例年この時期にここで観察しているので,狙って来たのだが,思ったとおりに出会えてしまった。こんなこと滅多にないので,とても気分が良い。
 ヒバリシギは小さく華奢な姿が可憐でとてもめんこい。遠かったので写真は証拠程度だが,スコープではじっくりと楽しめた。

080816e_0323 080816e_0342 080816e_0338  子コチドリはあちらこちらの休耕田に普通にいたが,ある所ではなんと12羽もの群れが入っていた。大人コチドリでなく,皆,子コチドリに見える。たぶん今年生まれの子たちと思う。子ども同士群れを作ってどこかに移動するところなのだろう。この内何羽が生き延びて大人になれるかわからないが,今は肩寄せ合って生きている。がんばれ。

 確かこの日の干潮時間は9時半過ぎだった。そろそろ鳥の海に行かないとすっかり潮が引いてしまう。一旦岩沼は切り上げ,鳥の海に行くこととした。

080816s_024 080816e_0375 080816e_0390 西側水門側は道がでこぼこしているので,いつもは荒浜の町の方から行くことが多いのだが,この日は西側田んぼを経由して,西側水門の方から入って行った。で,突然目に飛び込んできたのがこの3羽。なんとコブハクチョウだった。
 何なんだこいつらは。

080816e_0426 080816e_0409  コブハクチョウは,過去に少なくとも2回はここで見ており,若林区の大沼や山形(天童)の寺津でも見たことがある。ただし,それらは2~3月の渡りの時期で,8月の半ばなんかに見たことがない。カゴ抜けして野生化したコブハクチョウが北海道と茨城県の間を渡っているようだが,こんな早い時期に渡るものなのだろうか。

080816s_030 080816s_031 080816s_036  渡りを行わないで繁殖しているコブハクチョウも各地にいるようだし,また,飼っているところも多いだろう。この3羽はどこで生まれ,また,どういう経緯でここに来たのだろう。
 見ていると,水門をくぐって川の方に入り,しばらくすると,また鳥の海の中のほうに戻ってきていた。人を恐れるようなことはないようだった。

080816e_0436 080816e_0431  この後,ボート係留場の方に行くと,ウミネコ幼鳥とオオセグロカモメ幼鳥が仲良く並んで佇んでいた。生きたままのウミネコ幼鳥をオオセグロカモメが食らっていた,というショッキングな光景(先月の天売島)が目に焼き付いているので,とても微笑ましい光景,と目に写った。宮城県のカモメ類は平和だなぁ,と思った。

080816e_0457080816e_0477 080816e_0471  ところが,世の中そんなに甘くなかった。何か食いはじめたので,見てみると,食っていたのはやはり仲間の死体だった。オオセグロカモメの方が強いので主に食べていたが,ウミネコの方は順番を待っていた感じだ。何なんだこいつらは。
 近くにいたササゴイは我関せず。

080816e_0486 080816e_0504 080816e_0578  シギチは中の干潟では見つけられず,海岸でようやく出会うことができた。浜に出て双眼鏡で見まわすと,釣人の手前でミユビシギが波と追いかけっこをしていた。
 この周辺は冬でもミユビシギがいる所で,年中ミユビシギを見ているような気がする。1年の中で観察できない期間は1~2か月程度ではないだろうか。

080816e_0693 080816e_0703 080816e_0678 080816e_0690  数えると全部で13羽。夏羽から冬羽に移行している途中のようだ。ほとんどが黒っぽいだんだら模様で,あまり美しくない。きれいな夏羽のミユビシギを見たことがないせいか冬羽の方がきれいに思える。
 残念ながらヘラシギは混ざっていなかった。

080816e_0609 080816e_0611 080816e_0605  例年のことだが,この海岸には灯ろう流しの残骸がたくさん流れ着いている。川の下流で回収している所もあると思うが,ここのは流しっぱなしにしているようだ。環境にはあまり良くないとは思うが,「過ぎ去った夏の思い出」って感じで,風情があるようにも見える。
 ミユビシギとの組み合わせを狙って撮影してみた。

080816e_0753  ここで粘ってもしかたないので,もっと南に移動し,初夏にコアジサシが営巣していた所に行ってみた。この時期はもういないかな,とは思っていたが,やはり影も形もない。今年は繁殖が成功したのだろうか。気になる。今度フィールドで誰かに会ったら聞いてみよう。
 波打ち際をさらっと見たがシギチの姿もなし。ここでは砂浜ヒバリとしか出会えなかった。

080816e_0756  これは鳥の海の近くの田んぼまで戻って撮影したものだ。この周辺の休耕田は,ミズアオイがたくさん咲いているので,こうした写真を容易に撮影できる。前景にシギチがいて,背景にミズアオイがある,ってのが理想だが,チュウサギでも十分に美しい光景だ。
 ただ,このときは数枚撮影したところで飛んで行ってしまった。ミズアオイがきれいだったので,もっと引いて撮影すれば良かった。チュウサギのくちばしはもう黄色くなっている。

080816e_1473 080816e_1469 080816e_1481  岩沼の方まで戻ってくるとアマサギたちともたくさん出会えた。
 チュウサギのくちばしが黒から黄色に変わってきたが,アマサギも頭や胸の栗色が薄くなってきており,ほとんど白くなったものもいる。4月末にここに渡って来る頃は夏羽の装いだが,南に帰る頃にはすっかり白い冬羽に変わる。今,いなくなるための準備をしているようで,何となくさびしく思う。

080816s_064 080816e_0946 080816e_0976080816e_1035  岩沼の五間堀川近くによくアオアシシギが入る休耕田があるので覗いてみると,期待したとおり,入ってくれていた。3羽が夢中で餌を取っていた。朝のヒバリシギと言い,このアオアシシギと言い,期待どおりに出会うことができた。はずしてばかりなので,こういうことは珍しい。とてもついている日だった。

080816e_1180 080816e_1191 080816e_1194  コアオアシシギなどが近くに来るとそれほど感じなくなってしまうが,アオアシシギもとてもきれいなシギだと思う。声良し姿良しのシギだ。写真でそれが表現できていないのは私のせいで,本物はもっともっときれいだ。特に緑が映った水面を歩く白い姿はなかなかのものだった。さまざまな場所で見られるシギだが,やはり田んぼにいるのが最も似合っていると思う。

080816e_1384 080816e_1400 080816e_1379 080816e_1297  ここにいた3羽を観察していると,もう1羽飛来してきて,合わせて4羽になった。
 車をとめたときは遠くに歩いていってしまったが,車の中からしばらく観察している内に,車に慣れてきたのか,結構近くまで寄ってきてくれた。
 食べているのはなんだろう。小さなもののようだ。たぶん上くちばしをある程度自由に曲げられると思うので,上手に小さなものもつまむことができる。

080816e_1413 080816e_1432 080816e_1442  さらに休耕田を回っていると,またタカブシギ,キアシシギ,ヒバリシギの群れと出会った。朝出会った場所から1km位南の田んぼだったが,構成が同じだったのでもしかすると同じ群れかもしれない。幸運なことに,最初に出会った時よりも近くで観察することができた。
 左から,キアシシギ,タカブシギ,ヒバリシギだ。

080816e_1456 この写真はヒバリシギとハクセキレイのツーショットだ。ヒバリシギを撮影したら偶然ハクセキレイも写り込んだものだ。比較するとヒバリシギの大きさがよくわかる。日本野鳥の会で出している「フィールドガイド日本の野鳥(増補改訂版)」によると,ヒバリシギはL14.5cm,ハクセキレイはL21cmとなっている。くちばしと尾の長さも入っているので単純比較はできないが,ヒバリシギはハクセキレイの3分の2の体長だ。こんなにも小さい。

 この後,名取を経由して家に帰ったが,これ以外にシギチは見つけられず。

 久しぶりの鳥見だったが,久しぶりの県内のフィールドは私にとても優しかった。この日はヒバリシギと出会えただけで大満足だった。

【観察できた鳥】

(岩沼)
トビ,ハシボソガラス,チュウサギ,バン,カワラヒワ,スズメ,ムクドリ,ハシブトガラス,セッカ,ダイサギ,ツバメ,ハクセキレイ,カルガモ,ジシギsp,タカブシギ,キアシシギ,コチドリ,ヒバリシギ,ヒバリ,アマサギ,ササゴイ,ホオアカ,ゴイサギ,アオサギ,アオジ,コサギ,ホオジロ,ウグイス,オオヨシキリ,アオアシシギ (30種)

(鳥の海)
ハシブトガラス,ゴイサギ,アオサギ,ハシボソガラス,ハクセキレイ,コブハクチョウ,ホオアカ,オオセグロカモメ,トビ,ダイサギ,ウミネコ,ササゴイ,スズメ,ホオジロ,シジュウカラ,カワラヒワ,ミユビシギ,ツバメ,ヒヨドリ,キジバト,コサギ,チュウサギ,ムクドリ (23種)

【写真】(左上から,アオアシシギ×6,アマサギ×2,コチドリの子,チュウサギ,ヒバリ,ヒバリシギ×2,ホオアカ,アオアシシギのいる田んぼ×2,の後ろの田んぼ,鳥の海のアオサギ,ゴイサギ,ハクセキレイの子,ミユビシギのいる海岸,波,こんなに緑の鳥の海)

080816e_1274 080816e_1299 080816e_1364 080816e_1365 080816e_1370 080816e_1380 080816e_0288 080816e_0761 080816e_0255 080816e_0027 080816e_0279 080816e_1434 080816e_1435 080816e_0348 080816s_062 080816s_065 080816s_070 080816e_0363 080816e_0358 080816e_0439 080816s_044 080816s_047 080816s_060

« 兜沼公園 2008/07/12 | トップページ | 京葉線沿線 2008/08/31 »

0504 宮城県/岩沼-亘理」カテゴリの記事

コメント

おはようございます。もうシギチ動き始めているんですねぇ。最近はず~っとオリンピックばかりで、全然鳥見してませんでしたぁ。来週あたり、お邪魔させていただこうかなぁ・・・と思っています。いつもいつも、yamameさんのブログを参考にさせていただき有難うございます。
 それから、北海道探鳥、もう食い入るように読ませていただきました。羨ましい!の言葉しか見つかりません。いつかは自分も・・・と思っているのですが、それまでオロロン鳥いてくれればと祈っています。

投稿: NOBU | 2008/08/24 11:29

NOBUさん,こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。自分のための記録目的とは思いつつ,わずかながらでも鳥情報発信できれば,と思っていますので,少しでも参考にしていただけるととても嬉しく思います。
北海道鳥見は楽しかったのですが,後処理にずいぶん苦労してしまいました。今度はそれなりに考えないといけません。反省です。

投稿: yamame | 2008/08/24 15:04

こんばんは
トップのミズアオイ 美しい画像ですね!
こんなに群生してるのは見たことがないです。

北海道編 私も夢中で読ませていただきましたよ!
長期休暇を取れない今は ガマンガマン
退職したらゆっくり行こうと 話し合ってます。
(まだまだ先だなぁ!)

投稿: ど★れどれ | 2008/08/26 21:57

ど★れどれさん,おはようございます。
いつもありがとうございます。

晩夏のシギチの渡りの季節,岩沼~亘理ではミズアオイで青一面になっている休耕田があちらこちらにあります。それほど探さなくてもこのような光景を見られると思います。

北海道は目標を変えてまた挑戦してみたいです。

投稿: yamame | 2008/08/27 06:18

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 兜沼公園 2008/07/12 | トップページ | 京葉線沿線 2008/08/31 »