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2008/05/09

加美‐石巻 2008/05/04

(荒沢湿原) 06:00 霧時々雨
(石巻) 10:00 曇り

 夏鳥と出会いに荒沢湿原に向かった。ここは,何よりかにより,早朝の小鳥類のコーラスが楽しみ。家を出るとき,濃い霧がかかっていたが,現地はどうだろう。不安を抱えながら現地に向かった。

080504s_09148080504s_09142 案の定,不安が的中した。前日気温が上がって地面が温まったのだろうか。道中,そして,現地も霧に包まれていた。濃い霧で,細かな水滴が空中に漂っているような状態だ。どうしようかと駐車場で数分間ぐずぐずしていたが,アカハラやイカルなどの鳥のコーラスが素晴らしい。
 田谷地沼を周回する遊歩道だけでも歩いてみよう。

 沼の周りでは,鳥たちの声が霧の中に響き渡っていた。

080504e_0017 080504e_0203 080504e_0006080504s_09141  この日のメインボーカルはアカハラで,イカルやサンショウクイの声が混ざってくる。低音部はツツドリとキジバトが受け持つ。歩いていると,場所によって,ホオジロ,アオジ,ノジコ,ヤマガラ,キビタキなどのさえずりが大きく,小さく聞こえてくる。アクセントを付けてくれるのが,アカゲラのドラミングだ。
 歩いていてとても気持ち良い。

080504s_09154 080504e_0119 080504e_0033 080504e_0182  水芭蕉はもう終わっており,葉が大きくなりかけていた。霧のかかった林に水芭蕉が茂る風景もなかなか良い。ここではノジコがすぐ近くの枝で盛んにさえずっており,声と姿を楽しませてくれた。しばらく佇んでいるとリスも姿を見せてくれた。
 水芭蕉は,ひとつふたつ,遅咲きのものも見つけた。
 なお,ここに張ったノジコはレタッチして霧を払っている。

080504s_09158 080504s_09157 080504s_09159  沼の周回遊歩道はそれほど長い距離ではないが,鳥のさえずりなどをゆっくりと楽しんだため,1周2時間ほどかかった。霧が晴れるのを待つため,もう1周しようと思ったが,荒沢自然館付近まで戻ってくると,霧が霧雨に変わってきて,カメラやレンズにびっしりと水滴が付いてきた。
 名残惜しかったが,また今度来ることにしよう。

 車を5分ほど走らせると,湿原周辺とは異なり,すっかり晴れていたが,戻るとまた同じだろう。

 次にどこに行こうか迷ったが,道路の表示板に「石巻」と矢印があったので,シギチ狙いで石巻に行くことにした。向こうなら,少なくとも霧に悩まされることはない。

080504_09169 080504e_0364 080504e_0216  石巻に着いたのが10時頃。この日の干潮時間を過ぎたところだ。潮の満ち干に影響される新沼の方からチェックすることにした。
 広がった干潟にゴマを散らばしたように見えるのはメダイチドリとハマシギの群れだ。混ざっているトウネンは前回より若干増えてきているようだ。ダイゼンも1羽近くに見える。

080504e_0217 080504e_0228080504e_0362 080504e_0416  少し移動すると,近くに3羽のキアシシギを見つけた。この鳥は今季初だ。ごくごく普通のシギだが,久しぶりに会えるとなると嬉しくなる。
 この近くには2羽のキョウジョシギ♂もいた。この鳥も今季初。しばらく佇んで私に付き合ってくれたが,潮が満ちてくるとハマシギの群れに合流し,餌を取り始めた。しばらく見ていると,もう一羽が飛んできて,群れに加わった。

080504e_0618 080504e_0629 080504e_0623  古沼に行くと,とてもにぎやかに飛びまわっているチドリがいる。コチドリだ。良く見るとハジロコチドリも1羽混ざっている。足が鮮やかなオレンジ色で,嘴も先端を除きオレンジ色になっている。久々の夏羽個体だ。目の周囲にはコチドリのようなはっきりしたアイリングは見られない。もうちょっとマシな写真を撮っていたように思っていたが,他の鳥に気を取られて,こんなのしか撮影できていなかった。いつリベンジできるやら。

080504e_0590 080504e_0592 080504e_0593  ハジロコチドリで面白かったのは,この行動だ。近くにコチドリが寄ってくると,姿勢を低くし,尾羽を相手方に見せるようにして威嚇する。そして,飛び上がって蹴りつけるようにして追い払う。コチドリが近寄ってくるたびにこんな行動を繰り返していた。コチドリが逆襲することはなく,寄るたびに追い払われていた。
 私からすると,十分な広さがあるのだから仲良く餌をとればよいのに,と思ってしまうが,本人たちはそういう訳にいかないのだろう。

080504e_0667 080504e_0690  この他に,シロチドリ,トウネン,ムナグロ,キアシシギを普通に観察していたが,「ん?」と思ったのがこの鳥だ。かなり遠くて,スコープで見てもよくわからない。たぶんヒレアシシギだが,アカエリヒレアシシギにしては変だ。体の模様もそうだし,くちばしも太めのように見える。ハイイロヒレアシシギと断定するにも自信がない。

080504e_2297 080504e_2185 080504e_2129  他の鳥を見ながら時間を過ごし,この鳥に私の姿を馴染ませ,このように撮影するのに3時間以上かかった。悪さをしたり驚かせたりしない「動物」だと思わせると,近くまで寄せてくれるような気がする。そういえば,アカエリヒレアシシギもすぐ近くで撮影させてくれたっけ。
 ヒレアシシギ類は通常沖合の海上にいて人間を見たことがないのだろうから,驚かせたりしない限り,あまり警戒しない鳥なのかもしれない。

080504e_1816 080504e_1842 080504e_2123 080504e_2338  結論。ハイイロヒレアシシギで間違いないだろう。アカエリヒレアシシギのくちばしは針のように細く,こんなんではない。アメリカヒレアシシギだと嬉しいが,プロポーションが全然違うようだ。ヒレアシシギの仲間は,全世界でこの三種だけらしいので,消去法でハイイロヒレアシシギしかない。
 残念ながらきれいな夏羽ではないが,この鳥をこんなに近くで見られるとは感激だ。

080504e_1966 080504e_2034 080504e_2259  水辺の同じ所を行ったり来たりして餌を取っていたが,撮影した写真を見ると,虫のようなものを食べていたようだ。餌を採るときは,水にくちばしを入れることはあっても,泥にくちばしを深く差し込むような餌の取り方はしなかった。沖合にいるときは一体何を食べているんだろう。アミのようなものなのだろうか。

 また,時折,水浴びをしたり,羽づくろいをするなどのパフォーマンスも見せてくれた。

080504e_2305_up 080504e_2225 080504e_2293 080504e_2276  ヒレアシシギというので,足にも着目してみた。前の方から見ると。しっかりと蹼(みずかき)があるのがわかる。また,角度を変えて見ると足の指にレンコンのような節があってオオバン風なのに気が付いた。ということは・・・。良く,良~く見ると,足の指の間にある蹼の他にも,指自体にヒレが付いている。今まで,蹼があるので「ヒレアシ」シギなんだと思っていたが,もしかすると…??? どうなんだろう?

 しばらく付き合って,十分に観察&撮影したので,ここで切り上げることにした。引き上げるとき,まだ同じように同じ所を行ったり来たりしていた。

080504e_1047 080504e_1056 080504e_1297  なお,このフィールドには,まだツバメチドリが滞在していた。
 残っているとは思っていなかったので,飛んでいるのを見つけてビックリだった。降りる所を確認したら,先日Kさんたちと一緒に観察した場所と同じだった。
 大きく口を開けて虫を採るところを撮影したかったが,この日はいつまでもじっとしており飛ぶ気配もないので,諦めてしまった。

 この日は石巻で,会えるはずのない鳥と出会ってしまったが,小鳥類はまた宿題になってしまった。仕方ない。

【観察できた鳥】

(荒沢湿原)
ホオジロ,アカハラ,キジバト,アオジ,ウグイス,イカル,コゲラ,サンショウクイ,アカゲラ,ゴジュウカラ,ヤマガラ,エナガ,ツツドリ,コガラ,カルガモ,オオバン,カイツブリ,キビタキ,モズ,アオゲラ,ノジコ,メジロ,カイツブリ,アオサギ,トラツグミ,シメ,キバシリ (27種)

(石巻)
ヒバリ,オオヨシキリ,キジ,ハシブトガラス,トビ,ハクセキレイ,ウミネコ,
メダイチドリ,トウネン,ハマシギ,ダイゼン,キアシシギ,キョウジョシギ,ウミネコ,スズガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,ムナグロ,コガモ,オカヨシガモ,キンクロハジロ,コチドリ,ハジロコチドリ,カルガモ,シロチドリ,ハイイロヒレアシシギ,オオジュリン,セッカ,ツバメチドリ (29種)

【写真】

080504e_0454 080504e_0471 080504e_0270 080504e_0318 080504e_0542 080504e_0553 080504e_0656 080504e_0660 080504e_0566 080504e_0781 080504e_1045 080504e_1054 080504e_1055 080504e_1191 080504e_1242 080504e_1261080504e_1300 080504e_1327 080504e_1336

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