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2008/03/11

秋田沿岸~山形 2008/03/02

 この日は秋田市内の実家から出発する。国道7号を日本海側を南下し,庄内経由で仙台に帰るルートだ。

080302s_005080302e_0008  まずは,前日の午後にミツユビカモメ30羽の群れが入っていたという道川の港に寄ってみたが,はずれ。影も形もない。強風を逃れて港に入ったのだろうから,長い時間いるわけがなかった。この日も風が強く,海が荒れていたが,荒海に慣れた海鳥が避難するほどではなかったようだ。防波堤に止まっていたカモメ類のうち1羽がワシカモメだったので記念撮影。

 平沢漁港はカモメ類がとても少なくなっていた。もうほとんどが渡去してしまったようだ。盛期にはカモメ類で埋め尽くされる浜辺も閑散としていた。

080302e_0095 080302e_0117 080302e_0128 080302e_0116  いつもの所に車を止めてしばらく歩いてみたが,アビ類やウミガラス類も見当たらない。いるのはいつもいるメンバーのヒメウやシノリガモたちだけだった。
 ただ,海が荒れ気味だったので,シノリガモはなかなか見ごたえがあった。白く泡立った海に浮かんでいるこうした光景は,この周辺ではここの専売特許だろう。

080302e_0247 080302e_0248 080302e_0230  海岸近くのテトラポットの上にも男女分かれて乗っていた。
 近かったので撮影もばっちり。♂たちはかわいい声を出して鳴いていた。写真で嘴を開けているのは声を出して鳴いているところだ。♀の方向を向いて鳴いていたのは偶然なのだろうか。この後,♂3羽と♀3羽が合流して立ち去った。ペアになって山奥に行くのだろうか。

080302e_0050 080302e_0054  ところで,この鳥,名前の由来がとてもミステリー。誰か詳しいことをご存じだったら教えてほしい。英名は,Harlequin Duck という。ハーレクインというと,女性向けの恋愛小説しか思い浮かばないが,「道化者」とか「まだら模様」とかいう意味があるようだ。これはどちらもありだ。これはこれで,どちらでも良い。何となく意味が分かる。

080302e_0279 080302e_0273  わからないのは和名の「しのりがも」だ。「しのり」って何だ。家に,鳥の名前の由来図鑑が2冊あるが,書いていることに納得がいかない。「夜明け」や「朝焼け」の意,という記載もあるが,ホント?
 ♂の体色を見ると,青(夜明けの空の色)に赤(曙の色)が混ざっていて,何となくそれっぽいが,もっと詳しく説明してもらわないとわからない。ネットで調べても,我が家の貧弱な古語辞典で調べても,「しのり」なんて言葉は出てこない。「東雲(しののめ)」だったらわかるが,「しのり」って何だ。しののめの変化か?

080302e_0294 080302e_0303 080302e_0038 080302e_0308  この周辺で観察した鳥も記録として張っておく。どれも遠かったが,ウミアイサ,ヒメウが左から1,2番目の写真。港内にはハジロカイツブリも観察できたが,昨日男鹿で観察したアカエリカイツブリも入っていた。ほとんど寝ていたが,ちょっとだけ顔を上げてくれた。
 車に戻る途中,聞きなれた声がしたので上を見たら,ガンたちが上空を北に向かっていくところだった。

 次に行こう。

080302e_0464 080302e_0472 080302e_0487  象潟では,例年どおり金属光沢のヒメウと出会うことができた。頭の2か所に飾り羽が付いておしゃれな恰好をしている個体もいる。ヒメウ観察は天気次第。日が当っていると最高にきれいだが,曇っているとこうはいかない。この日,晴れている時間,ここにいることができて幸運だったと思う。
 ヒメウを見ていたら,途中からウミウも混ざってきて,こんな格好も見せてくれた。これを見て「嗚呼!!花の応援団」を連想したのは私だけだろうか。

 象潟でもカモメ類その他特筆すべき鳥とは出会えず。
 何もいなかったので,午前中にも関わらず行くところがなくなってしまった。

080302s_016 080302e_0534 080302e_0521  だらだらと南下し,広い酒田港を回ってみたが,ここでも何も見つけられない。途中ハヤブサを見つけたが,気分が乗らず,食指が動かない。酒田港で撮影したのは,カモが浮かぶ風景ときれいだったセグロカモメだけだった。
 しかし,ここでも,さっきの平沢漁港に引き続き,ここでも聞きなれた声が上空から聞こえてきた。また北に帰って行くガンたちだった。そういう季節なのだが,さびしいことだ。

080302s_018  河口近くのスワンパークを覗こうかとも思ったが,今回は素通り。鶴岡の下池・上池に行ったことがなかったので,見てみたい。いつも酒田から自動車道に乗るので,加茂の方まで行くのは久しぶり。途中,湯野浜温泉を通ったが,こんなところだっけ? という位来ていなかった。きっと,どこかの宿では,温泉に浸かりながら,夕日が沈むのを楽しむことができるのだろう。

080302e_0548 080302s_019  鶴岡の上池・下池は初めて来る所だが,すぐに見つかった。どちらもアプローチが雪深く,普通車では辛いかもしれない。カモ類が多かったが,水面が凍結しているため,やや遠くスコープが必要だった。この時点では,水鳥モードに入っていなかったため,目についてミコアイサの群れのみ記録に残しておいた。
 ここもラムサール条約登録を目指しているらしい。

 鶴岡から山形自動車道に乗って東進したが,まだまだ明るい。まっすぐ仙台に帰るのはもったいない。運転しながら悩んだが,山形のDさんに,亜種アメリカコガモのことを教えていただいていたのを思い出した。あそこなら通り道だし,鳥も近いはず。

 で,天童市寺津。

080302e_0557 080302e_0560 080302e_0579  コガモたちは,いつもどおりハクチョウたちがいる池の反対側の小さな川に溜まっていた。普通,コガモは警戒心が強く,近くに寄れないが,ここのは違う。餌付けしている訳でもないが,至近距離から観察できる。アメリカコガモをさらっと探すが,近くにいないようなので,まずは比較対照用に普通のコガモを撮影した。

080302e_0576  その後,真剣に探し始めると,意外に近くにいたのを見つけた。ヨシの影でうずくまって寝ていた。こちらを向いているので,両脇の縦線(正確には横線?)が見える。こういう場合,寝ている方は良いが,起きるのを待っているこちらはなかなかに辛い。人と違ってまさか揺り起すわけにもいかない。もちろん咳ばらいしても反応してくれない。

080302e_0632 080302e_0663 080302e_0688 080302e_0759  これ以上待つと夕方になってしまうぞ,と思いかけた頃,周りにいたコガモやカルガモたちが一斉に池に降り,その動きに起こされて,こちらは対岸の斜面を登り始めた。草をついばみながら背中を向けて登って行く。アメリカコガモの背中のショットも面白い。また,歩いている内に色んな向きをするので,全身くまなく観察できる。左脇の白い線が乱れているのにも気づいた。この個体の個性なのだろう。

080302e_0881 080302e_0896 080302e_0899 080302e_0905  その後,何かに驚いて,またカモたちが一斉に飛んで川に飛び込んだとき,アメリカコガモもいなくなっていた。一瞬見失ったかと思ったが,何と,目の前に移動してきてくれていた。ラッキー。これで至近距離から撮影&観察できる。
 普通のコガモは水面に並行して白い線が見えるが,アメリカコガモはこれがなくて,縦に白い線がある。

080302e_0950 080302e_0556_up 080302e_0570_up 080302e_0608_up  この白い線の有無が亜種コガモと亜種アメリカコガモを見分けるポイントなのだが,この他に違いがないのだろうか。図鑑を見ると,顔の栗色と緑色の境目の白い線が不明瞭がものが多い,とうことだがどうだろう。比べてみよう。左端がアメリカコガモで,残りの3枚がコガモだ。
 真ん中の2個体と比較すると,確かにアメリカコガモの方が不明瞭な感じもあるが,右端のコガモも不明瞭だ。たぶん,そういう傾向はあるのだろうが,決め手にはならないようだ。

 1個体だけではわからない。撮りためて,いつか比較してみたい。

080302s_024 080302e_1011 080302e_1028  コガモたちが入っている小川の向かいが給餌場になっており,ここにオナガガモやオオハクチョウが集まっていた。このなかに,コブハクチョウの若鳥が1羽混ざっているのを見つけた。混ざっていた,と言っても,ただ同じ所にいるだけで,行動は別にしているような感じだった。最初は1羽だけ遠くにいたが,しばらくしてから混ざってきていた。

080302e_1002080302e_0989  カゴ抜けが日本に定着して子孫を増やしているが,この鳥も,たぶんそうなのだろう。北海道で繁殖し,冬は茨城の方で越冬しているらしい。
 「日本鳥類目録第6版」(日本鳥学会)にコブハクチョウが載っているが,野生では1933年11月(八丈島)の1例のみのようだ。今となっては,野生種が迷ってきても,それと判断することが難しくなってしまった。この鳥だって,もしかしたら,ヨーロッパから迷ってきたかもしれない。
 コブハクチョウを見てから,もう一度アメリカコガモを確認すると,奥の方で,またお休みモードに入っていた。

 さぁ,もう帰ろうと仙台に向かうが,日が暮れる前に原崎沼に差しかかった。ちょこっとだけ寄ってみることにした。これで最後。

080302s_033 080302s_047 080302s_049 080302s_086  薄暗くはなってきたがカモ類を観察するには十分の明るさだ。周回の散策路を歩くには遅すぎたので,道路からスコープで観察するにとどめた。マガモやコガモ,カイツブリなどいつものメンバーだけかと思っていたら,何と,アカエリカイツブリを2羽見つけた。北海道では,夏に内陸の沼で見たことがあるが,こちらでは「海の鳥」というイメージだった。ちょうど移動中で羽を休めていただけかもしれない。

 この日は秋田ではずしてしまい,山形までズルズルと,訳のわからない回り方をしてしまったが,久しぶりに色んな探鳥地を覗け,それなりに楽しい1日だった。

 情報を事前にくださったDさんには感謝だった。

【観察できた鳥】(秋田分のみ記録)

オオセグロカモメ,ワシカモメ,カルガモ,ウミネコ,マガモ,トビ,ハシブトガラス,ハジロカイツブリ,アカエリカイツブリ,カモメ,シノリガモ,キジ,ハシボソガラス,ハクセキレイ,ヒメウ,ウミアイサ,ヒヨドリ,イソヒヨドリ,オナガガモ,カンムリカイツブリ,ヒドリガモ,ウミウ,マガン,スズメ,ホオジロ,シジュウカラ (26種)

【写真】(左上から,道川のオオセグロカモメ,仁賀保のカモメ,道川のワシカモメ,象潟のウミアイサ,象潟からの鳥海山,寺津のアメリカコガモ×5,最後のと同じポーズのコガモ,いた所)

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