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2008/02/29

鶴居 2008/02/10

(鶴居)  9:30 晴れ
(阿寒) 14:00 晴れ

 この日はタンチョウに会いに行くことにしていた。初めてなのでとても楽しみにしていた。

080210_08038  前日の夜,シマフクロウに出会えないまま部屋に戻ってしまい,この日の朝に持ち越してしまった。早起きして04:00過ぎにロビーに降りて行って,06:00頃まで待ったが,この朝も出会えなかった。生け簀の上にある止まり木の雪が崩れているように見えたので,たぶん私が眠っている間に来たのだろう。正直残念だったが,宿がとても心地良かったので,これはこれで良い思い出としよう。

080210_0337 080210_0373 080210_0407 080210_0580  一旦部屋に戻って出かける準備をしてロビーに戻ると,窓の外がすごいことになっていた。外のデッキにミヤマカケスがどっさり集まっていた。一時に最大10羽近く来ていたかもしれない。毎日7時前に宿の人が餌をまいているらしい。内地ではカケスがこのように集まる話は聞いたことがない。こちらのカケスは姿形も違うが,性質もずいぶん違うようだ。

080210_0266 080210_0318 080210_0267  カケスに驚いていると,昨日宿に着いたときに出迎えてくれたシマエナガたちもやってきた。来る頻度が少ないと聞いていたが,また出会うことができた。何回会ってもめんこい鳥だ。内地にいる亜種エナガの黒くて太い眉班がなくなっただけで,こんなに印象が変わる。人間だったら眉がないと恐い顔になるところだ。
 特に正面から見ると真っ白。亜種エナガと異なり,シマエナガは断然正面顔が良い。ぜいたくいうと,窓越しでなく至近距離で会いたかった。

080210_0369 080210_0438 080210_0506 080210_0543  また驚かせてくれたのがエゾアカゲラ。まさかここでこの餌台に来るとは思ってもいなかった。窓越しながら,至近距離でじっくりと姿を見せてくれた。最初は後頭部が赤い♂が来て,じきに♀もやってきた。しかし,デッキに降りて餌をついばむ姿はあまりカッコ良くない。やはりキツツキは木に縦に止まってくれないと様にならない。

080210_0273 080210_0522 080210_0253  他にハシブトガラやシロハラゴジュウカラ,シジュウカラなどが餌台に来ていたが,小鳥を見ていた人たちを驚かせてくれたのが,このキタキツネ。川対岸の斜面に現れ,灌木の間を走り回るパフォーマンスを見せてくれた。しかも2頭。右側に走り去っていなくなったと思ったら,また戻ってきてくれた。

 この後,50種類もの総菜が揃った超豪華なバイキング朝食をゆっくりと楽しみ,とても心地よかった宿を出発する。季節を変えて再訪したい宿がまた増えた。

080210s_377 080210s_380 080210s_371  養老牛でのんびりしてしまったので,鶴居に着いたのがもう9時半になっていた。
 初めてで様子がよくわからないので,まずは野鳥の会関連の「鶴居・伊藤サンクチュアリ」に行ってみた。まず着いて驚いたのが,人の多さ。まだツルは4羽しか来ていなかったが,フェンスに沿って三脚がズラ~っと並び,立ち入る隙間がない。駐車場にまだスペースがあるのに道沿いにもズラ~っと駐車している。
 この写真はお昼頃に再訪したときのものだが,朝もこんな感じだった。

080210_0636 080210_0641 080210_0647  これがタンチョウとの初対面だった。
 広い雪原の向こうに林があり,その手前に4羽のタンチョウがいた。成鳥が2羽,幼鳥が2羽だった。一緒に行動していたので,おそらく家族なのだろう。しばらくははるか遠くにいたが,徐々に近くに寄ってきてくれた。

080210_0714 080210_0716  人が多いしタンチョウは少ないしで,移動しようかと思っていたら,このタンチョウたち,家族全員で舞い始めた。タンチョウが舞うのは求愛ダンスかと勝手に思い込んでいたが,家族揃って踊るってのは,求愛するときだけに踊るのではないのかもしれない。こんなのを見るのは初めてだった。とても興味深く観察した。

080210_0653 080210_0657080210_0678  タンチョウたちは,羽を広げて飛び上がったり,首を曲げたり,全身でさまざまな表情を見せてくれた。タンチョウに詳しい方であれば,動作によって何を表現しているのかよくわかるのだろうが,お初の私はちんぷんかんぷん。しかし,2羽の成鳥に着目していると,思わせぶりな仕草が色々と観察できた。

080210_0754 080210_0759 080210_0765 080210_0766  左端は♂が♀に飛び蹴りをして♀が首をすくめているようにも見えるが,まさかDVはないだろう。♀の前後を反対に考えると交尾に近い行動かもしれない。この背景とはミスマッチだが,この踊りのBGMにランバダを流すとどうだろう。想像すると面白い。踊りの最後には感極まって,のけぞった上に,お尻を向けあっている。こんなの子供に見せても良いのだろうか。

080210_0870 080210_0878 080210_0887_2 080210_0889  さらに面白かったのが,この1人遊び。というか,1人踊り。
 この個体は,葉っぱのようなものをくわえては放り投げ,あたかもこの葉っぱが連れ合いであるかのように,情熱的に舞っていた。それも,繰り返し,繰り返し。上の2羽は相手がいる練習で,こちらは相手がいない練習なのだろうか。相手がいる場合はいつか成就するのだろうが,この個体はどうなるのだろう。このむなしさがそこはかとなく親近感を感じさせる。

 伊藤サンクチュアリの観察はほんの十数分だったと思う。まだそれほど飛来してきていない来ていなかったので,塒(ねぐら)にしているという「音羽橋」付近に行ってみることにした。まだそちらにいるかもしれない。

080210s_362 080210s_353 080210s_356 080210s_361  迷いながら,また,寄り道しながらようやくたどり着いたので,時間を食ってしまった。こちらは誰も観察している人がいなかった。やっちまったか,と思いながら橋の上から川を見ると,残っていたのは3~4羽のみ。真下に見えた数多くの足跡がむなしく見えた。
 それにしても鶴居村って凄い。タンチョウの観察ポイントとして,こんなに広い歩道橋まで用意していた。明け方や夕暮れは,ここにびっしりと人が張り付くのだろう。

080210_1143 080210_1054  音羽橋にたどり着くのが遅くなったのは,途中,畑や牧場にもタンチョウを見つけた上に,タンチョウが頭上を飛ぶポイントに引っかかったからだ。川の方向から鶴見台の方向に向って2~4羽の群れがどんどん飛んでいっていた。飛ぶのが途切れてから川の方に行ったので,川にいなかったのは当然とも言える。

080210_0913 080210_0989 080210_1001  それにしても凄かった。遠くに飛ぶ姿が見えたと思うと,真っ直ぐにこちらに飛んできて,ほとんど真上をタンチョウたちが通過して行った。ちょうど後ろに鶴見台があったので,塒にしていた川から鶴見台に行く通過点だったのだろう。
 この飛翔姿の美しさったら,ない。これまで映像や写真でしか見ていなかった姿が,現に今,目の前にある。

080210_1042 080210_1067 080210_1069  タンチョウは,学名で Grus japonesis,英名で japanese Crane (別称有)というらしい。直訳するとどちらも「日本鶴」だ。これを見て,日本を象徴するような美しいツルだと誇らしく思うのは私だけではないだろう。しかし,タンチョウは中国や朝鮮半島にもいる。特に中国では,「国鳥」選定の人気投票でダントツの1位になってしまい,主催者を困らせるほど人気の高い鳥のようだ。
 今や日本では普通に見られる鳥ではなくなっているのが残念だ。

080210_0925 080210_1167 080210_0924  撮影していると,ときには近すぎてフレームからはみ出してしまうほどだった。うまくフレームに入らなかった写真は,切り取って初列風切羽や次列風切羽を拡大してみた。白い初列が10枚,黒い次列が16枚あるのが確認できる。また,立ち姿のとき一見尾が黒いように見えるが,この写真のとおり尾は白い。黒く垂れているのは翼をたたんだ時の三列風切だ。6枚あるという三列風切は体の上に隠れているのだろう。この写真ではよく見えない。

 飛翔姿を楽しんだ後は鶴見台に寄ってみた。

080210s_8049 080210s_8051  ここはツルで一杯だったが,伊藤サンクチュアリと異なり,三脚を立てた鳥見人は誰もいなくて,一般の観光客でにぎわっていた。バスが何台もとまり,中国語らしき言葉も聞こえていた。幹線道路沿いで土産物屋や食堂もある。観光ルートのひとつに組み込まれている場所なのだろう。
 人のことはあまり言えないが,殺気立った鳥見人が誰もいなかったので,かえってくつろいで観察することができた。

080210_1225 080210_1507080210_1257  この日,ツルの動きはここが一番面白かった。最初に行った伊藤サンクチュアリでも家族揃っての踊りなどパフォーマスを観察できたが,はるかにそれを超えていた。あちらこちらで,プロポーズ風の行動をしたり,ケンカのようなことをしたり,見飽きることがなかった。

080210_1507 080210_1559 080210_1604  観光スポットになっていたので,ちょこっと寄るつもりでいたが,あまりに面白くって長居してしまった。ここで撮影した写真は1枚1枚とても興味あるものだが,全部ここに張ることはできないし,整理もできない。ランダムにピックアップして張っておこう。
 とりあえずここには2羽が絡んでいるものを張っておく。雰囲気だけでも感じられるだろうか。

080210_1903080210_2077_01 080210_1926080210_2326   2羽のカップル同士が接近したとき,♂同士が争って,一方が頭の赤い部分を向けて威嚇していたのが面白かった。そのときの写真が左端のものかどうか自信がないが,こんな格好をして威嚇していたのは確か。威嚇したほうが圧勝していた。
 飛翔写真ではよく見えなかった三列が見えている写真もあったので,これも張っておく。右から2番目のは,翼をたたみかけているところなので,三列風切が尾のようになるのが想像できる。

080210_1599080210_1993  左側は,威張って面白い歩き方をしているところ。右側は翼を広げながらこのような歩き方をして,♀が後ろに付いていっている。どちらも♂だと思うが,自分を少しでも大きく見せようとしているように見える。人間の♂が粋がって,肩をゆすって歩くのと同じなのだろう。
 もっとも,人間の場合はそういう♂はあまり♀にもてないかもしれない。

080210_1280 080210_1288 080210_1292_2 080210_1297  こんな写真もあった。
 幼鳥なのだが,大人に負けないぞ,と舞っていた。連続写真できれいに撮れていたので張っておく。首から上がまだ白くなっておらず,翼も白い所に黒が混ざっている。
 普通の鳥だったら,翼の全体や裏を見るために,伸びをしたり羽ばたきをしたりするのを辛抱強く待たなくってはいけないが,この時期のこの鳥は何の苦労もなく観察できる。こんな鳥はほかに思い浮かばない。
 タンチョウを初めて見たが,こんなに面白いとは思っていなかった。

 夢中になって見ている間に,最初その辺ににいたはずの妻がいつの間にかいなくなっていた。それでも離れがたかったが,後が恐かったので,車に引き上げることにした。

 この後,最初の伊藤サンクチュアリに再度寄ってから,阿寒の方に向かったのだが,ず~っと不思議で見たかったタンチョウの頭に着目してみた。

080210_2151 080210_2200_03 080210_2343_up  これまで実物はもちろん,頭のアップの写真も見たことがなかったので,こんな風になっているとは思ってもいなかった。知識としては,赤いのは羽毛の色ではなく皮膚の色で,この部分が裸出していると知っていたが,つるりと赤い皮膚がむき出しになっているだけだと思っていた。まさか肉粒がびっしり集まっているとは…。ビックリだった。

080210_1272_2  この頭頂の赤い部分は,タンチョウにとってとても大事な器官のようだった。
 プロポースするときも,ケンカするときも,自分の意思を伝えるために有効に使っているようだ。興奮すると赤い部分が広く,赤みを増すようなので,結婚したい異性に対しては自分の情熱を伝えられるし,ライバルや敵に対しては怒りを表現できる。

080210_2353  残念ながら近くで興奮してくれなかったので,興奮時の頭頂は遠くからしか撮影できなかったが,今度の機会があったら,興奮時にイボイボがどんな形や色になるのか,至近距離から観察してみたいものだ。
 ちなみに,この部分は大人にならないと発達しないようで,若鳥の頭頂はこんな風にただ禿げているだけだった。
 とてもユニークな鳥だ。

080210_2317 080210_2318 080210_2198_02 080210_2262  例によって,瞬膜を閉じたワンセットもここに記録しておく。左の2枚がそうだ。これを見ると,嘴の方向から横に閉じるように見える。アップついでに嘴も置いておこう。これが正真正銘の「鶴嘴」(ツルハシ)だ。右端の写真では細長いベロも見える。

080210_2206 080210_2210  そういえば足の裏も撮影していたんだった。観察していると,足の裏が黒いタイプとピンクがかっているタイプがいたので,黒いのが成鳥,ピンクがかっているのが若鳥,と思ったが,そうでもないらしい。ピンク色っぽいものにも,成鳥がいた。成鳥になっても年齢を経ないと黒くならないのか,とも思ったが,調べてみると,どうも個性だけのようだった。これもまた面白い。

 今回は,冗長にずらずら書いてしまい,読むのも大変だろうが,書くのも大変になってきている。そろそろ,次の阿寒に移ろう。

080210_2422  午後1時半頃に着いたのは阿寒国際ツルセンター。タンチョウの餌として魚を撒く所だ。午後2時の給餌時間になると,この魚を狙ってオジロワシもやってくるという。このときにはタンチョウとオジロワシのバトルも見られるようだ。ここに来た目的はタンチョウvsオジロワシの光景を見ることだった。
 鶴居村の給餌場所は無料だったが,ここでは400円を払って入場した。

080210s_390  ここも伊藤サンクチュアリと同様,カメラの三脚がびっしりと並び,入る隙間を探すのが大変だった。ズーズーしくも入れそうな場所でお願いしたら,快く割り込ませてもらえた。ありがたい。運良く地元の方だったようで,色々と親切に教えていただいた。
 最初は500mmをセットしていたが,これではどうも近すぎるし,取り回しもよくない。手持ちでも撮影しやすい100‐400mmに取り換えて給餌時間を待った。

080210_0055 080210_0062 080210_0117  しばし待ってバケツを持ったおじさんがやってくると,噂どおりオジロワシが上空に姿を現した。遠くの木々にとまって待ち構えていたようだ。1羽が姿を現すと,あちらににもこちらにも現われた。成鳥もいれば幼鳥もいる。
 まっしぐらに魚に向かうのではなく,最初はしばらく上空を旋回し,様子を見ているようだった。

080210_0175 080210_0201 080210_0213 080210_0219  言ってみれば落ちている魚を拾っていくだけなのだが,トビと違って体が大きいので迫力がある。高度を徐々に下げて,反転したかと思うと,急降下してさらっていく。反転する瞬間やさらっていく瞬間がなかなか良い。これも単発ではなく,次々に来るので見ている人たちも大興奮だ。

 見ていると幼鳥は拾っていくのが下手。つかめなかったり,つかんでも落としたりしていた。そのせいか,タンチョウも幼鳥は甘く見ているような感じがあった。

080210_0231 080210_0234 080210_0470  上に「バトル」とは書いたが,オジロワシとタンチョウが互いに争う場面はなく,近くにいる1~2羽のタンチョウが一方的に怒って騒ぐだけだった。オジロワシは,周囲にタンチョウがいなければ何事もなく魚を持っていっていたし,一方のタンチョウも,降り立って身じろぎしないオジロワシには見向きもしなかった。

080210_0552080210_0553 080210_0452080210_0456  あいにく,バトル風の場面が目の前で繰り広げられることはなく,いつもタンチョウの群れの陰になっていたが,何とかこんな写真が撮影できていた。成鳥は要領が良いのかバトル場面はあまりなかったようだが,幼鳥はこんな場面を何度も引き起こしていた。タンチョウに脅されて魚を落としてしまっているのが何ともめんこい。

080210_0485 080210_0492 080210_0501  オジロワシたちのパフォーマンスを見ていると,上空にオオワシも現れた。オジロワシ同様,前日に山ほど見た鳥なのだが,オジロワシの中に1羽だけいるととても貴重に思える。悠然と空を飛んでおり,餌場に降りることがなかったが,餌取り騒動が収まったときには,オジロワシたちと一緒に林の中の木にとまっていた。
 現場を見ていないので断言はできないが,オジロワシが持ってきた魚を横取りして食べているに違いない。

080210_0132 080210_0136 080210_0149 080210_0227  上のオオワシもそうだったが,青の濃い空を舞うオジロワシたちはとてもきれいだった。タンチョウが主人公のはずだったのだが,ついついオジロワシばかりにレンズが向いてしまった。飛翔写真を撮影するには絶好の条件だったのでやむを得ない。こんな機会は滅多にあるものではない。

080210_0413 080210_0321 080210_0435  山ほど撮影したので山ほど張りたいところだが,きりがないので,きれいな成鳥の写真を選んでみる。白い尾羽はもちろん,胸から上の色合いが何とも言えない。形のせいで,オオワシのよりも翼が幅広く大きく見える。「畳が飛んでいるよう」と言うのは,オジロワシの方がふさわしい。堂々としている。

080210_0659 080210_0625 080210_0580 080210_0572  鶴見台でもここでもかわいらしい小鳥の声がしていて,何だろうと不思議に思っていたが,ここで正体がわかった。何のことはない。タンチョウの幼鳥の声だった。大人の声は有名だが,子どもがこんなにめんこい声だとは思わなかった。左端は口を開けて鳴いているところだ。現場に来ないとわからなかったことが山ほどある。顔つきも子供はこんなにめんこかった。

 この日はこれでお開き。この日も,今度は別の宿だが,養老牛に泊まることとしていた。

 宿へ向かう途中,妻が,摩周湖の近くを通過することに気付き,寄って行きたいという。「何で?」と聞くと,「見たいから。」と言う。よく理解できない。ただ,角を立てると面倒なので素直に言うことを聞くことにした。鳥は期待できないだろうな。

080210s_403 080210_0669 080210s_405 080210s_399 ところが,着いてみると,鋭く大きな声で,繰り返し盛んに鳴く鳥がいる。頭の中は「???」だらけで,声のする方に真っ直ぐ向かいたい気持ちもあったが,大人なので,まずは展望台から湖を一望した。確かに凄かった。絶景だった。日が暮れかけて,光の具合も言うことなしだった。一見の価値があった。素直に人のことを聞くと得をすることもある。
 ちなみに,看板の横に立っているかわいい女性は,残念ながら妻ではない。

080210_0676 080210_0679  こんな風景を見ていると,左から大きな鳥が飛んできた。オオワシだ。夕陽を浴び,神々しくさえ見える姿だった。たぶんこの瞬間息を飲み込んだまま,呼吸していなかったと思う。オオワシは,この絶景の中をゆっくりと羽ばたいて,私たちの前を通過し,遠ざかって行った。慌ててレンズを向けたが,見とれてしまった時間があって,後ろ姿しか記録できなかった。記録には残せなかったが,刻まれた記憶は消しようもない。

 この段になって,ようやく気付いた。さっきの声はオオワシだった。きっと近くの木にとまって鳴いていたのだろう。

080210s_422 080210_0690 080210_0696  まもなく陽が落ちる。せっかくだったので,山の向こうに陽を見送ってから移動することにしよう。日没は湖とは反対側だった。こちらの方にも形の良い山があって,陽はその裾野に落ちて行った。北海道に来てからずっと天気が良いので,明日も続いて照らしてくれることを願った。陽がすっかり落ちてしまっても,しばらく空が赤く光っていた。

 養老牛温泉では,シマフクロウが来る宿が2軒あり,この日は前日の「湯宿だいいち」ではなく,もう1軒の「藤や」に泊まることとしていた。
 日没まで遊んでいたので,着いたのがもう日が暮れた後。たぶん私たちが最後に到着した泊り客だった。迷惑をかけてしまった。

080210_08062  この夜は,すぐにお風呂に入って夕食。嬉しいことにヤマメの天ぷらが3匹も入っていた。前日あまり飲まなかったこともあり,ビールからすぐに日本酒に変わり,部屋に戻ってからもウイスキーを飲み続けてしまった。妻も飲んべなので,抑止力が全くない。
 心地よくなってしまい,いつの間にか眠りの世界に入ってしまった。

 (… 続く)

【観察できた鳥】

タンチョウ,オジロワシ,オオワシ,他

【写真】(タンチョウ)

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