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2007/12/12

伊豆沼 2007/12/09

10:00 曇り

 伊豆沼にシジュウカラガンを探しに行った。

 朝,自宅で作業が終わってからの出発。現地に着いたのが,もうお昼も近い10時だった。そろそろガンたちが田んぼに落ち着いている時間だろう。

071209e_024071209s_002   例によって,最初は獅子ケ鼻を覗いてみる。
 前回,前々回山ほど入っていたオオヒシクイたちが,すっかり姿を消していた。やはり,ここには居つかなかったようだ。予想どおりとはいえ,いなくなってみるとちょっと寂しい。ただ,以前にもいたオオハクチョウが数をぐんと増しており,湖面に賑やかさを醸し出していた。

071209e_036 071209s_028 071209s_031  ガン探しでは,まず三工区に行ってみる。しかし,ハクチョウの群れに混ざってマガンが数羽いた程度で,ガンの群れ自体見つからない。時期や時間によっている場所が異なるので,1週間前に数千羽入っていても,このように何もいなくなることがある。ここでは,前回来たときにいたハヤブサが,同じようにしていたのが面白かった。

071209e_070 071209e_073 071209e_121 念のため,沼沿いの堤防に上って俯瞰してみても,やっぱりいない。しかし,しばらく佇んでいると,沼の方角から群れがどんどん飛んで来はじめた。青空に飛ぶマガンたちがとてもきれいだ。飛び去る方向をずっと双眼鏡で追っていくと,幹線道路の向こう側の田んぼに降りているようだった。そちら側に移動して確認することにした。

071209e_148 071209e_154 071209e_160071209s_078   ここはあまり来たことがない田んぼだったが,結構な数が入っていた。
 車でゆっくり近付くと,警戒して首を立てる。車をとめてしばらく見ていると,警戒を解いて,無心に餌を取り始める。そこで,様子を見ながら,また,ゆっくりと近付く。このように,「だるまさんが転んだ」方式でようやく近くまで寄れたところで,空から轟音が響いた。低空で飛んできたヘリコプターだった。これまでの努力が水の泡。ガンたちは一斉に飛び立ってしまった。
 こんなことはよくあること。めげない。

071209e_170 071209s_083 071209e_185  しばらくすると,やや離れた所に降りてきた。群れが落ち着くのを待って,同じ手順で近付き,今度は車の中からゆっくりと観察する。ヒシクイの家族が混ざっていたが,残念ながらシジュウカラガンはいなかった。私の車に慣れたのか,今度は至近距離でくつろぎ始めた。ガンの向こう側に虹が見えたので,車からそっと降りて撮影したが,意に介さないようだった。

071209e_254 071209e_338  新田のコンビニで昼食を入手した後,久しぶりに観察舎周辺を覗いてみた。昨季は一度も来なかった場所だ。観光客がハクチョウやカモに餌をやっている場所を通り過ぎて,沼の方に行くと,近くからベニマシコの声がした。背景に溶け込むような地味な♀だったが,今季初めてベニマシコを撮影できた。やっぱり,めんこいな~。
 近くの木々にはエナガの群れなども入っていた。

071209s_103 071209s_113 071209e_281 071209e_302  湖面を見ると,マガンの大きな群れが遠くに浮かんでいた。伊豆沼で,お昼近くの水面に,これだけの数が浮かんでいるのを見るのは久しぶりだった。どういう事情があるのだろう。
 右手に折れると,近くの水面にカモ類が入っていることがあるが,この日は何もいない。たまたま手前にフレンドリーなジョウビタキ♂が出てくれたので,パチリ。

071209e_344 071209e_405  ガンが山ほど入っていたのが二工区だった。大きな群れが多数入っていて,車の入る道に悩むほどだった。群れの近くの道を避けて別の道を選ぶと,その先にも大きな群れが入っている,といった風だった。閑古鳥が鳴きそうだった三工区の様子とは正反対だ。
 多すぎるのも正直困る。土手道路の反対側の田んぼの方が,ここよりなんぼか少なそうだったので,こちらをまずはチェックすることにした。

 しかし,実際に田んぼを回り始めると,こちらも結構多い。しかも,進行方向の道近くにも群れが入っている。仕方ない。できるだけ飛ばさないよう,ゆっくり行こう。

 で,見つけた。7羽だ。

071209e_348 071209e_356 071209e_365  遠くから証拠写真を確保してから,先ほどと同じような「だるまさんが転んだ」式で寄っていく。こういうときは,心が焦りがちになるので,急がないように注意しなければならない。このときは,かなり近くまで寄らせてくれた。幸運だった。どきどき。畦に上がってポーズしているガンもある。久しぶりにこんな近くでシジュウカラガンを観察できた。

071209s_194_2 071209s_225  シジュウカラガンは7羽。見ると全部のガンに,ミサンガのように足環がある。これは凄い。仙台市の八木山動物公園が何年も前から継続している羽数回復事業の成果だった。最近,新聞やテレビで,Uさんの名前と共に出ていたが,目前にすると現実感がある。着手したのが20年以上も前のようだが,ここ数年でようやく成果が目に見えてきたようだ。これは,関係者にしてみれば,感慨深いことに違いない。

071209s_237 071209s_324 071209s_340  エカルマ島(ロシア)まで行って,育てた鳥を放鳥した結果,渡って戻ってきた鳥たちだ。これは1~2年前からではなく,何年も積み重ねてきた努力の成果だ。本当に凄いと思う。まだ見ていないが,足環がない子どもも同行して来ているようなので,これからも期待できるだろう。どんどん仲間や子どもを連れてきてほしいものだ。

071209s_369 071209s_400 071209s_411  それにしても,この事業は「仙台市」の事業となっている。宮城県の事業ではないし,環境省のでもない。財政逼迫の仙台市にあって,今なおこの事業を継続させていることには敬服する。この事業の成果は,仙台市のみに帰属するものではない。逆に考えると,仙台市にとってメリットって何?,というような事業だ。
 繰り返して言うが,仙台市の財政当局の見識に敬意を表する。私も仙台市民なので,身びいきではあるが,誇りに思う。

071209s_199 071209s_206 071209s_249 071209s_385  さて,シジュウカラガンだった。
 これらのシジュカラガンは仙台出身のようだが,個性があり,顔がそれぞれ違う。実は,これまで私が出会ってきたシジュウカラガンは嘴が短い可愛い系のシジュウカラガンが多かったと思うが,そうでもない個体もいる。年齢や個性によって顔つきが違うのだろうか。性差もあるのだろうか。

 この後,近寄り過ぎたのか,徐々に歩み去って遠くに行ってしまった。多分警戒距離内に入ってしまったのだろう。

 その後,これらのシジュウカラガンへの再挑戦を含め,二工区をもう一度回ろうと思ったが,あまりにも多数のマガンに圧倒され気持ちが萎えてきた。「ガン酔い」してしまった感じ。もういい。
 目的のシジュウカラガンも見たし,まだ時間は早いが,もう帰ろう。 

【観察できた鳥】

オオハクチョウ,カルガモ,カワアイサ,マガン,トビ,ハシボソガラス,ハシブトガラス,ツグミ,マガモ,オオバン,スズメ,アオサギ,カンムリカイツブリ,ホオジロ,オナガガモ,コガモ,アオジ,ハヤブサ,エナガ,シジュウカラ,ウグイス,ジョウビタキ,ヒヨドリ,ダイサギ,カワラヒワ,ヒシクイ,ノスリ,ベニマシコ,キンクロハジロ,ホシハジロ,シジュウカラガン,モズ (32種)

【写真】(左上から,オオハクチョウ,着水,シルエット,飛ぶカワアイサ,コハクチョウ,シジュウカラ,スズメ,ノスリ,首輪付き,新田の餌場,内沼)

071209e_039 071209e_060 071209e_146 071209e_206 071209e_200 071209e_236 071209e_240 071209s_130 071209s_060 071209e_315 071209s_425

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コメント

おぉ、漏れなく抑えてますね。
そのうち、仙台市内にもガン来ないっすかね。
来た来たで食害って問題もありますか....(^^ゞ

投稿: まぐぴ | 2007/12/17 20:49

八木山動物公園の事業は注目していましたので,その成果はぜひ見たかったです。確認できて幸運でした。
大雪が降れば仙台市内にも来るのでしょうが,今季はどうなんでしょう。今のところ,雪はほとんど降らないですね。

投稿: yamame | 2007/12/18 07:18

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