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2007/11/10

県南沿岸 2007/11/04

(鳥の海) 07:30 曇り
(磯浜漁港) 09:15 曇り
(釣師浜) 10:15 曇り
(松川浦漁港) 11:00 曇り
(赤沼) 14:00 曇り
(大沼) 15:30 曇り
(蒲生) 16:00 曇り

 前日,内陸部で冬鳥の飛来を確認できたので,まだ早いかとも思いつつ,海沿いに行くこととした。ハジロカイツブリやカモメ類と会いたい。
 まずは鳥の海へ。

071104_03926 071104_0008 071104_0047 071104_0070  朝の光の中,水面が鏡のようだ。空が映っている。前日に続き,水面にある空を撮影する。
 この水面で最初に出会ったのがカンムリカイツブリ。まだわずかに夏羽の色が残っている個体だった。潜って,結構良い型の魚を捕まえたが,近くにいたユリカモメが,横取りしようと飛びかかった。潜って逃げるが,浮かび上がるたびに,同じように襲われる。魚を飲み込む暇を与えられない。水中では飲み込めないのだろうか。

071104_0078 071104_03936 071104_0166 071104_03983  南側に回ると水面に多数のカモ類が浮かんでいた。相変わらずマガモが多い。ちょうど活動休止の時間帯だったのか,ほとんどのカモたちが翼に首を突っ込んでいた。首を上げたところをすかさず撮影する。何度見ても緑色に輝く頭は美しい。マガモのほかには,オナガガモやヒドリガモも見える。ホシハジロも,わずかだが観察できた。

071104_0101 071104_0124 071104_0090  岸の近くには,オオバンやカイツブリがいた。このオオバンは,朝日の中で,アオサをおいしそうに食べていた。オオバンは,おでこからつながる白い嘴と黒い体が不思議な配色と思う。赤い目がアクセントになっている。クイナの仲間では例外的に慣れっこく,餌場にも集まる鳥だが,ここでは,冬期間,このように海藻を食べている姿を良く見かける。
 このカイツブリは,まだ夏の色が抜けていないようだ。

 期待していたハジロカイツブリは残念ながら見つけられなかった。

071104_04023 071104_04037 071104_0212  シギチでは,いつもの場所にまだキアシシギ幼鳥がいた。以前から居ついている個体だろうか。ここはカニが山ほどいる場所なので,離れがたいのかもしれない。足環の確認をしておけば良かったのだろうが,現場では思いつかなかった。
 浜の方には,シロチドリとハマシギがいたが,ミユビシギの群れは観察できなかった。長い海岸のどこかには,いたかもしれない。

071104_0232 071104_0222  驚いたのは,このコハクチョウ。ここでハクチョウ類を見かけるのは稀だ。考えてみると,移動中のコブハクチョウを見たことはあるが,オオハクチョウも,コハクチョウも,ここで観察した記憶がない。このコハクチョウ,もしかして,以前長谷釜で見かけたのと同じ個体なのだろうか。そういう目で見ると,嘴の模様が似ているような気がする。
 このハクチョウの上の電線では,セグロセキレイが盛んに鳴いていた。セグロセキレイは川の中流部にいるイメージだが,この辺では海の近くでもいる。

 次は今季初の磯浜漁港に向かう。

071104_0239 071104_04122 071104_0310  港内には,オオセグロカモメとスズガモが入っていたのみ。
 クロガモやハジロカイツブリを期待して,外海はどうかと思い,堤防から覗くと,座礁船がド~ンと目の前にあった。今年の4月に座礁した貨物船がまだそのままにされていたようだ。ネットで,「磯浜漁港 座礁」で検索して調べてみると,油流出は少なく,水鳥被害はなかったらしい。
 この日は,座礁船に人が乗り込んで調査をしていた。

071104_0309  ここは,正に,クロガモの大群やハジロカイツブリの群れが入る場所なので,これからの時期,影響がちょっと心配だ。これから船体撤去作業に入るとすれば,今季,ここはダメかもしれない。しかし,地元の方々にとっては,一刻も早い撤去を望んでいることと思うので,やむなしか。万が一,ほっき貝の風評被害などが出たら,堪ったものでないだろう。
 座礁船のある砂浜の防砂林には,キクイタダキが観察できた。写真は,キクイタダキが乗っかっている松を撮ったもの,ということにしておこう。

071104_0262  北側の浜に移動しようとしたら,こちらは工事が入っており,車が入れなくなっていた。釣り人たちが向こうの防波堤にいるので,良く見ると,砂浜のほうは歩いて行けるようだ。
 砂浜を覗いてみると,カモメ類の群れが入っていた。小さな群れだが,なかなか良い感じ。カモメシーズン到来の匂いがする。これから何度もカモメの群れを観察することになるのだろうが,これは今季初。これからの楽しみのことを考えるとワクワクする。

071104_0283 071104_04082 071104_04091_02 071104_04091_01  この群は,オオセグロカモメとウミネコがほとんどだったが,思いがけずワシカモメも入っていた。オオセグロカモメの中にいると,背の色が薄いので,とても目立つ。尻尾のように突出した初列風切が灰色なのも,他のカモメ類と区別しやすい。オオセグロカモメやセグロカモメはここが黒くなっている。ここは翼の先の色になる。
 この個体は,ほとんど大人のようだが,嘴の先が黒いので第4回冬羽のようだ。

 カモメ類といえば,この周辺では,宮城県と福島県の県境南側の釣師浜が絶好の観察ポイントだ。磯浜漁港からは車で数分の距離だ。

071104_0489 071104_0476 071104_0453  最初は気付かなかったが,ここからも,磯浜漁港の座礁船が見えた。
 常には無いはずのものがある,という風景は,とても不思議な感じがする。日常の中の非日常。非現実的な現実。SFファン以外で知っている人は少ないと思うが,学生時代に読んだ「溺れた巨人」(J.G.バラード)という短編を思い出した。

 さて,気を取り直そう。

071104_04137 071104_04169 071104_04145 071104_0329  この浜に入っていたカモメ類は,ウミネコが大多数で,それにオオセグロカモメが混ざっている状態だった。それに加え,ワシカモメとユリカモメも少数観察できた。ワシカモメは,先ほどの磯浜漁港と同じ第4回冬羽のほかに,こちらでは成鳥も観察できた。成鳥は嘴の先が黒くなく,赤い斑点がきれいに入っている。左から,オオセグロカモメ,ワシカモメ,ユリカモメだ。
 カモメ類を観察していると,ミユビシギたちが飛んできて,またすぐに飛び去っていった。ミユビシギは,この周辺に冬の期間ずっと居つくはずだ。

 釣師浜のすぐ南の漁港もハジロカイツブリのポイントなのだが,ここにもまだ入っていなかった。残念。やはりまだ時期が早かったか。

 せっかくここまで来たので,松川浦漁港も覗いてみることにした。

071104_04190 071104_0394 071104_0416 071104_0430  行ってみると,この日の松川浦漁港は,水揚げで人や車がごった返しの状況だった。のんきに鳥見できるような雰囲気ではない。一応,双眼鏡とカメラを持って車を出てみたが,作業の邪魔になってしまいそう。港の端っこで,空を舞うトビやオオセグロカモメを数分撮影し,そそくさと退散した。短い時間だったが,青空を飛ぶ鳥たちの翼がとてもきれいだった。

071104_04242 071104_04244071104_0502  夕方までまだ時間があったので,蒲生方面に行く時間もありそう。途中,鳥の海で「はらこめし」弁当を買ってから,移動することとした。「ふくや」は昨年店を閉めてしまったので,どこで買おうか迷ったが,道沿いにのぼりが出ていた店に行くこととした。行ってみると食堂のお持ち帰り弁当だった。これで700円。量は多すぎず,ちょうど良い。
 ここから移動する途中,ミヤマガラスの群れを見かけた。

 仙台に戻って,まず赤沼へ。もう午後2時になっていた。

071104_04346 071104_04383  沼を覗くと,目の前に5羽のシギがいた。うち3羽は,パッと見,それっぽくないが,アオアシシギのようだ。残る2羽は何だろう。嘴が長いのが見えたので,オオハシシギと判断。さっそく写真撮影を始めたが,どうも変だ。2羽のうち1羽の足がオレンジ色だ。ツルシギだった。アオアシシギ3羽とオオハシシギ1羽,ツルシギ1羽の群れだった。

071104_04366 071104_04456 071104_04489  アオアシシギの印象がどこか違うのは,嘴の長さと反り方のようだ。普通に見るアオアシシギより,嘴が短めに見え,また,真っ直ぐにも見える。まだ子どもで嘴が伸びきっていないのだろうか。右端写真のアオアシシギは,伸びをしているので,翼と尾,腰の一部が見える。翼には模様がなく,腰から尾にかけて白いのがわかる。

071104_04484 071104_04528 071104_04345 071104_04528_2  オオハシシギは,前日蕪栗沼でも観察していたが,距離があって,満足な写真が撮れなかった。今回,距離はバッチリだったが,寝ていてなかなか起きてくれない。足が痺れるまで,ず~っと待って,ようやく顔を上げてくれた。しかし,なかなか良いポーズをとってくれない。むずかしいものだ。そのうち飛んでいってしまった。それにしても,驚くほど嘴が長いシギだ。いつかまた至近距離で出会いたい。

 次,すぐ近くにある大沼に移動する。

071104_04650 071104_04654 071104_04658 071104_04691  大沼には,ハクチョウやカモ類を期待して来たのだが,こちらにもツルシギが1羽入っていた。驚くほど近くにいたので,最初,手持ちデジ眼で撮影したのだが,もう日がかなり傾いていて,すべて被写体ぶれの状態だった。バス釣りの子どもに飛ばされて,やや遠くになったところでデジスコに切り替えたのだが,使えたのはこちらの方だけだった。夕日に照らされた濃い蜜柑色の足がきれいだった。
 ハクチョウやカモ類は,まだまだこれから,という感じだが,以前に比べるとだいぶ増えてきた。

 赤沼・大沼のシギたちに出会ったおかげで,蒲生に着いた頃には日が傾いて,オレンジ色の光になってきていた。

071104_0586 071104_04739 071104_04824 071104_04796_2  七北田川の方で出迎えてくれたのは,大きな魚を持ったミサゴだった。かわいい声で鳴きながら飛んでいった。ここの干潟にいたのは,2羽のオオソリハシシギ。1羽は嘴を翼に突っ込んで休んでいたが,もう1羽は歩きながら,盛んに餌を取っていた。体が赤っぽく夕日に染まっている。
 川の中州にはユリカモメの群れも入っていた。昨季はズグロカモメを観察できなかったが,今季はまた戻ってきてほしいものだ。ユリカモメが増えてくると,混ざっているか探すのが楽しみだ。

071104_04834 071104_0618 071104_0614  養魚場の方に移動する頃には,もう薄暗くなる時間となっていた。鳥たちの塒入り(ねぐらいり)が始まる時間帯だ。前日は伊豆沼でガンの塒入りを堪能したが,この日,ここで鳥たちの塒入りを見る予定ではなかった。しかし,なかなか良い雰囲気。トビは上空で数多く舞っており,ダイサギたちはほんのり赤くなった空を通過していく。写真は撮らなかったが,ムクドリの群れも木々の上を飛んで,塒に入っていった。

 夕暮れの中,鋭いカワセミの声がした。

【観察できた鳥】

(鳥の海)
ウミネコ,カンムリカイツブリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス,マガモ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,オナガガモ,カワウ,オオバン,カイツブリ,ホシハジロ,ヒドリガモ,トビ,コサギ,チュウサギ,カワラヒワ,キアシシギ,ヒバリ,ハマシギ,シロチドリ,セグロセキレイ,ホオジロ,コハクチョウ,キジバト,ムクドリ,ミヤマガラス,ジョウビタキ,コガモ (30種)

(磯浜漁港)
ハクセキレイ,オオセグロカモメ,タヒバリ,ハシブトガラス,スズガモ,ウミネコ,ワシカモメ,モズ,ヒヨドリ,キクイタダキ,ハシボソガラス,スズメ (12種)

(釣師浜)
セグロセキレイ,モズ,スズメ,ヒヨドリ,ハシボソガラス,ウミネコ,オオセグロカモメ,ハクセキレイ,ユリカモメ,セグロカモメ,ワシカモメ,ウミウ (12種)

(松川浦漁港)
トビ,ウミネコ,ハシブトガラス,オオセグロカモメ,ハシボソガラス,スズメ (6種)

(赤沼)
チョウゲンボウ,アオアシシギ,オオハシシギ,ツルシギ,トビ,コサギ,ダイサギ,マガモ,コガモ,カルガモ,オナガガモ,ハシビロガモ (12種)

(大沼)
コハクチョウ,オナガガモ,ヒドリガモ,オオハクチョウ,カルガモ,マガモ,ツルシギ,ムクドリ,キジバト,トビ (10種)

(蒲生)
スズメ,ムクドリ,トビ,カワラヒワ,ミサゴ,ハシブトガラス,ハシボソガラス,ウミネコ,オオソリハシシギ,カワセミ,ヒドリガモ,オオバン,カイツブリ,ヒヨドリ,ハクセキレイ,ダイサギ,アオサギ,コガモ,ゴイサギ,オナガ (21種)

【写真】(左上から,鳥の海のマガモ,ユリカモメ,阿武隈川のカワウ,磯浜漁港のスズガモ,セグロカモメ,釣師浜漁港のスズガモ,ワシカモメ飛翔×2,オオセグロカモメとのツーショット,ワシカモメの尾,大沼のハクチョウ,オオソリハシシギ×2,ユリカモメ,蒲生の風景×2)

071104_04233 071104_03950 071104_04249 071104_0290 071104_04057 071104_0385 071104_0370 071104_0320 071104_04185 071104_04198 071104_04603 071104_04741 071104_04742 071104_04724 071104_04832 071104_0604

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コメント

yamameさん、おばんでございます。
11/08に大沼にでかけましたら、北側のキカン場付近にアオアシシギが3羽と園芸センター側のオナガガモの群の中にオオハシシギ1羽がいました。たぶん赤沼から移動してきたのでしょうね。ツルシギは見ませんでした。オオハシシギはお休みモードが多くてなかなか起きてはくれませんでしたが距離が12M位とあまりに近いので、写真を撮りすぎてしまいました。もう少し滞在してくれるといいですね。

投稿: さむさわ | 2007/11/10 21:37

さむさわさん,おばんです。

さむさわさんが観察されたのは,きっと赤沼から移動した群れでしょうね。オオハシシギは例年ずいぶん寒くなっても観察していたような気がします。入れ替わっても,もうしばらくシギを楽しんでいたいですよね。

投稿: yamame | 2007/11/10 22:19

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