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2007/11/09

伊豆沼-蕪栗沼 2007/11/03

(伊豆沼) 05:45 曇り
(蕪栗沼) 09:50 曇り

 前々週は全く鳥見できず。前週は土曜日のみで,しかも雨だった。久々の鳥見,という感じがする。伊豆沼には自宅から1時間弱で着くので,日の出に間に合うよう,5時ちょい前に家を出た。

 獅子ケ鼻に着くとすでに車が一杯。県外車が多い。北海道や関西のナンバーも見える。これだけ人を惹きつける場所なんだ,と実感。ちょっと誇らしい気分だ。

071103a_001 071103_0001  沼を見ると,まだ夜明け前だが,地平線が明るくなってきている。全天が厚めの雲で覆われていたが,地平線付近だけ,雲が切れていた。沼に歓迎されている気分。きりっと冷えた空気に,この風景。とても良い気持ちだ。
 望遠鏡で覗くと,湖面にたくさんのガンたちが見えた。事前にご連絡いただいていた草加のTさんと共にガンの飛び立ちを待つこととなった。

071103_0033 071103_0035 071103_0042  暦上の日の出は多分6時頃だったと思うが,山影から太陽が出てきたのが6時10分頃だった。眩しい色がきらっと顔を出したら,どんどん眩しさが増してきた。雲にその色が広がるとともに,湖面が金色に輝いてきた。目の前にいたオオハクチョウたちが,光の中だ。ここでは,晴れた日,毎日繰り返される光景なのだろうが,このとき,ここに,私がいた。

071103_0056 071103_0068 071103_0079  日の出と共にガンたちも飛び立ち始める。飛び立ったガンの大群が,頭の真上を通過するときがあり,そのときは空一面ガンだらけ。壮観。大迫力だ。ガンの鳴き交わす声で,空気も満たされる。何度居合わせても,心が揺さぶられる瞬間だ。写真や文で表現できるものではない。このとき,この場所に,身を置くのが一番。

 この朝,眩しい光で満たされた時間はそれほど長く続かなくて,一旦出た太陽は昇るにつれ,雲の陰に隠れてしまった。6時半を回り,ガンの飛び立ちに区切りが付いた時点で,Tさんグループと別れ,別行動となった。

071103a_026 071103a_024 071103a_029 071103_0168  どこに行くのか決めていなかったが,一旦,水辺に近い観察場所に車を停めてみた。空を覆っていた雲が消えて,青空が広がりつつあるところだった。世の中はずんずん明るくなってくる。前回ここで撮影した水面に映った空が気に入ったので,また撮影してみた。やっぱりなかなか良い。特に左から3番目の写真では着水間際のオナガガモが効いている。こんな写真にはまりそう。
 近くに木々には,ジョウビタキやエナガ,シジュウカラなどがいた。右端の写真では,ジョウビタキの紋付模様が面白く撮れていた。

071103_0207 071103_0215 071103_0228  二工区を通ると,ガンの群れこそ入っていなかったが,オオハクチョウたちがどんどん集結している田んぼがあった。雲が抜けた空から差し込む朝日を浴びて,ハクチョウたちがとてもきれいだ。以前はハクチョウの子どもをそれほどきれいとは感じなかったが,この頃,この灰色がとても好きになってきた。「みにくいアヒルの子」なんて,とんでもない。

071103_0239 071103_0283 071103_0271 071103_0272  車の中から見ていると,どんどん飛んできて増えてくる。車窓からの撮影なので,角度が限られるが,飛んでくる写真がなんぼでも撮れる。確か体重は12kg程度で,飛ぶ鳥としては最重量級だ。飛び立ちも助走付きで迫力があるが,降りるときも迫力がある。羽ばたいてスピードを落とすだけでは足りなくって,足を広げてブレーキをかけているようだ。右側2枚は降りた瞬間の写真だが,この迫力ボディーが堪らない。足元は水しぶきが上がっている。

071103a_059 071103a_065 071103_0338  くるりと沼を回って唐木崎の方に行くと,途中,沼に浮かんでいるカンムリカイツブリを発見。しかし,どこからも遠くって撮影できず。じっとしていたアオサギを撮影しておく。逆光できれいだった。そのうち,ジュ,ジュッ,と独特の声がし,セグロセキレイ登場。大好きな鳥なので,遠くっても撮影。シャワー口のようなハスの実の間を飛び回っていた。
 上を見ると,ハクチョウやらガンやらどんどん通過していくのが見えた。

071103_0375 071103_0420  この土手から振り返った田んぼが三工区だ。最初,ガンの群れはなかったが,ハクチョウの群れの近くに,たった1羽だけ,ず~っと佇んでいた。何をしているんだろうと不思議に思っていたが,そのうち,小さな群れがここに舞い降りてきた。まだまだ,どんどん来そうな気配がする。飛ばさないように気を付けながら,そ~っと寄ってみる。

071103a_080 071103_0463 071103_0491  やはり,ここが集合場所になったようだった。次々に飛んできて,ここに降り立つ。途中,試しに数えてみたら,350羽だった。それからも数羽~20羽単位で,降り立つので,500羽は越したと思う。目の前の田んぼに,どんどん数が増えていくのは,とても楽しい。カリガネやシジュウカラガンなどの珍ガンも入るかもしれないと思い,目が離せなくなった。

 しかし,ここにずっといるのも,もったいない。すでに時間をずいぶんつかってしまったが,ここから離れ,蕪栗沼周辺に行くこととした。ここから蕪栗までは30分もかからない。

071103_0518  蕪栗沼に近付いてくると,幹線から大きなガンの群れが見えた。先程のガンの何倍もいる。わき道に入って,車の中からスコープで観察することとした。やや遠いが仕方ない。そのうち,大きな群れの真ん中を軽トラが通り,ガンを飛ばしてくれた。遠くに飛び去ったガンも多かったが,幸運にも,こちらの田んぼに舞い降りたガンも多かった。双眼鏡でも観察できる距離だった。

071103a_192 071103a_189 071103a_150 071103a_232  このカリガネはすぐに見つけられた。飛んできたガンの中に混じっていた。6羽の群れが入っているということだが,この群れの中を探しても,この1羽のみ。今回もやや遠かったが仕方ない。車を降りたら,全部飛んでしまうに違いない。いつか近くで観察できる機会もあるだろう。
 この個体も畦の上に乗っていたが,カリガネはマガンより畦に乗っていることが多いような気がする。気のせいだろうか。小さいので高いところに行きたがる,ってのは考えすぎか。

 最初は車を降りて歩く気はなかったのだが,習慣とは恐ろしいもので,気が付くと白鳥地区南側の駐車場に車を停めて,スコープを担ぎ,歩き始めていた。反時計回りに歩いて,蕪栗沼を覗いてみる。

071103a_309 071103a_489 071103a_494  今回の土手道を歩く楽しみは,冬鳥の到来を確認すること。以前来たとき同様,モズが目立つところに出ていたが,歩いていると,カシラダカやオオジュリン,ベニマシコの声が確認できた。期待通り,来ていた。遠くで動き回っているので,撮影は証拠写真のみ。ベニマシコは撮影チャンスもなかった。朝早くないと,撮影はむずかしいかもしれない。

071103_0544_00 071103_0573 071103_0600  土手道を歩いていて,ビックリしたのはこの鳥。ふわふわ飛んでいる白っぽい鳥だったので,最初サギの仲間かと思ったが,双眼鏡で見ると,何とコミミズク。まさかこんな形で出会えるとは思わなかった。もう来ていたのか。ゆっくりとこちらの方に飛んできて,蕪栗沼と白鳥地区を隔てる土手を超え,白鳥地区の上をゆっくりと旋回するように飛び,そのまま野谷地地区方向に飛び去った。それにしても,お昼前の昼日中,太陽と青空の下をフクロウが飛ぶなんて,シンジラレナ~イ。

071103_0046 071103_0053  猛禽つながりでは,このチュウヒ。ここに来れば必ず会える鳥だが,これまで,なかなかきちんと撮影させてくれなかった。通っていればいつかチャンスが来るだろうと,のんきに構えていたが,この日,突然チャンスがやってきた。たまたま木の下にいたので,私がいるのに気付かなかったのだろう。真っ直ぐにこちらに飛んできて,私に気付いたと思われた瞬間,向きを変え,全身を見せてくれた。以前も接近遭遇したことがあるが,こんなに近かったのは初めてだった。この日は,雲の隙間からの日の出に始まって,幸運が続く日だ。

 蕪栗沼にはハクチョウ類がずいぶん入っていたが,ヒシクイは思っていたより少なかった。最初5羽いたが,それも奥の方にすぐに飛んでいってしまった。

071103a_397 071103a_427 071103a_462  ここで楽しめたのはシギチたち。向こう側の岸近くには,ツルシギの群れが動き回っており,ハクチョウが休んでいる沼の中には,オオハシシギ3羽とエリマキシギ1羽の群れがいて,盛んに餌を探していた。撮影するにはデジスコでも遠い距離だったが,スコープで見て楽しむ分には問題なし。特にオオハシシギは久しぶりだったので,長すぎる嘴をしばらく眺めてしまった。
 シギの写真があまりにも情けないので,口直しに風景写真も1枚挟んでおく。

071103a_344 071103_0668 071103_0700 071103_0005  ここは,土手道を歩いていると,虫たちもよく観察できる。この日は,満開に近いセイタカアワダチソウにキタテハが吸蜜している光景を何度も目にした。キタテハは,オレンジの翅に黒い班,後翅に青白い小さな班が散らばっているきれいなチョウだ。翅の縁がぎざぎざで,一見破れているように見えるが,これが本来の形。これはとてもきれいな個体だ。チョウではキチョウも見かけた。この2種は,この時期になっても良く見かけるチョウだ。驚かされたのが,このスズメバチ。シギたちを見ているとき,こいつにスコープを取られてしまった。勘弁してほしい。

071103a_564 071103a_588 071103a_607 071103a_632  この後,車で野谷地地区を巡回し,先ほど見たコミミズクをしばらく探したが,結局見つからなかった。探している途中出会ったこのチョウゲンボウは,ネズミを捕まえたが,すぐにカラスが横取りしようとやってきて,遠くに飛んでいってしまった。ここでは,ノスリも何羽か観察できた。田んぼや畑には,カシラダカの群れも入っていた。

 いつの間にか時間が経過し,まもなく夕方に近い時間になってしまう。伊豆沼でガンの塒入り(ねぐらいり)を見ようと思っていたので,さらっと一回りしてから,移動することにした。

071103a_679 071103a_682 071103a_742 071103a_753  結構大きなガンの群れがあったので,車を停めて車内から観察すると,何と今度はシジュウカラガンがいた。写真で見ると,マガンとは体も顔も全然違うが,現場で探すとなかなか見つからないことが多い。この日は,さきほどのカリガネも,このシジュウカラガンもすぐに見つけられた。とても運が良い日だ。ただ,遠かったので証拠写真程度。しかも,ずっと餌を取っていたので,顔を上げている写真はほとんどなかった。通っていると,いつか近くで観察できる機会もあるだろう。

071103_0503 071103_1141 071103_1164  伊豆沼の三工区に着いたときは,もうだいぶ日が傾き,塒入りのために田んぼに集結しているところだった。まだ本格的な塒入りまで時間があるだろうと,その光景をゆっくりと楽しませてもらいながら移動した。途中,マガンに混ざってヒシクイも1羽見つけた。先だってハクチョウと共に行動していたヒシクイと同じ個体なのだろうか。その後,二工区でもマガンの集結を確認。これらが,一気に沼に入っていくことになる。

071103_1169 071103_1172 071103a_775  伊豆沼の周りの集結集団を確認しながらウロウロしている間に,実はどんどん塒入りが始まっていた。Tさんたちと待ち合わせた場所に行ったとき,ちょうど二工区に溜まっていたガンたちが頭上をウワ~と飛んで,沼に舞い降りるところだった。沼はもうマガンで一杯。余裕こいて,すっかり遅刻してしまった。それでも,今季初めての塒入り観察。朝と異なり太陽は隠れてしまって残念だったが,十分楽しめた。

 この日,Tさんグループは,観察種50種越えだったという。目の数が多いとは言え,凄い。鳥見の気合が違うようだ。十分に楽しめたことを願う。

【観察できた鳥】

(伊豆沼)
マガン,オオハクチョウ,コハクチョウ,カルガモ,ジョウビタキ,オオバン,セグロセキレイ,ハシボソガラス,ダイサギ,マガモ,オナガガモ,ホオジロ,スズメ,シジュウカラ,エナガ,モズ,ウグイス,ハクセキレイ,タヒバリ,ノスリ,ヒヨドリ,コガモ,ヒドリガモ,アオサギ,ムクドリ,ヒシクイ (26種)

(蕪栗沼)
マガン,カリガネ,ノスリ,スズメ,ダイサギ,セグロセキレイ,コガモ,ハシボソガラス,ハシブトガラス,ヒヨドリ,トビ,ムクドリ,ウグイス,モズ,ジョウビタキ,オオジュリン,カワラヒワ,シジュウカラ,アオジ,カシラダカ,アオサギ,コミミズク,キジバト,ベニマシコ,チュウヒ,オナガガモ,マガモ,ツルシギ,エリマキシギ,オオハシシギ,ダイサギ,オオハクチョウ,コガモ,オナガ,ハシビロガモ,ホシハジロ,ヒドリガモ,キンクロハジロ,ホオジロ,タヒバリ,ハクセキレイ,チョウゲンボウ,シジュウカラガン,コゲラ (44種)

【写真】(左上から,伊豆沼の夜明け×4,伊豆沼のジョウビタキ,蕪栗のジョウビタキ,亜種は?,チュウヒ,腰が白い,何してるの,自分を見ている,セイタカアワダチソウ,草の実×2,光るススキ,蕪栗沼,モズ,標識ガン×2,伊豆沼)

071103_0107 071103_0117 071103_0129 071103_0030 071103_0367 071103a_544 071103a_467 071103_0052 071103_0094 071103_0672 071103a_370 071103a_761 071103_0639 071103_0643 071103_1081 071103a_465 071103a_555 071103a_097 071103a_654 071103a_792

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コメント

yamameさん 伊豆沼では塒入りのポイントを教えていただきありがとうございました。
私は15回以上伊豆沼に行っていますが、塒入りであんなに感動したのは初めてです。
同行の仲間のうち一人は初めての伊豆沼で、68才のおじさんですが帰りの車の中で「また来たいすごく良かった」と何度も話していました。
次の日はわれわれは花山湖に行って紅葉見物も楽しみました。すごく遠かったのですが、クマタカが出てみんな大騒ぎでした。
また湖の干潟にはいつも蕪栗沼に入るはずのオオヒシクイがずらっと寝ていました。
湖岸のブッシュでは思いがけなくミヤマホオジロ♂も出てくれたし、みんな大満足で帰途につきました。
もっと近くに伊豆沼のような環境があればいいのですが、yamameさんが羨ましいです。

投稿: つな | 2007/11/10 07:01

つなさん,おばんです。
先日は久しぶりにお会いでき嬉しかったです。また是非お出でください。

私もそれほど詳しいわけではないですが,塒入りは蕪栗沼の土手もなかなか良いですよ。こちらはちょっと歩くのが欠点ですが…。

翌日は花山湖だったんですか。成果大だったようで何よりです。
花山湖は秋田の実家に行くときによく通るのですが,ここで鳥見をしたことないです。クマタカやオオヒシクイ,ミヤマホオジロなんて名前が並ぶと惹かれますが,あそこって広いですからね~。ポイントを探すのに苦労しそうです。

> yamameさんが羨ましいです。

宮城県には,このために定住しました。(笑)

投稿: yamame | 2007/11/10 18:54

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