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2007/10/24

飛島 2007/10/14

05:30 晴れ

 2泊3日の中日。この日がメインだ。しかし,春と違って,日の出が遅く日没が早いので1日が短い。もったいないので,朝に宿を出たら,戻らないことにした。宿での朝食とお昼弁当はなし。やむを得ない。

 日の出が5:45頃だったので,宿を出たのが5時半頃。いつもどおり鼻戸崎方面に向かったが,中村辺りに差し掛かったとき,カメラを忘れてきたことに気が付いた。いつもながら,どこかが抜けている。仕方ないので,一旦宿に戻ってカメラを持ったが,また同じ方向に行くのが嫌だったので,今度は時計回りに館岩方面に向かった。

071014_9729 071014_07599  館岩周辺では,下の浜辺にもホオジロ類が山ほど入っていた。やはりそのほとんどがミヤマホオジロ。今回の飛島は,どこに行ってもミヤマホオジロだらけだ。混ざっていたのは,ホオジロ,カシラダカ,コホオアカといったところだった。ミヤマホオジロなどは,前日,山ほど撮影していたので,まだレンズが向かなかった。ここでの鳥の写真はなし。
 朝の海がとてもきれいだった。

071014_0253 071014_0300  急坂を登りきった後,左手の畑を覗くと,ルリビタキがいた。今回は後にも先にもこの1羽だけだった。この時間帯,朝日が差してきて,とてもきれいだったが,白い色が飛んでしまい,写真撮影はむずかしかった。
 この畑にはアオジが何羽か入っており,畑を囲む木々ではメジロやマヒワ,シロハラなどが動き回っていた。今回の飛島は,種類はともかく鳥の数がとても多く,とても楽しい。

071014_9734 071014_9737 071014_9739  先に進むと,道端にマヒワがうずくまっていた。落鳥しかけている。そういえば,以前落鳥したマヒワを持っていた人がいたっけ。こいつは大丈夫か。しばらく見ていたが,丸くなったまま身動きしない。上にかかっている草を寄せてやったら,近くの木に飛び移った。生きていた。ヒワは,弱い鳥と書いて,「鶸(ひわ)」という。がんばって,栄養付けて,元気になれ。

071014_0361 071014_0387 071014_0342  さらに進むと,畑の中にジョウビタキの♂♀を見つけた。ジョウビタキは,昨日もこの周辺の畑にずいぶん入っていたようだ。ここで撮影したのは♀の方。
 ジョウビタキを撮っていると,今度はアトリがやってきた。写真は1羽だけだが,独特の声で鳴き交わしながら,周囲の木々や上空を20~30羽単位の群れが舞っていた。前日見かけなかったので,夜に入ってきたのかもしれない。

071014_0413 071014_0555  ゴドイモ畑は,草丈が高く,地面に降りている鳥が全く見えなかったが,ヒバリが何羽か入っていたようだ。伸びた草には,スズメやマヒワの群れがすがって,実を食べている。他にはジョウビタキとノビタキ。ヒタキ類は目立つところに出てくれるのでありがたい。前日は時間がなく,ノビタキを撮影できなかったので,ここではノビタキに集中した。

071014_0441  この畑の向こう側が,前日オジロヒタキを見たポイント。前日とは反対側から来たことになる。ポイントに着くと,すでに山形のSaさんが来ていた。お聞きすると,この日も出ているという。前日は夕暮れ近い時間帯だったので,明るい時間帯にじっくりと観察&撮影したかった。同じ思いなのか,前日にご一緒させていただいたSさんもやってきた。

071014_0456 071014_0474  朝のせいか,前日よりもかなり活動的。広範囲に動き回っている。地面から1~2mの高さの枝や草に止まって,虫を見つけると地面に降り,捕らえて食べていた。最初はちょっと遠かったが,次第に寄ってきて,昨日お気に入りだった枝に止まってくれた。まもなく降りたので,スコープをそのままにして双眼鏡で見ていると,同じ場所に今度はジョウビタキが止まっていた。オジロビタキはジョウビタキよりかなり小さいので,この後もジョウビタキに追い出されるような場面が観察できた。左右の写真を比較すると,オジロビタキの大きさが良くわかる。

071014_0603 071014_0633 071014_0709  その後も何度か出てくれ,枝や杭の目立つ所に止まってくれたが,なかなか思うようなポーズを取ってくれない。ようやく撮影できたのが,右端の写真。いつか,このポーズの写真を単焦点の長玉で撮影してみたいものだ。デジスコも良いが,色合いや画質は,やはりデジ眼には負ける。
 真ん中の写真は,運良く後姿を撮影できたもの。オジロビタキの尾は,実は黒かった。

 しばらくの間ここで粘っていたが,いつまでもこの1羽に関わっていてはもったいない。移動することにした。

 二の畑をチラッと覗いて,三の畑を下り,白瀬沢ダムに向かう。春は,キビタキやオオルリなどのヒタキ類やムシクイ類の絶好のポイントとなっている場所だ。しかし,今回はとても静か。木の上にアトリの群れとシメの群れがいた程度だった。

 さて,いよいよ次は,前日中途半端にしてしまったヘリポートへ。

071014_0751  さぁ,これからシラガホオジロの出を待つぞ,と腰を落ち着けたところで,携帯が振動した。さっきオジロビタキの所で別れたSaさんだった。荒崎にツメナガホオジロが出ている,という。「出た」ではなく「出ている」という表現。これは,行かざるを得ない。情報に感謝。即,自転車に飛び乗って,大急ぎで現地に向かう。

 現地に着くとSaさんが待っていてくれた。同宿の東京から来た方もいた。ツメナガホオジロは,今は右手の方に移動したようだ。ここで動かずに待つつもりでいたが,Saさんが探しに行ってくれた。申し訳ない。導かれるままに行くと,いた。しかし,姿を確認すると,まもなく飛んでしまった。ず~っと双眼鏡で追ったが,はるか遠くに行ってしまったようだ。残念。

071014_0743  Saさんは,13:30発の船で帰るということでいなくなったが,ツメナガホオジロが戻ってくる方に賭けて,しばらく待つことにした。東京の方と2人で待つことになった。と,言っても彼はベンチで,すぐにお休みになっていた。遠くから来てお疲れだったようだ。
 その間,目の前にカシラダカが来ていたが,岩場の背景が新鮮。

071014_9831 071014_9838  1時間経っても来ないので,そろそろ諦めようと,さっき最後に見た場所に念のために行ってみる。まさかいるとは思わなかったので,何の配慮もなく歩いてしまったが,さっきいた所に,同じようにして,いた。思いがけない至近距離。これはびっくり。こちらもびっくりしたが,向こうもびっくりだったろう。首を伸ばして警戒態勢に入られてしまい,また飛ばれてしまった。失敗。

071014_9876 071014_9869  しかし,降りたと思われる方向に向かうと,まもなく見つかった。岩場なので,見つけたときは近すぎて,たぶん相手の警戒距離内。スコープに入れて,コンデジをはめ,デジスコ撮影する余裕はないかもしれない。デジスコは諦め,デジ眼で撮影した。400mmだが,これでも十分の距離。逆光だったので,輪郭が光って美しい。これはこれでよい。

071014_9853 071014_9853_01071014_9885  このホオジロで印象的だったのは,立ち姿。立っている,というより,長めに感じる体を横たえるようにして岩に止まっている。足が短いのだろうか。「ツメナガ」の由来となった足指を良く見たかったが,撮影できたのはこれだけ。このとき,撮影チャンスは1度だけだったが,もっと粘れば,もっと良い場面が撮れたと思う。基本的にはフレンドリーな個体だった。気がつくともう1時になっていたので,次回もあることを期待して,再びヘリポートに戻ることにした。
 ここでは,コホオアカも2羽観察できた。

 再びヘリポートに戻ると,今度は,今日の船便で帰る宮城のSさんから電話が入った。船上で,ヤマヒバリの情報を聞いたという。しかも2羽。勝浦港からの情報だ。ありがたい。

 早速情報のあった場所に行くが,人がいない。翌日が月曜日だったので,鳥見の人がほとんど抜けてしまったようだ。人が集まっているイメージだったが,期待はずれ。自分で探さなければならない。しばし探すが見つからない。通りかかった岩手のYeさんに聞いてもそれらしき姿は見なかったという。以前ヤマヒバリが出たことがある近くのポイントも覗くが,ここにもいない。仕方ない。諦めざるを得ない。

 さて,ようやくヘリポートに腰を落ち着けて出を待つことができる。椅子に腰掛けて,待機モードに入った。

071014_1128 071014_1115  草地に,前日同様,ホオジロ類が沢山入っており,車が通るなどして驚くと,一斉に飛び立つ。この広さにこれだけの鳥が入っていたのか,と思うほどの数だ。草地に入っているときは姿が見えないが,このとき,ヘリポート周辺の木や電線に止まるので,草地に戻るまでのわずかな時間,観察できる。そのほとんどがミヤマホオジロなので,これ以外のホオジロ類を探すことになった。電線には町場のスズメのように,ミヤマホオジロがずらりと止まるので,これはこれで見ていて楽しい。

071014_0864 071014_0875  しばし待っていると,目の前の草のてっぺんにシベリアジュリンが出てくれた。前日も見て,そのめんこさに感動した鳥だ。小さくって軽いので,このような所にも止まれる。近くに私がいるのはわかっているのだろうが,あまり気にする風はない。夢中で実を食べていた。ここのような中継地で栄養をたっぷり取らないと,命がけの渡りを生き延びることができない。

071014_0834 071014_0848_01_2 あまり出会える鳥ではないので,ここで特徴をチェックしておこう。切り取って拡大しているので,画像がザラザラになっている。
 左側の写真では頭が良く見えるが,頭央線は見られない。コジュリンには頭央線があるようだ。右側の写真は横顔のアップ。嘴の上は暗褐色で下が淡いピンク色。ツートンカラーだ。これは冬羽の特徴のようだ。コジュリンもオオジュリンも上嘴の上側だけが黒っぽいようだ。また,オオジュリンの上嘴は湾曲しているようだが,これは真っ直ぐだ。顔全体を見ると,目の周りが白っぽく,地色も淡いので,印象がずいぶん異なる。

071014_0888_01071014_0970_01 次は足を拡大してみたが,子どものようなピンク色だ。コジュリンやオオジュリンはもっと濃い肉色らしい。右側は後姿なので,腰の色が良くわかる。コジュリンの腰は茶褐色(又は赤褐色)ということなので,後ろ向きであれば,腰の色でもコジュリンと区別できるのかもしれない。比べてみると,シベリアジュリンの腰には赤みがない。小雨覆が灰色なのも特徴だ。

071014_0864 071014_0840 071014_0837  運よく近くで撮影できたので,細かなことを書き連ねてしまったが,野外で細かな部分をゆっくり見れる状況はあまりない。実際のフィールドでは,わずかな時間で識別しなければならない。このような個体であれば,全身が淡色で,小さいので,全体の雰囲気でわかるかもしれないが,今度,また出会ったときに,ためらいなく識別できるよう,オオジュリン,コジュリンも,これまで以上にしっかり見ておきたい。

071014_0991 071014_1001  近くに来てくれたのは,シベリアジュリンだけでなく,この鳥もだった。コホオアカだ。渡りの時期の飛島では,九分九厘見ることができるが,一方で,飛島以外でまだ見たことがない。ロシア方面から中国南部方面に渡る鳥は,日本海側の離島でないと観察がむずかしいかもしれない。船酔いが嫌で飛島に来れない人にとっては,ず~っと見ることができない幻の鳥かもしれない。お気の毒だ。
 先ほどのシベリアジュリンやコサメビタキなどは,目の周りが白くってめんこさを醸し出しているが,コホオアカは,目の周りの白さがビックリしたような表情を作っている。くっきりと丸く白いので,白目部分に見えるのかもしれない。

071014_0822 071014_0829  そうそう,前日たくさん遊んでもらったベニヒワもまだ残っていて,近くで餌を食べていた。抜けてしまった,と聞いていたので,嬉しい驚きだった。前日に写真をたくさん撮っていたので,ゆったりした気持ちで観察できた。しかし,近くの電線に移ったとき,撮って撮って,と言うかのごとくポーズを取るので,仕方なく撮影した。

071014_1027 071014_1028 071014_1047  お待ちかねのシラガホオジロが出てくれたのが,もう日が傾いてきた時間帯だった。ずっと草むらから出てくる鳥をチェックしていたが,この鳥は草むらから出て,奥の木の枝にとまった。やや遠かったが,長い時間待って出てくれたので,飛ばしてしまうのが恐い。じっと,しゃがんだまま観察し,撮影した。こういうときの高揚感がたまらない。枝や葉が邪魔だったが,何とか撮影もできた。一番「シラガ」がわかりやすのが,真ん中の写真かな。

071014_1096 071014_1103  以前,同じ場所で,きれいな夏羽を見たことがあるが,そのときは撮影できなかった。今回は,やや薄暗くって条件が悪かったが,そのリベンジとなった。この枝に落ち着いて羽づくろいでもしてもらえば,もっとじっくり観察できたのだが,ほんの数分で飛んでしまった。行き先を双眼鏡で追うと,電線の向こうのネムノキの横枝に止まったようだ。ゆっくり近付くが,葉が邪魔をして撮影は無理。まもなく,また草むらに入ってしまった。
 今回の出会いは,この数分間だけだった。島に通っていれば,また会えるだろう。

071014_1234 071014_1227 071014_1272  まだすっかり暗くなるまで間があったので,もうしばらく待っていると,目の前の電線に何かがとまった。双眼鏡で見て,な~んだカシラダカか,と一旦視線を切ったが,何かおかしい。もう一度確認すると,くっきりと頭央線があった。正面から顔を見ると「大」の字になっている。シロハラホオジロだった。気付かないところだった。頭央線,眉班などに黄色味があり,喉が黒っぽくなっていないので,♀のようだ。

071014_1204 071014_1211 071014_1215  シベリアジュリンも,また出てくれた。先ほどは,まだ日が高く,光が当たっている状況だったが,今度はやや暗くなっている。いる場所も,体の向きも違う。同じ鳥なのだろうが,本当に同じなの? と思うくらい,印象が違う。上に掲載した何枚かの写真も良いが,こちらもふっくらと,とてもめんこい。真ん中の写真は,ふかふかの産着をきた赤ちゃんがお母さんを見ているような目をしている。邪心がなく,賢そうな目だ。

 その後もしばらく,シラガホオジロの出を待っていたが,鳥が出るより暗くなる方が早かった。この日は,これでお終いにしよう。
 それにしても,今回のヘリポートは凄い。それほど広くない草地に,宝物が山ほど入っていた感じだ。そういえば,この辺りでアカマシコを観察した人もいたらしい。
 明日もまた来なければ。

 宿に帰り,収穫の多い1日を反すうしながら床に就いたのが,前日と同じく7時半頃。この日のお酒も甘露だった。泥のように眠った。

(追記)
 アサギマダラやヒメアカタテハなど,移動するチョウも観察できた。

【観察できた鳥】

スズメ,ウミネコ,メジロ,ハクセキレイ,ハシブトガラス,タヒバリ,ジョウビタキ,シロハラ,ウグイス,トビ,オオセグロカモメ,イソヒヨドリ,ミヤマホオジロ,ホオジロ,コホオアカ,カシラダカ,シジュウカラ,マヒワ,カワラヒワ,ヒヨドリ,アトリ,ルリビタキ,カケス,タシギ?,ノビタキ,オジロビタキ,ハヤブサ,シメ,ツメナガホオジロ,マガモ,モズ,シベリアジュリン,シラガホオジロ,シロハラホオジロ,アオジ,ベニマシコ? (36種)

【写真】(左上から,ヘリポートにはアオジもいた,モズもいた,暗くなっても出てきたコホオアカ,荒崎のコホオアカ,地面ジョウビタキ,杭ノビタキ,油断すると姿を現すビンズイ,ヘリポートにはホオジロもいた,向かってくるマヒワ,ススキのレストラン,至近距離の♀,逆立ち♂,沢山いたヒメアカタテハ,夕食)

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0401 山形県/飛島」カテゴリの記事

コメント

Yamameさん今晩は、岩手のYeです。先日は、行きの船から帰りの船まで一緒させていただき、大変ありがとうございました。お蔭様で多くの鳥を見ることができました。ツメナガホオジロは荒崎の遊歩道でSaさんから聞いて行ってみましたが見ることができませんでした。ヤマヒバリも残念でしたね。でも、オジロビタキやシベリアジュリン、コホオアカ、シラガホオジジロ、ベニヒワなどの珍鳥(?)も見ることができましたし、春とは一味異なった鳥相で十分に楽しむことができましたが、マヒワ、ミヤマホオジロ、メジロ、ウグイス、シロハラなどの多さには驚きました。
次の週、飛島で会った宮城のSさんに蕪栗で再びお会いし、カリガネを教えてもらいました。もうハクガン情報もあるようなので、お会いする機会があると思いますので、又、よろしくお願いします。

投稿: 八重樫 隆 | 2007/10/25 20:23

飛島ではお世話になり,ありがとうございました。今回は種類こそ春ほどではありませんでしたが,数が多くって最高でしたね。これまで秋は10月の三連休に行っていたのですが,少し時期をずらした方が良いかもしれないです。ただ,今回は寒気が降りてきて,北西の風が強かったってのもあるかもしれませんね。行きの船は凄かったですからね~。

> もうハクガン情報もあるようなので

ん~,聞き捨てならないです。
先週は鳥見に行けなかったので,今度の土曜日は,ぜひフィールドに出たいです。

投稿: yamame | 2007/10/25 21:30

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