« 天童 2007/01/02 | トップページ | 県南沿岸 2007/01/08 »

2007/01/13

蒲生-県南沿岸 2007/01/07

(蒲生) 08:30 曇り  (鳥の海) 11:40 晴れ時々曇り  強風

 蒲生にハジロコチドリが出ている,との情報をいただいた。コクガンも6羽に増えているという。しかし,爆弾低気圧が来ており,前日は大雨。しかも,潮汐表によると,朝の時間帯は潮も高い。一抹の不安を抱きつつ,現地へ。

_070107_02171 _070107_02176  蒲生に着くと,案の定,水がちゃっぷんちゃっぷんと溢れ返っていた。チドリ類がいるような地面はどこにも見当たらない。こういうときは砂浜に方にいるのだが,水位が高すぎて,行けそうもない。このまま引き返して別の場所に移動しようか,とも思ったが,せっかく来たので長靴に履き替えて,行けるところまで行くことにした。

_070107_0010 _070107_02188 _070107_02209  いつも干潟が出る駐車場正面にはスズガモたちが入っている。この場所で見たのは初めてだ。大増水のせいだろう。導流堤の手前から河口方面を覗いてみると,河口付近にカモメ類が沢山入っているのが見えた。よし,よし。カモメ類を望遠鏡で観察していると,何かに驚いて一斉に飛んだ。あ,いた。コクガンだ。情報どおり6羽に増えている。近くで観察できる対岸に移動することとした。カモメ類もチェックしたい

 車で高砂橋を渡って南下し,セブンイレブンの先の信号を左折。南蒲生浄化センターの東側道路に沿って河口に向かうと,道路の行き止まりに駐車スペースがある。以前は地面がデコデコでひどかったが,昨年(?)舗装され,駐車場としてきれいに整備されている。

_070107_0061 _070107_0035  カモメ類やコクガン,チドリが気になったので,川や脇の林をすっ飛ばして,真っ直ぐに海岸に向かった。河口付近にカモメ類がどっさりと入っていて,そこに混ざるようにしてコクガンが6羽入っている。コクガンは成鳥3羽に若鳥3羽。カモメ類はオオセグロカモメ,ユリカモメ,カモメ,ウミネコで構成されている。強い低気圧が来ているので,珍カモメを期待したのだが,探し出すことができなかった。

_070107_0121 _070107_0146 _070107_0156  コクガンは久しぶりに近くで観察できた。私の大好きな鳥のひとつだ。これまで数多くの写真を撮影しているが,目の前にいるとつい夢中になってしまう。今回は大荒れの海が背景だ。ときどき一斉に飛び立つカモメ類と共に飛び立つが,また同じ所に舞い降りる。これまであまり飛び立つと,双眼鏡で観察するのとカメラで撮影するのとで大忙しだ。

 浜辺を中心にチドリ探しをすると,対岸に4羽のチドリ類を見つけた。望遠鏡でも遠くて識別がむずかしいが,ハジロコチドリは混ざっていないようだ。しばらくするとこちら側の浜に飛んできたが,やはりシロチドリだけだった。
 あきらめて移動しようと,三脚を担いで戻り始めると,背後から鳥の声に呼び止められた。ん,何の用? 振り返って双眼鏡で見ると南の方から大きなシギチが飛んでくる。黒い上面に白い翼帯がくっきり。赤い嘴も見える。見間違えようもない。ミヤコドリだ。おぉ。良くぞ呼び止めてくれた。

_070107_02313 _070107_02314  興奮のあまり,降りる前に双眼鏡を目から離してしまったが,コクガンやカモメの群れの中に降りたようだ。あまりの嬉しさに,たまたま鳥見にいらしていたご夫婦に寄っていって,「ミヤコドリが今入りましたよ。」と,おせっかいにも話しかけてしまった。改めて河口付近を捜すと,いた,いた。カモメ類の向こう側に見え隠れし,見づらかったが,若鳥のようだった。

_070107_0186  このご夫婦とおしゃべりしている間に見失ってしまったが,どうも北の方に飛んでいったようだ。この後の情報によると,今は鳴瀬川河口にいるようなので,蒲生を通過したときに運良く居合わせたようだ。幸運だった。ちょうどAIさんご夫婦も対岸の日和山から観察していたようで,携帯電話にご連絡をいただいた。嬉しい連絡だ。意識して撮影したわけではないが,コクガンの飛翔写真の背景が日和山になっており,上部にはミヤコドリが,山の上にはAIさんご夫婦も写っていた。これは凄い写真だ。

_070107_02357 _070107_0232  駐車場に戻るとき,さきほどのご夫婦からミミカイツブリが入っていることを教えていただいた。見ると駐車場近くの川面にぷかぷか浮いている。ハジロカイツブリに比べると観察機会が少ないので,会えると嬉しくなる鳥だ。ハジロカイツブリより上品な顔立ちに見える。車に乗り込むと,すぐ近くにホオジロガモも入っていた。

_070107_02369  もともと風の強い日だったが,鳥の海に着くと,もの凄い風だった。年末に経験した酒田に匹敵するほどの風だ。海の近くにとめると,車が大きくぐらぐら揺れ,吹き落とされてしまうのではないかと怖くなるほどだった。この日の気象観測データ(仙台と石巻のデータを参照)を見ると,やはり瞬間最大で30m/s近くあったようだ。しかし,こんな海が荒れている時は外洋性の鳥が入ってくることなどもあるので,楽しみにして巡回した。

_070107_02422 _070107_0318 _070107_0304  結局,いたのはいつもの鳥種だったが,ハジロカイツブリの群れを間近でで観察できた。単体ではすぐ近くまで寄ってくることがあるが,20~30羽の群れがこんなに近くに来ることはあまりない。荒天の恵みだ。これだけの数を近くで見ると1羽1羽の個性を見分けて楽しむこともできる。
 右端の写真は,潜る直前のものだ。めんこいこの子は,この格好で待っていてくれて,「早く撮って,早く撮って!」と言っていた。仕方なく,ゆっくりとシャッターを押してあげた。

_070107_0412 _070107_0261 _070107_02443  他にはスズガモ,カンムリカイツブリ,マガモ,ホオジロガモなどがいたが,どの鳥も強風が吹き荒れる灰色の水面でがんばっていた。人間のようにぬくぬくと暖かい部屋でくつろぐ,なんてことは,鳥たちはできない。もちろん人間とは違うので,同じ感覚で量れないのだが,厳しい環境の中で命を落とす鳥たちもいるんだろうなぁ,とは思う。真ん中のマガモは風のために羽根が逆立っている。

_070107_0438 _070107_0443  海岸の松林の方に移動すると,70~80羽のマヒワの群れに遭遇した。今季なかなか会えないでいたが,ようやく会えた。見つけたときは地面で餌を採っていたが,強風に吹き飛ばされるようにして松林を移動していった。車をとめ,近くに戻ってくるのをしばらく待ったが,寄ってきてくれず,飛んでいるところ以外は撮影はできなかった。しかし,まずは満足。良かった。

_070107_0488 _070107_0489 _070107_0490  磯浜漁港では,港内に大型カモメが数羽入っており,その中の1羽がワシカモメだった。オオセグロカモメよりずっと背の色が薄く,また,お尻に突き出ている初列風切が背中の色と同じような色なので見つけやすい。良く観察すると,嘴の先が黒っぽく,赤斑が不明瞭なので,第4回冬羽のようだ。今年成鳥になるので,ちょうど成人式の年齢だ。

_070107_0539 _070107_02511 _070107_02506 _070107_0528  漁港南側の海では,クロガモたちがいつもよりかなり海岸近くに寄っていた。これも大荒れの海のせいなのだろう。といっても,海岸ちかくの海が凪(な)いでいるというわけではなく,時化(しけ)ているには変わりない。日が出ているときは,波飛沫に虹がかかる状態だった。クロガモ♂は黒い体に蜜柑色の嘴がとても美しい。地味なのは♀だが,良く見ると,地味なカモの中に大人になりかけの♂も混ざっていた。

 漁港北側防波堤内の浜辺にはミユビシキが1羽入っており,一所懸命に波と追いかけっこをしていた。

_070107_02559 _070107_02542  釣師浜漁港では,港内にスズガモやホオジロガモ,ハジロカイツブリなどが入っていた。風は強かったが日が射していたので,スズガモ♂やホオジロガモ♂の頭の光沢がとてもきれいだった。特にホオジロガモは,嘴基部の白班と目の黄色が緑色の光沢にとても映える。ヒメウなども期待したが,こちらはハズレ。

_070107_02537 _070107_02547  ところで,この写真を見ると頭が曲がっているように見える。最初は奇形かな,とも思ったが,どうも頭部の羽根が風で流れ,曲がっているように見えるようだ。今まで,頭の形そのものが「おにぎり型」だと思い込んでいたが。羽根のふくらみで「おにぎり型」を作っていたようだ。ホオジロガモのおにぎり頭は「リーゼント頭」でもあったのか。強風のお陰で勉強になった。

_070107_02644 _070107_02633 _070107_02646  ハジロカイツブリは南側の漁港の北東角に溜まっていた。これもとても近くで観察できた。鳥の海とは異なり,漁港内だったので波があまりなく,また光も射してきたので,この鳥のチャームポイントであるいたずらっ子のような顔やふわふわした羽毛のあるお尻をじっくり楽しむことができた。白黒の体だが,目のルビー色が美しいアクセントになっている。

_070107_0749 _070107_02703 _070107_02686  周辺にいた数多くのカモメ類のなかには,シロカモメも何羽か観察できた。久しぶりに見たせいか,イメージより背の色が濃いように見え,集団内で初列が見えないとき,ウスセグロカモメかとどきどきしたが,残念ながら初列が白かった。港内にも北側の砂浜にも入っていた。砂浜の方では,第1回冬羽の個体や,セグロカモメ,ワシカモメなども観察できた。

 時間を忘れてカモメ類を観察している間に日が暮れて周囲が薄暗くなってきた。もっと見ていたい気持ちもあったたが,これでこの日は終了することにした。ハジロコチドリ情報に誘われて蒲生から南下してみたが,振り返ると,充実した1日になった。
 車を動かす頃にはすっかり日が暮れていた。

【観察できた鳥】

(蒲生) ※ 海岸・川のみの観察

スズメ,ハシブトガラス,ハシボソガラス,ハクセキレイ,セグロセkレイ,カワウ,ウミネコ,オオセグロカモメ,セグロカモメ,ユリカモメ,カモメ,コクガン,スズガモ,カワラヒワ,トビ,カイツブリ,シロチドリ,マガモ,ハヤブサ,ミヤコドリ,アオサギ,ミサゴ,ホオジロガモ,カルガモ,ダイサギ (26種)

(鳥の海)

オオセグロガモメ,カワウ,マガモ,ヒドリガモ,ホオジロガモ,コガモ,カルガモ,スズガモ,カンムリカイツブリ,ハジロカイツブリ,カワアイサ,ユリカモメ,オオバン,カイツブリ,マヒワ,カワラヒワ,キジバト,ハヤブサ,スズメ (19種)

(磯浜漁港,釣師浜)

オオセグロカモメ,セグロカモメ,カモメ,ウミネコ,ワシカモメ,シロカモメ,カンムリカイツブリ,ハジロカイツブリ,コサギ,スズガモ,クロガモ,ホオジロガモ,ミユビシギ (13種)

【写真】(左上から,コクガンが背景のカモメ,6羽のコクガン,頭上のコクガン,工場をバックのコクガン,松林の前を飛ぶコクガン,体色が薄いのが若鳥,ミヤコドリ&コクガン,姿勢を低くするユリカモメ,鳥の海のキンクロハジロ,マガモの群れ,松とカワラヒワ,お世話になりました,波乗りクロガモ,クロガモの群れ,駆け回るミユギシギ×2,ミユビシギのポーズ,飛沫の虹,釣師浜のコサギ,翼がこんなに小さいホオジロガモ,釣師浜漁港名物のミユビシギ×2,残念ながら普通のセグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメ&オオセグロカモメ,初列と尾が見えない,白かった,全身)

_070107_02298 _070107_0053 _070107_0097 _070107_0123 _070107_0194 _070107_02249 _070107_0175 _070107_0004 _070107_0258 _070107_0450 _070107_02467 _070107_02360 _070107_0535 _070107_02483 _070107_0582 _070107_0584 _070107_0629 _070107_0509 _070107_0699 _070107_02543

_070107_0674_070107_0682 _070107_0005 _070107_02672 _070107_0788 _070107_02587 _070107_02595 _070107_02621

« 天童 2007/01/02 | トップページ | 県南沿岸 2007/01/08 »

0504 宮城県/岩沼-亘理」カテゴリの記事

0503 宮城県/蒲生」カテゴリの記事

0514 宮城県/南沿岸」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 天童 2007/01/02 | トップページ | 県南沿岸 2007/01/08 »