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2006/11/09

伊豆沼-蕪栗 2006/11/04

06:00 快晴

 三連休の中日だ。県外からも,大勢の方々がいらしているだろう。この時期,敬遠していたこともあるが,知り合いの方々もいらっしゃるようだし,人の目が多くなり,入手できる情報も多くなるだろう。

_061104a_019    伊豆沼の獅子ケ鼻に着いたのが,日の出の少し前の時間だった。いつも車をとめるバス停脇の空き地は,県外車で満車状態。あふれた車は道路脇にとまっている状態だった。土手道では,長玉レンズや望遠鏡をセットして,多くの方々がガンの飛び出しを待っていた。知っている人はいないかと,まずは,ひと通り人の観察をしたが見つけられなかった。(写真は立ち去るときのもの)

_061104_0003 _061104_0095 _061104_0103 _061104_0121  沼に目を移すと,霧でわずかに煙った水面に,オオハクチョウやコハクチョウが浮かんでおり,その向こうに無数のガンが浮かんでいた。飛び出しはこれからのようだ。待っていると,まもなく,真っ赤な太陽が昇ってきて,それから,ガンの飛び出しが始まった。この日は,一斉に全部,という飛び出しではなく,大きな飛び出しは3回に分かれていた。それでも,1回1回が迫力あり,充分に堪能できた。何度も見られたので,かえってお得だったかもしれない。

 ここでは,S県のTさんと久しぶりにお会いし,お話することができた。カメラを忘れてきたり,車を落としたりと,色々トラブルもあったようだったが,楽しんで帰られたかな。また,来年もぜひいらしてほしい。

 伊豆沼でガンの飛び出しを見た後は,すぐに蕪栗沼に向かった。早朝,小鳥が盛んに活動している時間帯に土手道を歩きたかった。

 白鳥地区南側駐車場に車を入れて,残っているガンたちを確認しようと北側に歩くと,何と,そこにも鳥でお世話になっいる方々が,ガンを観察していた。K県のⅠさんとは,マダラヒタキ以来,1週間ぶりだった。何がいるかお聞きすると,カリガネが1羽いる,という。望遠鏡を見せていただいたら,いた,いた。よくこんな遠くから,しかも,こんな数多くのガンの群れから探し出すものだ。感心する,というか,あきれてしまう,というか,とにかく,スゴイ! カリガネを見せていただいたほか,アオハクガンの飛来情報など,直近の現地情報も色々と教えていただいた。感謝。お世話になりっぱなしだ。

_061104_0302 _061104_0314_1  彼らと別れて,白鳥地区を時計回りにゆっくりと歩き始めると,ヒ,ホ,と,ベニマシコの声が聞こえる。なかなか姿を探せなかった,さらによ~く探すと,ヨシ原を見え隠れしながら動きまわっている。♂も♀もいる。写真撮影は無理かな,と思ったが,良い場所に止まってくれるのを待った。デジスコでは間に合わなかったので,手持ち一眼でパチリ。

_061104a_023  歩を進めると,ホオジロ類の地鳴きのほか,ジョウビタキの声も聞こえる。本来,ジョウビタキは至近距離でも撮影させてくれる良い奴なのだが,この日はなかなか近付いてくれなかった。気が付いたら,ジョウビタキを撮影したのは,電線にとまったこのときだけだった。ジョウビタキのくせに~。

_061104_0456_061104_0359 _061104_0495  土手道では,ほかにアトリの群れや,オオジュリン,カシラダカ(写真左)などの冬小鳥とも会え,アカゲラやエナガ(写真右),アオジ(写真中),ウグイスなどの小鳥類とも出会えた。昨冬は小鳥類全滅だったが,今季は良さそうだ。これから楽しみだ。昨冬は山に餌が豊富だったため小鳥類が下りてこなかった可能性もあるが,今季は,クマが頻繁に里に出没しているように,山の実りが乏しいようだ。「クマの出没回数が多い年=小鳥類の当たり年」,なんてことはないだろうか?

_061104_0441 _061104a_122 _061104a_158  蕪栗沼の中には例年どおりヒシクイが沢山入っていた。亜種オオヒシクイで,クチバシが大きく,首も長いスタイルだ。このヒシクイは田んぼで見るより,ここで見る方が多い。地面がぐちゃぐちゃの所が好きなのだろう。一緒にいたマガンと比べると,こんなに大きい。首を低くして他のヒシクイに突っかけるようにする行動が見られたが,何をしているのだろう。興奮して声を出している。こんな光景は他の種類のガンでも見られる。

 こんな光景を見ていたら,さっき別れたⅠさんから電話連絡をいただいた。近くの田んぼにカリガネが5羽いた,という。さっそく急いで・・・,といっても,車まで遠い所にいたのに加え,カワセミの声が近くから聞こえたり,アカゲラが目の前を横切ったりしたので,現地に着くまで40分位かかってしまった。案の定,もうすでに群れ自体がいなくなっていた。そういえば,車に向かう途中,大きなガンの群れが西側に飛んでいったのを見たんだった。

_061104a_249 西側田んぼに行くと,大きな群れが入っており,それを見ている人たちも沢山いた。聞くと,この群れにカリガネが1羽入っているという。教えてもらったのだから,自分で探せば良いのだが,横着して,人のスコープを見せてもらいながら場所を教えていただいた。さっきも書いたのだが,ホント,よくぞこんな群れから探し出すものだ。いる,と教えられてもなかなか見つけられない。

_061104a_296  カリガネを見ていると,向こうの群れにハクガンがいる,という声があり,そちらに向かうと,いた,いた。こちらは,いればわかる白いガンだ。めんこい奴だ。しかし,私が見ている間,ず~~っと寝ていて,近くを地元の人のトラックが通ったときに,一瞬立ち上がったが,すぐにまたうずくまって寝てしまった。寝ているガンをずっと見ていても仕方ないので,Ⅰさんに連絡して,シジュウカラガンが出ている場所をお聞きし,そちらに向かうことにした。

_061104a_375 _061104a_378  道に迷いながら何とかそれらしき場所にたどり着いたが見つからない。もう移動したのかもしれない。さっさと諦めて,別のポイントに向かったら,今度は県内のガン好きなお2人に出会った。目の前の群れにカリガネが4羽いるという。見ると,さっきのカリガネより,うんと近い。畦の上のステージに乗っかって,撮影してちょうだい,と言っている。仕方ないので,何枚かデジスコ撮影したが,余裕ありすぎて,後で見ると,ボケボケがほとんどになってしまった。あぁ失敗。カリガネたちには申し訳ないことをしてしまった。

 ここで,シジュウカラガンのポイントを地図上でお聞きし,再び,シジュウカラガンにチャレンジ。感謝!

_061104a_401 _061104a_480  今度はピンポイントで場所がわかったが,群れの中を探してもなかなか見つからない。もちろん,頭を上げてくれたら,すぐにわかるのだが,ほとんどのガンが頭を下げて餌を取っている。それでも,何とか遠くに姿を見つけることができた。最初はマガンに見え隠れしていたが,こちらのシジュウカラガンも,私に撮影してもらいたかったようで,さっきのカリガネ同様,畦のステージに乗っかってくれた。こちらもボケボケ揃いだったが,遠かったので仕方ない。

_061104a_513 _061104a_567  望遠鏡で観察しているときは,3羽とも首輪がないように思って,フィールドノートには首輪なし,と書いたが,後でカメラのモニターを覗いてみたら,首輪が写っていた。???,と思ったが,家できちんと見てみると,2羽が首輪なし,1羽が首輪ありだった。首輪がある1羽は姿勢によって首輪が見えなくなるのだった。首輪がなくってクチバシが小さめだったら亜種ヒメシジュウカラガンなのだそうだが,これは亜種シジュウカラガンの家族なのだろう。若鳥は首輪がないそうだ。

 さきほどのカリガネポイントに寄って,お2人にお礼を言って,今度は再び伊豆沼に向かった。

_061104_0507  伊豆沼では,まず三工区に直行。いつもの道を直進すると,道の先にハクチョウが陣取っている。その向こうに人が固まっていたので,悪いとは思いつつ,飛ばさないようにゆっくりと直進し,その人たちの所に行ってみた。聞くと,そこにいた群れにカリガネがいる,という。この日はなんとカリガネと出会う日だ! 昨年1度も会えなかったことを考えるとすごいことだ。数年分の運を使い果たしてしまったか。

_061104b_114 _061104b_105 _061104b_095  数えるとカリガネは7羽。幼鳥も混ざっている。親なのだろうか。大人のカリガネが首を上げて周囲を警戒してるようだった。ここのカリガネも撮影されたくって,畦の上に乗っかってポーズを取ってくれたが,数が多くなると中にはへそ曲がりも混ざってきて,畦の反対側にいたり,遅れて歩いたりしていたものもあった。とうとう7羽揃ってステージ上には上がることはなかった。誰かに連絡しようかと思ったが,もう日没が近くなっていた。

_061104_0527  秋の日はつるべ落とし。油断していた。実は,三工区に来たのは,夕焼けに染まるガンを見るためだったのだが,夕焼けがないまま,あっという間に雲の中に日が沈んでしまった。ここまで来たら,落雁まで見ないことには帰れない。二工区側の中央の水門付近にある駐車場に車をとめ,土手に上がっていったら,Ⅰ県のTさんがいた。思いがけない出会いで,嬉しい驚きだった。一緒に落雁を見ることになった。

_061104_0550 _061104_0571 _061104_0578  この日は,翌日が満月の14番目の月だった。ガンを待っていると,その月をバックに,山ほどのガンが頭上を通って沼に下りていく。すごい。すごい。沼に帰る前に二工区の田んぼに集結したガンが,時間を置いて,頭上を通り過ぎていく。そして,群れに分かれて,きりもみしながら沼に下りていく。Tさんとおしゃべりしていたが,そんなときは,黙ってしまい,すごい・・・,と口走るだけだった。この日の落雁は,4時半から5時前までがピークだった。

 今回は,日の出の飛び出しから落雁まで,1日の全日程を堪能。さらに,マガン,ヒシクイ,カリガネ,ハクガン,シジュウカラガンのすべてを観察。文字どおりのフルコースだった。しかし,珍ガン系は,すべて出会った誰かに教えていただいたもので,考えてみると,自分だけで見つけたものはない。この日出会った方々には大感謝である。

 来年も,この日この場所に来ると良いことがあるかもしれない。この日出会った同じ方々に再会できるかもしれない。

【観察できた鳥】

(伊豆沼)

マガン,オオハクチョウ,コハクチョウ,マガモ,オオバン,ハクセキレイ,オナガガモ,ムクドリ,スズメ,ハシボソガラス,カリガネ,カンムリカイツブリ,アオサギ,キンクロハジロ,ホシハジロ,ジョウビタキ,セグロセキレイ,モズ (18種)

(蕪栗)

マガン,ハシビロガモ,モズ,ジョウビタキ,アオジ,オオジュリン,ハクセキレイ,シジュウカラ,ベニマシコ,カワラヒワ,ホオジロ,カリガネ,マガモ,オナガガモ,コハクチョウ,オオハクチョウ,アオサギ,エナガ,ヒヨドリ,アトリ,カシラダカ,トビ,ウグイス,アカゲラ,カケス,カワセミ,カイツブリ,ハシボソガラス,ミヤマガラス,ノスリ,タヒバリ,ハクガン,シジュウカラガン,ヒシクイ,チュウヒ (35種)

【写真】(左上から,夜明け前のオオハクチョウ,日の出の水面,マガンと日の出×5,蕪栗沼のオオハクチョウ,白鳥地区を飛ぶオナガガモ,蕪栗住民のチュウヒ,お腹がうろこ模様のモズ,早朝田んぼに降りるマガン,青空とマガン,青空とヒシクイ,突っかけるヒシクイ,興奮する2羽×2,冷静な1羽,とうとうキスした?,伸びするカリガネ,なんともめんこい,シジュカラガン×2,伊豆沼のカリガネ×2,鏡のような水面に浮かぶカンムリカイツブリ,ねぐらに向かうマガン,十四番目の月)

_061104_0001 _061104_0143     _061104a_015_061104_0085_061104_0130_061104_0153_061104_0173_061104_0167

_061104_0486 _061104_0408 _061104_0416 _061104a_034 _061104_0246 _061104_0368 _061104_0383 _061104a_161 _061104a_151 _061104a_178 _061104a_208 _061104a_215 _061104b_001 _061104b_017_02 _061104a_411 _061104a_544 _061104b_079 _061104b_127 _061104_0513 _061104_0531 _061104b_172

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コメント

Yamameさん S県のTです!この表記は自分でないようでとっても面白いです。半年振りにお会いできて、朝のトラブルが吹っ飛ぶほどうれしかったです。今年は獅子が鼻に集まる人が多かったですね。バス停近くに車を置けなかったのは初めてでした。
1989年以来物の怪に憑かれたように伊豆沼に通っていますが、今年も満足して帰ってきました。Yamameさんとお会いしてからホテルに戻り朝食後、内沼をちょっと見てすぐに蕪栗沼に移動してカリガネを探しました。観察している方がいらして私達も見せていただきました。でもハクガンとシジュウカラガンは来年にお預けです。今年も67種観察できましたので、伊豆沼周辺はまだ悪くなっていないように見えました。いろいろ開発圧力もあるようですが、私もできる範囲で環境保全のお手伝いしたいと思っています。

投稿: 綱さん | 2006/11/11 15:26

綱さん,コメントありがとうございます。
先日はお会いでき,楽しい時間を過ごさせていただきました。

> 今年も67種観察できました

さすがです。びっくりしました。こんなに沢山の種類がいるんですねぇ。改めて伊豆沼周辺の懐の深さを感じました。近いので,緊張感なく,いつもチョロッと見てしまうのですが,しっかり見なくてはいけませんね。反省です。もしかするとカメラ忘れて行くと良いかも。(^_^)

また来年もぜひお出でくださいね。

投稿: yamame | 2006/11/11 17:50

 yamameさん、初めまして。群馬県在住のペンと申します。このホームページを楽しく読ませていただいています。伊豆沼には学生の時以来20年以上連続して通っていまして、今年も行く予定です。
 ハクガンやシジュウカラガンは結構見つかるのですが、カリガネはなかなか見つかりません。今年こそは見つけてみたいと思っています。
 最近は蕪栗沼で朝の飛び立ちを見ることが多いのですが、獅子鼻もよさそうですね。どちらに行こうか迷うところです。
 それでは、今後ともよろしくお願いします。

投稿: ペン | 2006/11/13 21:54

ペンさん,はじめまして。
ご贔屓いただきありがとうございます。

> カリガネはなかなか見つかりません。

カリガネもきっとタイミングなんだと思います。この日は延べ18羽と会ったことになりますが,昨年は人の話ばかりで,自分では一度も出会えませんでした。幸運をお祈りします。

群馬には行ったことがないのでイメージが湧かないのですが,どんな所なんでしょう。今後,鳥便りなどいただけると嬉しいです。

今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: yamame | 2006/11/13 22:08

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