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2006/01/22

出水平野 2006/01/14-16

(14日) 14:55 曇り (15日) 07:20 晴れのち曇り (16日) 07:20 晴れ

 土日と3日間の休暇を組み合わせて5連休とし,14日から4泊5日で鹿児島に行ってきた。出水平野のツル,川内高江のカラフトワシ,笠沙のカツオドリなどがターゲットだ。数年に一度の遠征。鹿児島は初めてなので特にツルが楽しみだ。

_060114__04031  仙台空港から名古屋乗り継ぎで鹿児島空港へ向かう。久しぶりの飛行機だ。若い頃初めて飛行機に乗ったときニマニマ笑いが我慢できなかったのを思い出した。飛行機が怖くて空路の旅はだめだという人もいるが,今も飛行機は大好きだ。根っこが子どもなんだろう。雲海や雲が途切れるときに見える地上や海上の景色は見事だった。ただ,名古屋空港でアクシデントがあり,到着が予定より1時間ほど遅れたので,現地着が遅れてしまったのが残念だった。

_060116__20331  初日はもともと時間が限られていたので,ツル観察センターのある西干拓(高尾野川で干拓地が東と西に分断されている)のみを巡回することとしていた。現地に向かう車(レンタカー)からまず最初に目に入ったのが田んぼの中のマナヅル4羽の家族。ツルだ,ツルだ。ツル,ツル。ツルの群れは生まれて初めて見る。感激だ。マナヅルは大型のツルで赤い顔とグレーの体。尾のように下がっている風切羽が白く,とても美しい。やはり来て良かった。(写真は翌日のもの)

_060115__10443  マナヅルより一回り小さなナベヅル(写真)もあちらこちらに散らばっている。よく見るとそこかしこに家族単位でいる。マナヅルもナベヅルも成鳥2羽,若鳥2羽の単位でいることが多いようだ。直近(最終)の調査では,ナベヅル10,027羽,マナヅル2,486羽,クロヅル6羽,ナベクロヅル5羽,カナダヅル4羽の計12,528羽だという。伊豆沼・蕪栗沼のガンほどではないがすごい数だ。ツル観察センター北側はツルのねぐらになっているらしく,青いネットで区切られ,人が入れないようになっていた。その中にマナヅルやナベヅルがごちゃっと固まっていた。この付近は,観光客も沢山おり,県内外からの観光スポットとなっているようだった。

060114__10245  短い時間で西干拓周辺や海辺を車でさーっと巡回したが,ツルのほかには田んぼにはタヒバリが沢山入っていた。スズメより多いくらいに感じた。猛禽ではチョウゲンボウとハヤブサを見かけた。また,バンやアマサギなど宮城県内では冬に見られない鳥も観察できた。やはり南国だ。巡回中やけに後趾の爪が長い鳥(写真)が電線にとまっているのを見つけた。マミジロタヒバリ(コマミジロタヒバリかもしれない。2006/1/24追記。)のようだ。地面に降りるのをずっと待っていたが,草むらの中に入ってしまい見失ってしまった。

 この日はナベヅルとクロヅルの交雑らしき個体(ナベクロヅルと言っているらしい)を観察したが,クロヅルもカナダヅルも見つけられずに終わった。夕方は曇っていたので夕日をバックにした光景は見られなかったが,ねぐらに戻ってくる光景は壮観だった。ガンは「落雁」だがツルは何と言うのだろう? 「落鶴」とは聞いたことがない。 宿は「民宿ツル見亭」。ツル観察センターの隣にあり,ツルのねぐらにも接していたので,部屋や食堂にいながらにしてツルのねぐら入りを見ることができる。寝ていてもすぐ近くで一晩中ツルの声が聞こえていた。何という幸せ。

_060115__10339  翌朝は,わがままを言って朝食を早めに出してもらい,日の出(07:20頃)前に宿を出た。宿の前の電線にはミヤマガラスが数多くとまっていたが,そんなのに時間を取られるとタイミングを逃してしまう。目をつぶって,急ぎで田んぼに向かった。ツルは昇ってくる太陽とともにねぐらから次々と飛び出してくる。見事だ。朝日をバックにしても,朝日に背を向けて見てもとても美しい。8時半頃までそうした光景を堪能し,東干拓に向かった。

_060115__10399  途中,電線や付近の田んぼにミヤマガラスが数百入っているのを見つけ,車を停め覗いてみたら,コクマルガラスも少数混ざっていた。全部で20羽位いただろうか。少数といっても宮城県の感覚からするとすごい数だ。黒いタイプ(暗色型)からくっきりと白い部分があるタイプ(淡色型)までさまざまな段階の個体がいる。子どもが暗色型で,大人になるにつれ淡色型になっていくようだ。

_060115__04166 _060115__04169  周辺田んぼをさっと眺め,先を急ぎ車を動かそうとしたら,突然,小さな鳥が開けた車窓に飛び込んできた。キセキレイだ。どうもバックミラーに映った自分の姿に反応したようだ。バックミラーの上などにとまり,バックミラーに向かって突っかかっていく。移動しようと思いゆっくり車を動かしたが,なかなか離れず,結構な距離を移動させてしまった。距離が物凄く近かったので,撮影はいつもデジスコに使っているコンパクトデジカメをそのまま何もつけずに使用した。人間に対する怖さより,侵入してきた(と思った)ライバルを追い払う攻撃心が勝っていたようだ。

_060115__10501  さて,東干拓だ。概ね,東が高尾野川,西が蛇渕川,北が東シナ海,南が国道3号で囲まれた区域だ。西干拓も広々としていて見通しが良いが,東干拓はさらに広大だった。干拓の真ん中を東西に突っ切る道路があり,その真ん中付近にツルの監視小屋がある。その付近がツル観察ポイントとなっていた。この近辺にはマナヅル,ナベヅルのほか,ナベクロヅルやクロヅル,カナダヅルもいた。どちらも複数羽観察できた。後で聞くと,ここにいるとすべての種類のツルが見られるそうだ。

 鳥がいるところ人も居り,で,ここで鳥好きの方々とお会いでき,楽しい時間を過ごさせてもらった。話をしているととても心地よく,時間を忘れて居ついてしまった。ここでは,出水のさまざまなことを教えていただいたほか,他のスポットの情報までご親切に教えていただくことができた。ここもそうだったが,今回の遠征で出会った鹿児島の方々はとても良い方々ばかりだった。ここには京都や大阪の方々も来ていたが,この日一番遠くから来ていたのは私だったようだ。「東北の仙台から」というと「奥州仙台」と切り替えされたのが面白かった。「奥州仙台」という方が通りが良いようだ。ここは観光鳥見のスポットともなっているようで,観光バスに乗った人たちも寄って,さっと見て,さっといなくなっていた。

_060115__20094  ここのツルがいる田んぼにはタヒバリ,ヒバリ,タゲリも多く,特にタゲリが見たこともないくらい大きい群れを作っていた。伊豆沼や蕪栗沼などでもタゲリの群れを見るが,その数倍の規模だ。飛び回っているのを「すごい,すごい」と言いながらボケーっと見ていると,すぐ近くをかすめるように飛んでいく。ホントすごい。群れに混ざっていた小さなシギはハマシギのようだった。

 ここにはコクガン,マガンも来ているようで,コクガンは確認できなかったが,マガンは2羽確認できた。といっても近くにいた人が見つけたのを教えてもらったのだが・・・。クロツラヘラサギやツクシガモも時間帯によってはここで観察できるようだった。帰ってから見たネット情報によるとホシムクドリもいたようだったが,ツルばかり見ていたので見逃してしまった。今度来たとき(いつ来るの?)の楽しみにしておこう。

_060115__04343_060115__20010  東干拓の南西を流れる用水路のどん詰まりは干潟状になっており,ここでツクシガモ(写真左)を見つけることができた。こんなにじっくり観察できたのは初めてで感激だった。それにしても面白いクチバシをしている。ドナルドダックはアヒルを漫画化して面白いクチバシにしているが,ツクシガモは現実のクチバシがそのまま面白い形だ。漫画のように先端が反り返っている。ここにはヘラサギ(写真右)やカワセミもいた。近くの高尾野川本流は上流側に沼のような広い水面があり,数多くのヒドリガモなどが観察できたが,特筆すべき鳥は見つけられなかった。

_060115__20137 _060115__04391 _060115__04381  東干拓東側の蛇渕川の河口は,満潮時は満々と水を湛えているが,潮が引くと干潟状になる。この日はたまたま大潮で,午後3時半頃が干潮だった。覗いてみるとシジミ(?)採りの人が数人入っており,その近くをハマシギの大群が餌を採ったり飛んだりしていた。飛ぶと見ごたえがある。ここにもツクシガモが5羽入っていた。この干潟に注ぐ小さな川には,はぐれハマシギとクサシギ,セイタカシギが各1羽見られた。セグロセキレイやキセキレイも見られた。コブハクチョウも1羽いたがこれは自然のものではないだろう。この日はその後前日と同じように西干拓をひと回りし,ツルのねぐら入りを見て宿に帰った。やはり曇っていたので夕陽をバックのねぐら入りは見られなかった。

 翌日は前日同様に日の出のツルを撮影した後,東干拓に行ってツルやお世話になった方々と名残を惜しみつつ,一路,薩摩川内市高江町に向かった。

【観察できた鳥】

マナヅルナベヅル,トビ,チョウゲンボウ,カワラヒワ,スズメ,ニュウナイスズメ,ヒバリ,ハクセキレイ,タヒバリ,アオサギ,コサギ,アマサギマミジロタヒバリ,ハシボソガラス,アオジ,ハシブトガラス,ヒドリガモ,マガモ,オオバン,バン,ハシビロガモ,コガモ,ホオジロ,ハヤブサ,ミヤマガラス,ダイサギ,キジバト,コクマルガラス,キセキレイ,タゲリ,クロヅルカナダヅル,ハマシギ,オオセグロカモメ,ウミウ,オオタカ,カルガモ,ムクドリ,カワウ,オナガガモ,コチドリ,カンムリカイツブリ,セグロカモメ,ミサゴ,カワセミ,ツクシガモ,ヘラサギ,マガン,セイタカシギ,クサシギ,セグロセキレイ,シロチドリ,イカルチドリ (54種)

※ 結構な種類のようだが,ここはきちんと見れば70種位は見られる所だと思う。コクガンやクロツラヘラサギ,ホシムクドリなどいたはずの鳥が入っていないほか,シジュウカラやモズ,ヒヨドリなどの普通種も入っていない。

【写真】(左上から,ナベヅルの顔,ナベヅル成鳥のポーズ,ナベヅル親子,里山をバックに飛ぶナベヅル,マナヅルの顔,マナヅル夫婦,夜明けのマナヅル,マナヅルの飛翔,クロヅルの顔,尻尾(風切)がグレーのクロヅル,尻尾が黒のクロヅル,ハーフのクロヅル,カナダヅルの顔,ナベヅルと背比べしているカナダヅル,背比べで勝ったと勘違いしているカナダヅル,ハクセキレイとの世間話,密集するツル類,朝の飛び立ち,日の出×2,コクマルガラス×3,ミヤマガラス,タゲリ,タヒバリ,チョウゲンボウ,ハヤブサ,ツクシガモ×3,ヘラサギ)

_060115__042352 _060116__20315 _060115__10521 _060115__10674

_060115__04225 _060114__10118 _060115__10275 _060116__20441 _060115__042992 _060115__10607 _060115__04198 _060115__20064 _060115__043662 _060115__04280 _060115__04285 _060115__04258 _060115__20309 _060115__20304 _060116__20231 _060116__20276 _060115__04123 _060115__04130 _060115__04133 _060115__04119 _060115__04234 _050114__10195 _050114__04066 _060114__04091 _060115__04342 _060115__04356 _060115__20149 _060115__20012

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コメント

日本で見られるツルは全て、制覇されたのかな、いやぁ、すごいバイタリティですね。

次は、南西諸島でしょうか?海外?海外なら、ロタお薦めっすよ。

投稿: まぐぴ | 2006/01/22 22:16

今年はアネハヅルやソデグロヅル,タンチョウが来ていなかったので見られなかったです。

アネハは時節柄人前に出るのを自粛したのでしょうか。(~_~)

投稿: yamame | 2006/01/23 07:06

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